有賀歯科医院 ニュースレター №7

白クマとペンギンいよいよ夏も目前です!みなさんはいかがお過ごしでしょうか?今年は梅雨が長引くようで、雨の日も多いようですが、その分じめじめ蒸し暑い日が増えるかもしれません。

よく水分を摂り、通気性の良い服を着て、日陰に入るなど熱中症には十分に気を付け、今年の夏も元気に乗り越えましょう!

 

歯を守る歯磨きと全身の健康につながるお口磨き―その3

前回は歯磨きのポイントとブラシの選び方についてお話ししました。今回はより細かい部分を磨く、仕上げ磨きのための補助用具についてお話します。

「歯磨きに時間をかけているのに虫歯になってしまう」とか「いつも頑張って磨いているのに、なかなか上手に磨けないな」などという経験はありますか?

前回の歯磨きのポイントでお伝えしたように、歯と歯の間(歯間部)、歯と歯茎の境目(歯頚部)、かみ合わせの部分(咬合面)はもともとブラシが当たりにくいだけでなく、みんなそれぞれ磨き方に自己流の癖があるため、磨き残してしまう可能性が高い場所です。

そこでお勧めしたいのがブラッシングの補助用具です。

いろいろなタイプなものがありますが、これらを上手く活用することによって、ブラッシングの時間を短縮できたり、今まで磨き残してしまった部分を楽にお掃除できたりします。

一見面倒に思えるのですが、確実な歯磨きを目指すのであれば、これが一番の近道です。

ブラッシングの補助用具

入れ歯の大事なお話

歯ブラシと歯磨き粉みなさんは虫歯や歯周病などで歯がなくなってしまった部分の治療は済んでいますか?

歯を失って、そこに空間ができていても、噛むことに不自由していない場合、そのまま放置してしまう人もいるかと思います。歯を失ったときの治療法としては、両隣の歯を土台としたブリッジや、骨の中に人工歯根を埋め込むインプラント、取り外し可能な入れ歯(義歯)があります。今回は少し入れ歯に関するお話をしていこうと思います。 

人の歯は、全て揃っている場合28本あります。(親知らずがあれば32本)前歯、奥歯、それぞれの歯が大事な役割を担い、バランスよく力を負担してくれるようにできています。

歯を失うと、残った歯にかかる力の負担が増えたり、噛み合わせが変わってきたり、汚れが残りやすくなったりしてきます。歯の本数が少なくなるにつれ、噛みにくくもなりますし、ぐっと噛み合わせたときに力が入らないので、転倒しやすくもなります。 

また栄養面では、野菜や果物などの摂取不足になりやすく、食物繊維βカロテンビタミンCなどの栄養素が不足がちになります。

すると、心疾患脳血管疾患になりやすく、肥満ガンのリスクも高まります。 

ですから、歯を失ってしまったら、きちんと補ってあげる必要があるのです。 

その治療の1つが入れ歯を入れることなのですが、入れ歯を入れたらもう安心というわけではありません。入れ歯は毎日つけたり外したりするものなので、知らないうちにバネがはずれてしまう可能性もありますし、歯茎がやせて隙間ができ、がたついて歯茎に傷ができることもあります。

歯ブラシイメージ時々、定期検診で入れ歯のチェックをしてもらうことで、入れ歯に問題がないか確認でき、よりピッタリした使いやすい入れ歯となります。

また、入れ歯は正しくお手入れしてあげないとカンジダ菌(カビの一種)が繁殖し、口内炎ができやすくなったり、誤嚥性肺炎の原因にもなるので、検診の際に入れ歯のお手入れ方法を確認してもらったり、超音波洗浄で目に見えない細菌を除去してもらうと良いでしょう。

2014年6月、名古屋において第32回日本臨床歯周病学会が開かれ、有賀歯科医院の歯科医師 有賀重則と名古屋大学 循環器内科の柴田玲先生が、歯科と医科の立場から市民フォーラムで講演されました。

有賀歯科医院に来院してくださっている皆様にもぜひお伝えしたい内容なので、今回から何回かに分けて連載していきます。

平均寿命と健康寿命

皆さんは「平均寿命」「健康寿命」の違いをご存知ですか?

「平均寿命」とは、生まれたばかりの子どもが生きられる年数の期待値です。一方「健康寿命」とは、健康で介護なしで自立した生活ができる生存期間です。

超高年齢化社会において、単純な寿命の長さだけでなく、健康で自立した生活を送れる期間に注目した考え方が「健康寿命」なのです。

女性と男性の平均寿命を比べてみると、女性の平均寿命は86.3才、健康寿命は73.62才、男性の平均寿命は79.55才、健康寿命は70.42才と、どちらも10年前後の不健康な期間があることがわかります。長寿国である日本ですが、せっかく長生きをしても寝たきりの状態になってしまっては生活の質も低下し、本人も周りの家族も辛いですよね。

もう一つ興味深いデータをみてみましょう。

都道府県平均寿命ランキングというものが厚生労働省から発表されているのですが、そのデータによると47都道府県の中で平均寿命が最も長いのが長野県最も短いのが青森県となっています。その差は男性で3.60年、女性で1.84年です。

この二つの県の違いをみていくと、47都道府県中、肥満者の割合が長野県40位青森県19位、1日の歩数量は長野県19位青森県46位です。

喫煙率は長野県44位青森県1位、飲酒習慣者の割合は、長野県19位青森県1位です。

さらに、野菜摂取量は長野県1位青森県31位、食塩摂取量は長野県6位、青森県2位。一回の食事にかける時間は長野3位、青森32位でした。

また、2011年都道府県別がんによる75才未満年齢調整死亡率も青森県ワースト1位でした。このことから、平均寿命を延ばすためには日頃から太らないように運動を心がけ、喫煙や過度な飲酒を控えること、そして野菜をよく食べ、よく噛むことが大切だと考えられます。

また、健康寿命を短くする三つの要因がメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)ロコモティブシンドローム(運動器症候群)認知症であることから、先程の生活習慣の他に、認知症の予防となる習慣を身につけると良いでしょう。

認知症の予防には脳を活性化することが大事になります。

手、足をよく使うこと、そして何より顎をよく使いよく噛む、よく話す、よく笑うことで脳に血流が勢いよく流れこみ、認知症の予防になります。

どれも誰にでもできることです。少し生活習慣を見直し、毎日良い習慣を心掛けるだけで、健康で自立した生活が送れる可能性が高まります。ぜひ実践してみてください!!

【長野県と青森県の徹底比較】

長野県と青森県の徹底比較

(総務省のデータを元に編集されたものを抜粋)

有賀歯科医院からのニュース

2014年6月21日、22日に名古屋国際会議場において第32回日本臨床歯周病学会が開かれました。大きなスクリーンを用い講演をする有賀重則今回は歯科医師の代表として、有賀重則が約250名の市民、歯科医師、歯科衛生士に向けて講演をしました。

テーマは「口は健康長寿の要~口腔の健康と全身の健康~」です。

第32回日本臨床歯周病学会の様子