お役立ち情報
キシリトールとリカルデントの違いって何?
皆さんの中にはよくCMなどでキシリトールやリカルデントなどの言葉を聞いたことがある人も多くいるのではないでしょうか?今回はキシリトールとリカルデントの違いについてお話しします。
キシリトールってなに?
キシリトールとは白樺やかしの木などを原料とした天然素材の甘味料のことをいいますバナナやいちご、プラムなどにも含まれています。
砂糖と同じぐらいの甘さがありますが、カロリーは砂糖の70%です。
みなさんもご存知の通り、キシリトールガムやキシリトールタブレットなどがよく売られていますよね。
キシリトールにはどのような効果があるの?
虫歯は虫歯菌が作る酸により歯が溶かされることでできます。しかし、キシリトールは虫歯の原因である酸を作りません。そのため虫歯菌の活動を抑制する効果があります。また、虫歯の原因菌であるミュータンス菌を減らしたり、プラークの質を変え、歯磨きでも落としやすくしてくれます。キシリトールは甘味があるので、唾液の分泌がよくなり、再石灰化作用が促進されます。
リカルデントってなに?
リカルデントは牛乳のたんぱく質から作られた天然由来成分です。味はなく、無味無臭です。CMなどでよく、リカルデントガムなどの宣伝をしているのを見たことがある人もいるかと思います。では、リカルデントにはどのような効果があるのでしょうか。
リカルデントの効果にはどのような効果があるの?
リカルデントは、酸に溶けにくい丈夫な歯にします。(耐酸性効果)
また、虫歯の始まりである脱灰を抑える作用があります。(脱灰抑制効果)脱灰とは歯の表面が溶かされ、ミネラルが溶けだしてしまうことです。
その他にも歯から溶け出したミネラルを取り戻す作用があります。(再石灰化効果)
キシリトールとリカルデントは何が違うの?
キシリトールは虫歯の原因を作らないようにする作用がありますが、リカルデントは、歯自体を丈夫にする作用があります。
また、リカルデントは牛乳のたんぱく質から作られているため、牛乳アレルギーの人は摂取することができません。
キシリトールとリカルデントに共通すること
キシリトールもリカルデントも歯を丈夫にしたり、虫歯を予防する効果はありますが、虫歯になっている歯を治すことはできません。
すでに虫歯になっている場合は、歯医者さんでしっかり治療してもらいましょう。
また、ご自身でも口腔ケアをしっかりと行い、口腔環境を整えましょう。
歯の色が変色している~テトラサイクリン歯って知っている?~
みなさんの中には、自分の歯の色がグレーっぽく変色していたり、歯の色がまだら模様になっていたりして悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
それは、テトラサイクリン歯かもしれません。
今回はテトラサイクリン歯について詳しくお話しします。
テトラサイクリン歯ってどんな特徴があるの?
テトラサイクリン歯というと、聞いたことがある人は少ないかと思います。
テトラサイクリン歯とは、テトラサイクリン系の抗生物質により変色した歯のことをいいます。
テトラサイクリンとはどのようなもの?
テトラサイクリンはいろいろな種類の菌に効果があると言われています。
そのため、テトラサイクリンが多く使われていた時期があります。
特に昭和40年代に多く使われて、その年代の人は、テトラサイクリンにより歯が変色してしまうという方が多くいると言われています。
今では、12歳までの子供や妊婦さんへの処方はなるべく避けるようにしていますが、肺炎や皮膚疾患などの治療薬として使用されることがあります。
ではなぜ変色してしまうのでしょうか
歯が作られる0歳から12歳までの間にテトラサイクリン系のお薬を服用すると、もともと黄色がかった色のテトラサイクリンと象牙質のカルシウムが結合することで、象牙質に沈着してしまいます。
また、紫外線が当たるにつれてだんだん色が濃くなっていきます。そのため、奥歯より日の当たる前歯の色が目立ちます。
テトラサイクリン歯はどんな色になるの?
歯の色は、軽度の場合はうすいオレンジ色や濃いオレンジ色。重度になるにつれて、グレーや黒色などに変色します。
色や発症する部位は、服用したお薬の種類や服用した時期によりそれぞれです。
テトラサイクリン歯になったらどうしたらよいの?
テトラサイクリン歯にはホワイトニングや、ラミネートベニアなどの治療法があります。
軽度の場合はホワイトニングでも改善することがあります。
重度のテトラサイクリン歯は、ホワイトニングでは改善が難しいことが多いため、ラミネートベニアやかぶせ物をして色を目立たなくします。
自分の歯が気になる場合は歯科医院へ
自分の歯がなんだか着色しているという人はもしかしたら、テトラサイクリン歯かもしれません。気になる方は歯科医院でしっかりみてもらいましょう。
特に20代後半から40代の人は注意してご自身の歯を見てみてください。
歯磨きでダイエット?~歯磨きとダイエットの関係性~
皆さんダイエットというと、運動や食事制限などを想像すると思います。
お口の中のことで言うと、よく噛むことで満腹度があがり、食べる量が少なくなりダイエットにつながるなどとよく言われます。
今回は歯磨きとダイエットについて詳しくお話しします。
歯磨きをしないと太りやすくなる?
歯磨きをしないと口腔内の環境が悪化し、虫歯や歯周病などの原因となったり、歯がもろくなってしまったりします。
虫歯などができて痛みが出てくると、噛むと痛いからと言って、食事をよく噛まないで飲み込んでしまいます。そのため、糖質過多となり太りやすくなってしまうというわけです。
舌の汚れも関係があります
口腔内が汚れていると舌にも汚れが付着しています。これを舌苔といいます。舌の上には味蕾という味を感じる部分がたくさんあります。
そのため、舌に分厚く舌苔が付着していると、食べ物の味がわかりにくくなり、味の濃いものを好んで食べるようになり、痩せにくい体になってしまいます。味覚が減退してしまうと、何を食べてもおいしさを感じられなくなります。「おいしい」という満足感がなくなり、おなかが膨れればOKという気になり食べ過ぎてしまいます。
舌苔はその他にも影響をあたえます
舌苔が付着することで、口臭の原因にもなります。また、舌苔を除去するとインフルエンザになる確率が下がると言われているほど、舌苔には細菌が多くいます。
お口の中に細菌が多くいて、それを飲み込んでいると考えるだけで気持ち悪いですよね?
最近では、舌磨き専用の舌ブラシなども発売されていますので、それらを使って清掃してみるといいですね。
歯磨きをすることで爽快感が得られる
歯磨きをすることで、口の中がすっきりとし、すぐにものを食べたいという衝動を抑えることができます。
せっかく歯磨きをしたのに、また口腔内を汚すと思うと、少しは間食などを抑えることができるのではないでしょうか。
よく噛むことでもダイエットにつながります
先ほどもお話ししたように、食事のときに回数を増やすことでもダイエット効果があるといわれています。よく噛むことは、ダイエット効果だけでなく、口腔内の唾液の分泌を促進します。唾液が多くでることで、口臭の予防や、自浄作用、消化作用などにもつながります。噛む回数の目安として、できるだけ1回に口に入れる量を少なくし、1口に30回から50回噛むように心掛けると良いとされています。
口腔内を清潔にすることでよりきれいになりましょう
口腔ケアを行うことで、ダイエットにもなり、お口の中もすっきりときれいになります。たかが歯磨きと思わず、ダイエットの一環としてしっかりと歯磨きや舌磨きもしていきましょう。
赤ちゃんの歯磨き(2)~歯が生えてきたらどうしたらいいの?~
赤ちゃんの歯が生え始めてきたら、ガーゼで優しく歯磨きをするということをお話ししましたが、では、歯が何本か生えてきたらどのように歯磨きを行ったらよいのでしょうか。
詳しくお話ししていきます。
歯ブラシはどのようなものを使えばいいの?
赤ちゃんには大人のようなヘッドの大きな歯ブラシは使いません。
赤ちゃん用品のお店などで販売されているのを見てご存じの方もいらっしゃると思いますが、赤ちゃん専用の歯ブラシを使用します。
磨き方はどのようにしたらいいの?
赤ちゃん用の歯ブラシはヘッド部分が小さくやわらかめのものが多いかと思います。
磨くときは歯ブラシをエンピツ持ちで持ち、歯や歯茎が傷つかないように優しくブラッシングするようにしましょう。
歯磨きに興味をもってきたらやらせてみましょう
赤ちゃんが成長していく中で、歯磨きをしていると、自分でもやってみたい!と自分で歯磨きをする動作をすることがあるかと思います。
その時は、お口の奥まで歯ブラシが入らないような作りの歯ブラシなどを子供に渡して、自分でやらせてみるのも良いかと思います。
自分でやってもらった後に、パパやママがしっかりと仕上げ磨きをしてあげましょう。
歯磨きを嫌がったらどうしたら良いの?
歯磨きをしていく中で、歯磨きが嫌!という子も多くいるかと思います。
そんなときは、その子の大好きなキャラクターのついた歯ブラシを使って○○と一緒に歯磨きしようね!と声掛けをしてみたり、歯磨きをしないと虫歯菌がくるんだよ~とお話ししてあげたり、パパ・ママも一緒に歯磨きをしてみたりして少しずつでも歯磨きに慣れてもらうとよいかと思います。
歯磨き粉はつけたらいいの?
歯磨き粉をつける場合は小児用の歯磨きジェルなどをつけて歯磨きを行うとよいかと思います。大人のようにミントなどのすっきりする歯磨き剤は刺激が強いので使わないようにしましょう。また、赤ちゃんのうちは唾液が多く出ているので、歯磨き粉などをつけないでそのまま磨いても十分です。
歯磨きをした後は褒めてあげましょう
歯磨きをする赤ちゃんも多くいます。そのため、歯磨きができたら、しっかりと褒めてあげると赤ちゃんも機嫌がよくなるし、歯磨き=嫌なことという抵抗がなくなります。もし、歯磨きが途中までしかできなかった場合は、今日はここまでがんばれたね!と褒めてあげることも重要です。
どうしても歯磨きができない場合は?
歯磨きがイヤでイヤでどうしても歯磨きができない場合は、赤ちゃんのうちは唾液が多く自浄作用があるため無理に歯磨きを行う必要はありませんが、心配であれば歯科医院でお口の中をチェックしてもらったり、相談してみてもよいかと思います。
赤ちゃんの歯磨き(1)~赤ちゃんの歯磨きにはガーゼを使う?~
小さい赤ちゃんがいるご家庭では、赤ちゃんの歯磨きってどうやればいいんだろう?と疑問に思うご家庭も多くあるかと思います。今回は、赤ちゃんの歯磨きの仕方について詳しくお話ししていきます。
赤ちゃんの歯はいつごろ生えてくるの?
赤ちゃんの歯が生えはじめるのは、個人差はありますが、だいたい生後6か月から9か月頃に下の前歯から生えてきます。もちろん、これより早く生える子もいますし、なかなか生えてこないなという子もいます。
いつから歯磨きを始めたらいいの?
歯磨きは、歯が1本でも生えてきたら行うようにしましょう。
歯が生えていない時期にお口の中をガーゼや指などで触って、お口の中が触れられることに慣れてもらうと、いざ歯磨きを行うときにスムーズに行うことができるかと思います。
最初はガーゼで磨くところから始めましょう
歯が生えてきて歯磨きを行うときに、最初から歯磨きを使って行おうとすると、赤ちゃんもびっくりしてしまい、違和感を覚えて歯磨きが嫌いになってしまったりするので、まずガーゼを使って歯磨きを行いましょう。
ガーゼの使い方は?
ガーゼは小さめにカットしたガーゼをぬるま湯などで湿らせて指に巻き付けます。
指に巻き付けたガーゼをまず、唇にトントントンとつけて慣れさせた後に口腔内に入れて、歯の表面と裏面を優しくふき取ります。
歯磨きの回数は何回行ったらいいの?
一般的には歯磨きは朝・昼・晩の3回行いますが、赤ちゃんは不定期に授乳の時間があったりしますよね?
そのため、授乳した後、離乳食を食べた後などに1日6回程度行うとよいでしょう。
毎回行っているとお母さんも疲れてしまうと思うので、赤ちゃんの様子をみながら行える時に行うようにしましょう。
赤ちゃんが歯磨きを嫌がったらどうしたらよいの?
赤ちゃんが歯磨きを嫌がる場合は、無理やり続けるのではなく、いったん歯磨きを中断しましょう。ご存知の通り赤ちゃんは唾液の量が多いので、自浄作用で口腔内をきれいにすることができます。
お口の中を傷つけないように気を付けましょう
赤ちゃんのお口の中はとてもデリケートです。歯磨きをするときにお口の中を傷つけないように丁寧に優しく歯磨きをしてあげてください。
また、奥歯が生えてきたら歯ブラシを使って歯磨きをしてあげると良いかと思います。
赤ちゃんの機嫌をみながら無理のないように歯磨を行ってみてください。
歯周病の口腔ケア~できることからやってみよう!~
皆さんの中にも、歯周病で悩んでいる方は多くいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は歯周病の口腔ケアについて詳しくお話ししていきます。
歯周病とはどのような病気?
みなさんがよく知っている虫歯は、歯そのものが破壊されていく病気です。一方歯周病は、歯を支えている骨などの組織が破壊されていく病気で、細菌によって引き起こされる感染症です。
歯周病にはどのような症状があるの?
歯周病になると、細菌により歯茎に炎症が起こり、腫れや出血などが症状としてでてきます。ほとんどの場合は痛みがあることが少ないと言われています。
また、歯周病が進行することで歯を支えている骨が溶け、最終的には歯が抜け落ちてしまうこともあります。
歯周病の原因にはどのようなものがあるの?
歯周病の直接的な原因は口腔内のプラークです。
歯磨きをきちんとせずにいるとプラークが口の中で悪さをし、歯茎に炎症を起こします。
歯並びが悪かったり、歯石がついていたりすると、しっかりと歯磨きをすることができないので、歯周病になる確率が高まります。
また、口腔内が乾燥していると細菌が繁殖しやすいので歯周病が増える可能性があります。
喫煙やストレスも原因となります
お口の中の要因以外にも、喫煙やストレス、睡眠不足なども原因となります。喫煙をすることで、血管を収縮させて血行不良を引き起こします。そのため、歯周病菌に対する免疫力が低下し歯周病を重症化させる可能性があります。
疲れているときに、歯茎が腫れたりしたことがある人もいるのではないでしょうか?
これも、免疫力が低下しているためといえるでしょう。
自分でできるセルフケア
先ほども話した通り、歯周病の直接的な原因はプラークです。そのため、毎日しっかりと正しい歯磨きをすることが重要となります。
プラークは歯と歯の間、歯と歯茎の間、歯の溝の部分にたまりやすくなっています。
そのため、歯磨きを行うときは、しっかりと隅々まで歯ブラシが当たっているか確認しながらブラッシングを行うとよいでしょう。
歯ブラシ以外にも使ってみましょう
もう使っている人も多くいるかと思いますが、歯医者さんや薬局には、歯ブラシ以外の補助用具が多く販売されています。タフトブラシや歯間ブラシ、フロスなどいろいろなものがありますが、まず、歯ブラシ以外にそれらの補助用具を一つ使ってみましょう。
なれてきたら、いろいろな補助用具をつかってブラッシングをすると隅々まで口腔ケアをすることができるかと思います。
セルフケアだけではなくプロフェッショナルケアも重要です
しっかりブラッシングすることも重要ですが、家の歯ブラシだけでは届かない歯周ポケットのなかの清掃や、歯石がついている場合は、歯医者さんへ行き専用の器具を使用して除去し、クリーニングしてもらうことが重要です。
子供の歯に色がついている~これって着色?~
お子さんの仕上げ磨きをする時に口の中をみるとなんだか歯に色がついていると思ったことがあるひともいるのではないでしょうか?
今回は子供の歯の色についてお話しします。
前歯が茶色く着色している場合
前歯の部分が茶色く着色している場合は、お茶などにより着色している場合があります。
緑茶や、ほうじ茶、麦茶、紅茶などは着色しやすい飲み物と言われています。
お子さんがよくお茶などを飲む場合は、これらの着色しやすい飲み物や食べ物により着色している可能性があります。
着色してしまったらどうしたらよいの?
着色だけであれば、特に問題はありません。大人でもコーヒーなどで着色するように子供も着色するのです。
気になる場合はガーゼなどでやさしくこすってあげると着色がとれる場合がありますが、気になる場合は歯科医院で診てもらうのもよいでしょう。
歯に白いものがついている
歯に白いものがついていて歯ブラシでも取れない場合は、歯石であることが多いです。
歯石は大人だけでなく子供の歯にもつきますので、定期的に歯科受診をしましょう。
歯石になってしまうともう歯ブラシではとれませんので、無理にブラッシングをして歯や歯茎に木津をつけないようにしましょう。
歯の表面がオレンジっぽくなっている
これはオレンジプラークといって、プラーク(歯垢)が硬くこびりついたものです。
これは、歯ブラシで落とし切れていない汚れが付着したもので、歯磨きが行き届いていない部位に見られます。
普通のプラークよりしっかりとこびりついているので、歯科医院でクリーニングしてもらうようにしましょう。
歯が生えてきた時から色がついている
最初に歯が生え始めたときから黄色や茶色などの色がついている場合は、エナメル質形成不全のことが多いです。これは、エナメル質が十分な強さを持たないまま生えてきたものです。
歯を強化するために歯科医院などでフッ素を塗布してもらうのもよいでしょう。
虫歯で黒くなっている場合
乳歯は永久歯より歯質がやわらかく、酸に弱いために虫歯になりやすいと言われています。また、虫歯になると一気に進行する場合があります。
虫歯になってしまっている場合は歯科医院で適切な治療をしてもらいましょう。
気になることがあればお近くの歯医者さんへ
いろいろなケースについてお話ししましたが、やはり、気になったら自分で判断するのではなく、専門家に診てもらうことも重要です。
歯磨きでも落ちない着色がある場合は歯科医院へ相談してみるのはいかがでしょうか。
最近女性に増えている~ドライマウスって知っている?~
皆さんの中には、口が乾くな~、喉が渇くな~という体験をしたことがある人は多くいるかと思います。
暑いときに喉が渇く、緊張した時に口の中が渇くなど様々な場面があるかと思いますが、常に口や喉が渇くという人は注意が必要です。
口が渇く病気ドライマウス
皆さんもドライアイという病気を耳にしたことがあるのではないでしょうか。
ドライアイは目が乾燥してしまう症状です。ドライマウスは目ではなく、口が乾燥してしまう症状です。日本語では口腔乾燥症といいます。
ドライマウスは女性の方が多い?
ドライマウスは男性より女性の方が多いと言われています。
女性の中でも特に中高年(50~70歳ぐらい)の人に多いと言われていましたが、最近では30歳~40歳の女性で多くなってきていると言われています。
ドライマウスにはどのような症状があるの?
ドライマウスには口や喉の渇き以外にも、食べ物が飲み込みにくくなった、口臭が強くなった、食事の味がわからない、舌がもつれてしゃべりにくい、口の中がねばねばするなどの自覚症状があります。
ドライマウスの原因にはどのようなものがあるの?
ドライマウスの原因にはまず、唾液の減少があげられます。
唾液は年齢を重ねるにつれて量が低下する人が多くいます。また、口呼吸で口の中が常に乾燥していたり、ホルモンの影響で唾液が減少する場合もあります。
その他にも、ストレスや喫煙、薬の副作用により唾液が減少する場合もあります。
ドライマウスにならないためにはどうしたらいいの?
ドライマウスを防ぐためにはまず、唾液の分泌を促すことが大切です。
食事をするときに食べ物をよく噛むことでも唾液の分泌を促します。ガムなどを噛んでいるとだんだん唾液がでてきますよね。
また、唾液腺をマッサージしてあげるのも良いでしょう。
乾燥が強い場合は保湿剤などを利用しましょう
唾液がどうしてもでない場合は、薬局や歯科医院で販売されている保湿剤などを利用してみるのも良いかと思います。最近では保湿剤以外にも様々なドライマウス商品が発売されています。
ドライマウスはQOLの低下にもつながります
ドライマウスになり口臭が気になると人と話すのも気にしてしまいますよね。また、唾液が出ないことで味がしないと食事も楽しくありません。
ドライマウスかなと思ったら歯科医院に相談するようにしましょう。
口腔機能の低下~オーラルフレイルって知っていますか?~
人は誰しも、生きていく中でだんだん身体の衰えを感じることがあります。
例えば、眼が見えづらくなってきた、歩くスピードが昔より遅くなった、耳が聴こえづらくなったなど様々です。
身体にこれらの衰えがあるように、口腔内も年齢を重ねるにつれ機能が低下していきます。
オーラルフレイルってなに?
オーラルフレイルとは、お口を介した身体の衰えのことをいいます。
お口の機能が低下し、噛むことができずに食事をすることができなければ、栄養がとれず全身に悪影響が及びます。そのくらいお口の機能は大切ということです。
お口の役割にはどのようなものがあるの?
みなさんがお口の役割と聞くと一番に頭に浮かぶのは、食事をすること、物を咀嚼すること。などではないでしょうか。
その通りです。食べ物を咀嚼して食べることで栄養を摂取することで健康維持にもつながります。
オーラルフレイルによりうまく食事することができない
オーラルフレイルにより嚥下機能が低下し、食べ物や飲み物でむせることが多くなると、誤嚥性肺炎の原因にもなります。
また、舌の機能が衰え食べ物をうまく食塊にできないこともあります。舌や唇、頬の筋肉が衰えてしまうと咀嚼することすら難しくなります。
お口の役割は食事をすることだけではない
食事をすること以外にも、お口には大切な機能があります。
話をしてコミュニケーションとるという機能です。
口がなければ話すこともできませんよね。お話をすることで、頬の筋肉や、唇の筋肉、舌の筋肉など口の周りの様々な運動となります。
オーラルフレイルの予防はどうしたらいいの?
オーラルフレイルを予防するためにはまず、食事のときはしっかりと咀嚼し、口の筋肉を動かすこと、また、お話しをして口の筋肉を動かすことも大切です。
よく噛むことで唾液の分泌も増加するので、食べ物の消化を助けたり、口腔内の乾燥を防ぎ口臭の予防にもなります。
普段からお口を意識することも重要です
普段からお口に意識をしていれば、虫歯ができたときや、歯周病になって出血するようになったなど、少しの変化に気づくことができるでしょう。
そのため、虫歯や歯周病がひどくなる前に治療をすることができますよね。
みなさんも、気が付いたときにお口のことを意識してみてください。
口腔内の病気~唾液線の病気について~
皆さんのお口の中に存在している唾液は、お口の中の汚れを洗い流してくれたり、粘膜の炎症を抑えたり、食べ物を食べるときに咀嚼しやすいようにしてくれるなど様々な作用があります。この唾液が出る唾液腺にはどのような病気があるのでしょうか。
唾液腺の中に石ができる病気
唾液腺の中や、導管の中に結石(唾石)ができる唾液腺疾患を“唾石症”といいます。
唾石症は唾液腺疾患の中でも頻度の高い疾患と言われています。
唾石のできる原因はまだはっきりとはわかっていませんが、唾液の性状や導管内での唾液の停滞、炎症などと言われています。
また、ほとんどの場合顎下腺に生じます。
痛みや炎症が起こることもあります
唾石症の症状としては、食事をしている時に急激に強い痛みを感じる、顎下腺の腫れや炎症、唾液腺開口部からの排膿などがある場合もあります。唾石の位置などは、手診、X線写真、CTなどで確認します。
唾石症はどのように治療するの?
唾石は小さいものであれば、唾液腺マッサージなどで自然に排出することがあります。
導管内にできた唾石は口腔内を切開し、外科的に摘出します。位置にもよりますが、口腔外から切開をする場合もあります。
口腔内が乾燥する病気
眼や口腔内の乾燥を主な症状とする自己免疫疾患を、シェーグレン症候群といいます。
シェーグレン症候群は中年の女性に多くみられ、眼や口腔内の乾燥以外にも、耳下腺の腫れがみられます。
口腔内が乾燥することで咀嚼機能、嚥下機能の低下、そのほかにも味覚や会話に影響がでる場合もあります。
シェーグレン症候群の治療
シェーグレン症候群は口腔の乾燥を防ぐために、人口の唾液(サリベート)や口腔乾燥状態改善薬(サリグレン)などを使用します。また、唾液そのものを出しやすくする薬なども使用します。
薬以外では、しっかりと水分をとってもらうこと、うがいをして口腔内を潤すことなどが重要となります。
上記以外にも唾液腺腫瘍、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)、唾液腺炎など様々な疾患があります。
もし、何か気になることがあればかかりつけ医に相談してみましょう。
また、自分で唾液腺のマッサージなどを行い、唾液腺に変化がないか確認するのも良いかと思います。
介護の現場で大活躍!スポンジブラシって知っている?
皆さんの中には“スポンジブラシ”というブラシを聞いたことがある人は少ないのではないでしょうか。名前だけ聞くとスポンジのブラシ?と連想できるかと思いますが、スポンジブラシはどのような時に使用するのでしょうか。
スポンジブラシってどのようなもの?
スポンジブラシとは、名前の通りスポンジでできたブラシです。先端の部分がスポンジでできている棒状のブラシです。
ペロペロキャンディーの先端をスポンジにしたものを連想してもらうとわかりやすいかと思います。
スポンジブラシは粘膜清掃に最適です
スポンジブラシは基本的には、口腔内の粘膜を清掃するための器具です。
先端のスポンジの部分で食べ物の残りかす(食渣)などの汚れを効率よく絡めとります。
スポンジブラシは、先端がスポンジでできているので粘膜を傷つけないように優しく汚れを除去することができます。
粘膜の清掃以外にも用途があります
スポンジブラシは主に粘膜の清掃に使用しますが、そのほかにも口腔粘膜のマッサージに使用したり、舌の汚れが付着している時に舌苔を除去するのにも使えます。
特に、舌ブラシを使用すると嘔吐反射が現れる方は、まず、スポンジブラシで慣らしてみると良いかと思います。
介護の現場でよく使用されることがあります
寝たきりの患者さんや、麻痺のある患者さん、認知症が進んでいる患者さんなどは、口腔内に食渣が残っていることが多くあります。歯磨きをする前にスポンジブラシで大まかに汚れを掻き出すのにも使うことがあります。
また、認知症などにより歯磨きに拒否が強い患者さんなどの口腔清掃にも使用します。
- 口を大きく開きにくい方でもケアしやすい
●指では届きにくい、口の奥の方の汚れも取りやすい
●使い捨てで衛生的
などの特徴があります。
スポンジブラシの使い方は?
まず、コップに水を用意します。※マウスウォッシュなどでも良いです
この水をスポンジに含ませます。
※いきなり乾いた状態で粘膜清掃を行うと痛いので、まず水を含ませて湿らせましょう。
水を含ませたら、しっかりと絞って口腔内の清掃を行います。
寝たきりの患者さんや高齢の患者さんなどは特に、水分を絞らないと誤嚥する可能性があるのでしっかりと水分を絞りましょう。
スポンジは奥から手前へ
スポンジブラシで清掃するときは基本的に奥から手前に汚れを掻き出します。
逆に動かしてしまうと、汚れを飲み込んでしまったり、誤嚥してしまう可能性があります。
スポンジ部分が汚れたらしっかりと洗って、同じ手順で汚れを落としていきます。
汚れは頬の内側だけでなく、歯茎、上あご、舌など丁寧に汚れを落とします。
口が乾いている場合は保湿剤などを塗布して口腔内に使用しても良いでしょう。
様々な種類のスポンジブラシがあります
最近ではスポンジの部分が汚れを落としやすいように、様々な形をしたものが発売されています。いろいろ試してみて自分に合ったものを使用するとよいでしょう。
また、スポンジブラシは一度使用すると細菌や汚れが付着しますので、一度使ったら廃棄するようにしましょう。
興味のある方は一度見てみてくださいね。
お口の環境に良い食材~チョコレートで虫歯予防?~
子供から大人までチョコレートが好きな人は多くいるかと思います。
チョコレートと聞くと、甘いし虫歯の原因になるんでしょ?と思っている人がほとんどだと思います。しかし、チョコレートには意外な効果があったのです。
チョコレートに含まれるカカオ・ポリフェノール
実は、チョコレートに含まれるカカオ・ポリフェノールという成分が、虫歯予防の効果があるということが近年報告されています。
虫歯の原因と思っていたチョコレートが虫歯予防に効果があるなんてびっくりですよね。
カカオ・ポリフェノールにはどのような効果があるの?
カカオ・ポリフェノールには抗酸化作用という働きがあります。これは、虫歯の原因菌であるミュータンス菌を抗菌する作用であったり、歯周病の膿や腫れなどを予防したりする殺菌作用もあります。
また、歯周病菌を殺菌することで口臭の予防にもつながります。
カカオ・ポリフェノールには様々な作用が・・・
カカオ・ポリフェノールには、血管を広げる作用があると言われています。
また、肌老化の原因の“活性酸素”が引き起こすトラブルを防ぎ、美容効果があるとも言われています。
カカオ70%以上のチョコレートを選択
いくらチョコレートが虫歯予防になるからと言って、糖分の多いチョコレートをたくさん食べていたのでは、虫歯になりやすい口腔内環境を作ってしまいます。
チョコレートを選ぶときは糖分の少ないカカオ70%以上のチョコレートを選ぶようにしましょう。
糖分の代わりにキシリトールが配合されているものも!
みなさんは、ガムや飴などでキシリトール配合という商品をよく目にするのではないでしょうか。
実は、最近ではキシリトール配合のチョコレートも販売されています。
キシリトールにはどのような効果があるの?
キシリトールは虫歯の原因菌であるミュータンス菌の数を減らし、虫歯の原因となる酸を作らせない働きがあります。
また、再石灰化作用や、甘さにより唾液が多く出るようになり唾液促進作用もあります。
歯磨きをしなければ虫歯になります
いくらチョコレートに虫歯予防効果があるからと言って、歯磨きをせずにチョコレートばかり食べていたのでは虫歯になってしまいます。
やはり、食後の歯磨きはしっかりと行うようにしましょう。
入れ歯にも汚れが付くの?~入れ歯のお手入れについて~
高齢者の方の中には入れ歯を入れている方が多くいるかと思います。
しかし、入れ歯はただ入れたら良いというわけではありません。
みなさんはしっかりと入れ歯のお手入れできていますか?
健康な歯と同じように入れ歯にも汚れが付く
口腔内に歯が残っていたときは、食後や寝る前に歯磨きをして口腔内の汚れを清掃したかと思います。
実は入れ歯も健康な歯と同じで食べ物のかすやプラークが付着します。
健康な歯面より入れ歯のほうに汚れが付きやすい
入れ歯の床と入れ歯の人工歯の部分の材料である“レジン”は歯面に比べるとプラークが強固に付着します。
この入れ歯に付着するプラークをデンチャー(義歯)プラークといいます。
入れ歯のお手入れをしないとどうなるの?
入れ歯の清掃をしないことで、お口の中に汚れが残り口臭の原因となったり、歯が残っている場合は歯周病や虫歯になってしまうことがあります。
また、着色汚れなどが沈着することもあります。
どのようにお手入れしたら良いの?
入れ歯は流水下で清掃します。その時に誤って落としてしまって割れてしまうことがあるので、洗面器などに水をためて清掃すると安心でしょう。
入れ歯が小さい場合は誤って流してしまうこともあるので注意しましょう。
入れ歯専用のブラシを用いて清掃する
入れ歯を外したら、入れ歯専用ブラシ(義歯ブラシ)を用いて汚れを流水下で清掃します。
義歯ブラシがない場合は歯ブラシを使用してもよいのですが、総義歯などの場合磨く範囲が広いので義歯ブラシを使用することをお勧めします。
汚れがついている部分を丁寧に清掃しましょう
金属のバネの周囲や、床の部分、歯のかみ合う面などに汚れが残りやすいので、しっかり磨くようにしましょう。
触ってみてぬるぬるしているようであれば、しっかりと磨けていないので、ぬめりが取れるまでしっかりと清掃しましょう。
入れ歯洗浄剤などを使っても良いでしょう
入れ歯を磨いていても口腔内に入れているものなので、雑菌などが付着する場合があります。そのため、3日に1回は入れ歯洗浄剤の中に入れて除菌するようにしましょう。
熱湯などは絶対にかけないでください
熱湯をかけてしまうと入れ歯が変形してしまうことがあります。
また、漂白剤などをかけることも変色の原因となりますのでやめましょう。
入れ歯は乾燥が嫌い
寝る前は入れ歯を外して、水の中に入れておきます。入れ歯を乾燥させることも変形の原因となりますので、入れ歯を保管する際はしっかりと水の中に入れて保管するようにしましょう。
入れ歯を長く使うために
入れ歯はしっかりとお手入れをすることでより長く使用することができるかと思います。
しかし、使っていてどうしても入れ歯が合わない、痛みがあるなどの場合は必ず歯科医院で診てもらってください。
入れ歯のことちゃんとわかっている?~入れ歯のメリット~
高齢になり、歯周病や虫歯などで歯が抜けてしまい、入れ歯を入れている方も多くいるかと思います。さて、みなさんはどうして入れ歯をするのか知っていますか?
今回は入れ歯についてお話しします。
入れ歯を入れることで食事がしやすくなる
お口の中の歯が抜けた部位をそのままにしていると、食事のときに食べにくかったりものがはさまったりしますよね。
そのため、失ってしまった歯の部分に入れ歯を入れると食事をするときにしっかりと食べ物を噛めるようになります。
容姿にも変化が現れます
虫歯や歯周病で歯を失ってしまいそのままにしておくと、お口の周りにしわができて老けてみえることがあります。
入れ歯を入れることでしわの増加も防げますし、食べ物をしっかりと噛むことができるので顔の筋肉を鍛えます。そのため若々しい口元になり、入れ歯を入れる前と後を比べると容姿にも変化が現れます。
入れ歯は清掃もしやすい
入れ歯は自分で取り外して清掃することができるので、清掃もとても簡単です。
入れ歯にも歯と同じでプラーク(歯垢)や食渣(食べ物のかす)などが付着します。
そのため、歯磨きをするのと同じで食後は入れ歯を外し、義歯ブラシなどで汚れを落とします。
また、歯石などがつくこともあるので、その場合は歯科医院で歯石を除去してもらいましょう。
ご自身で清掃できない場合にも清掃しやすい
寝たきりの方や、身体が不自由な方は介護スタッフやご家族、などが口腔内のケアを行うことがあるかとおもいます。
その場合、入れ歯は取り外し可能なので、口腔外で清掃することができるので隅々まで清掃しやすいです。
インプラントに比べると治療費が安い
みなさんがご存知の通りインプラントは保険外の治療となります。
入れ歯は、保険内で作れるものがあるので、インプラントより比較的安価に製作することができます。
修理や調整が簡単
入れ歯はお口の中で削ったり、つめたりという治療ではなく、入れ歯が合わないときは口腔外で削って、お口に入れ歯が合うように調整することがほとんどです。
入れ歯が外れて落ちてくる場合は入れ歯に裏打ちをして落ちてこないように調整します。
入れ歯を考えている方はまず相談を!
このように入れ歯には様々なメリットがあります。
また、入れ歯にもいろいろな種類もありますので、入れ歯をお考えの方は一度かかりつけの歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。
細かい部分や奥歯を磨くのに最適?タフトブラシって知っている?
皆さんは、歯磨きのときに歯ブラシ以外に何か補助用具を使用していますか?
補助用具の中でも、歯間ブラシや糸ようじを使用している人は多くいるかと思います。
また、最近では舌ブラシなどを使用する人も増えてきています。
タフトブラシはこれらの補助用具の一つです。今回はタフトブラシについて詳しくお話しします。
タフトブラシってどのようなもの?
タフトブラシは歯磨きの補助用具の一つです。そのため、歯磨きのときにメインで使うのではなく、仕上げに使用します。
タフトブラシは歯ブラシよりもヘッド(頭の部分)が小さく、毛束が一つのブラシです。
主に歯磨きをした後の、細かい部分の清掃や、歯ブラシでは届きにくい部分の清掃に使用します。
汚れが残りやすい部分にピンポイントで使用できます。
歯と歯の間の汚れや、歯と歯茎の境目などは歯ブラシだけでは磨き残しがあることが多いです。そのため、タフトブラシを使い一本一本丁寧にブラッシングを行うことで、より良い口腔環境となります。
歯並びが悪いところを清掃するのに最適です
歯並びががたがたしている方は、歯ブラシだけではとても磨きにくいですよね。
そのため、引っ込んでいる歯の部分をタフトブラシで清掃すると汚れが除去できます。
また、親知らずが中途半端に生えていて段差があり歯ブラシが届かない部位や、歯が抜けて歯ブラシが入らない部位などを清掃するには最適です。
その他にはどのような部位に使用するの?
上記以外にも、前歯の裏側の清掃や、矯正装置の周辺の細部の清掃、補綴物(かぶせ物)のまわりの清掃などにも使用することで、よりきれいな口腔環境となります。
使い慣れるまでは鏡をみながら使用しましょう
タフトブラシを使用するときは、鉛筆を持つような持ち方でブラシを持ちます。
こうすることで余分な力がかからないので、歯や歯茎を傷つけるのを防ぎます。
歯ブラシと違いヘッドが小さいので、慣れるまでは鏡を見ながらブラシがしっかりと磨きたい部分に当たっているか確認しながらブラッシングするようにしましょう。
タフトブラシにも種類があります
タフトブラシにも毛の部分の硬さがやわらかいもの、硬いもの、ふつうのものなどの種類があります。一般のドラックストアではふつうの硬さ以外の商品を扱っていないところも多いかと思います。歯科医院では多くの種類を扱っている医院もありますので、気になる方は相談してみましょう。
歯磨きをきちんと行えていますか?~寝る前の歯磨きの大切さ~
ほとんどの方が毎日歯磨きを行っているかと思います。
しかし、夜遅くまで飲んでいたり、仕事で疲れて家に帰って歯磨きをせずに寝てしまうという方も多くいるのではないでしょうか?
今回は寝る前の歯磨きの大切さについてお話ししたいと思います。
一日に何回歯磨きをしたらよいの?
皆さんは一日に何回歯磨きをしていますか?
比較的多いのが、一日3回または2回と言われています。歯磨きは朝昼夜の食後に行っていただくのが理想的です。
しかし、仕事の都合で朝・夜しかできないという方も多いかと思います。
この中でも重要なのが夜または寝る前の歯磨きです。
細菌は夜も眠らない
私たちは夜になると眠り、身体を休めますが、細菌たちは夜になっても眠ることはありません。歯磨きをしないで寝ると、細菌の大好物であるプラーク(歯垢)がお口の中に残っているため、虫歯や歯周病になることがあります。
就寝中は唾液の分泌も低下する
朝起きたときに口が乾いた感じがするといった体験をする方もいるかと思います。
これは、寝ている間に唾液の分泌が低下するためです。
唾液には汚れを洗い流してくれる自浄作用や抗菌作用があります。また、口腔内が乾燥することで口臭の原因にもなります。
そのため、寝る前に歯磨きをしてしっかりと口腔ケアを行うことが大切です。
マウスウォッシュなどでうがいすればいい?
夜寝る前は、疲れた、面倒くさいなどの理由から歯磨きをしないで寝る方がいます。
歯磨きは面倒だから、マウスウォッシュでうがいすればいいでしょ?と思っている方もいるかもしれませんが、マウスウォッシュではプラーク(歯垢)を落とすことはできません。
面倒かもしれませんが、しっかりと歯ブラシでブラッシングするようにしましょう。
夜に歯磨きをする習慣をつけましょう
いままで夜に歯磨きをする習慣がなかった人はまず、寝る前や夜に歯磨きをする習慣をつけましょう。
はじめは、もう疲れたし早く寝たい、面倒くさいという気持ちがあると思いますが、そんな気持ちに負けずに歯磨きを行うように努力してみましょう。
しっかりとした歯磨きで健康な口腔環境を!
歯磨きをしっかりと行うことで口腔内もきれいになりますし、お口がきれいになることで、気持ちもすっきりしますよね。1日3回できることが望ましいですが、まずは1日2回から歯磨きをする習慣をつけてみてはいかがでしょうか。
妊娠することで起こる口腔内の変化~妊婦が気をつけること~
妊娠をして子供を授かると、わくわく・ドキドキ幸せな気分になる反面、心配事も増えてきます。お口の中のことだと、妊娠すると歯周病になりやすいなどと聞いたことがある方も多くいるかと思います。
今回は妊娠した時に起こる口腔内の変化についてお話しします。
つわりの影響で口腔清掃がうまくできない
妊娠初期に多いつわりですが、つわりが出産まで続くという方もいます。
歯磨きをしようとしても、つわりの影響で歯ブラシを口の中に入れるだけで気持ち悪くなってしまう方も多くいます。
そのため、口腔清掃をうまく行うことができなくなり、口腔内の状態が悪化し、歯茎が腫れたり、出血したり、虫歯になったりすることがあります。
女性ホルモンの影響で歯周病菌が増加
妊娠することで、女性ホルモンが多く分泌されます。女性ホルモンが急激に増加することで、歯周病菌が増殖しやすくなり、歯茎に影響を及ぼしたり、歯茎から出血したりすることがあります。
歯周病によって早産の危険性も
歯周病菌が血液に入り込むことで、早産の危険性や低体重児出産のリスクが高まると言われています。
歯周病かなと思ったら軽度のうちに治療を行い、丈夫な赤ちゃんを産みましょう。
唾液も変化することで口腔環境が悪化
また、唾液にも変化が現れます。
唾液には自浄作用という口腔内の汚れを洗い流す作用があります。しかし、妊娠すると唾液に粘着性がでてねばっこくなり自浄作用が低下します。
そのため、歯肉炎などを引き起こしやすくなります。
食事の回数が増えることで口腔内細菌の増加
また、妊娠すると食事の回数や間食が増えることがあります。
そのため、口腔内に歯垢(プラーク)が残りやすくなり口腔内細菌が増える原因となります。
そのため、食べた後は歯磨きやうがいをこまめに行うようにしましょう。
妊娠中は今まで以上に口腔環境に気を付けましょう
このように、妊娠すると口腔内の環境も変化していきます。
そのため、つわりの時にはできるかぎり気分の良いときに歯磨きをして口腔内の環境を整えましょう。つらいときはうがいだけでもできると良いでしょう。
また、歯ブラシも歯ブラシのヘッドの部分が小さい歯ブラシを使用すると気持ち悪くなりにくいかと思います。
口腔の先天異常~口唇口蓋裂って知っている?~
赤ちゃんが生まれたときに唇や口蓋、歯茎に割れ目の残っていることがあります。
このような先天異常を口唇口蓋裂と言います。
今回はこの口唇口蓋裂についてお話しします。
日本人に多い先天異常といわれています
口唇口蓋裂は日本では約500人~700人に1人の割合で発生すると言われています。
口唇口蓋裂は赤ちゃんがお母さんのお腹の中で成長する過程で、顔の癒合がうまくいかない場合、その部位に裂け目が残ってしまいます。
口唇口蓋裂の症状にはどのようなものがあるの?
口唇口蓋裂は顔に裂け目が残ってしまっているため、審美的な障害があります。また、おっぱいを飲む時の哺乳障害、食べるときの摂食障害などもみられます。息が抜けてしまうことなどでの発音障害などもみられます。
口唇口蓋裂の原因は?
口唇口蓋裂が起こる原因としては、妊娠初期にお腹の中の胎児に異常な力が加わったり、母体の栄養障害、ストレスなども原因と言われています。
また、妊婦によるアルコールやたばこの摂取などが原因とも言われています。
どのような治療を行うの?
治療は基本的には手術で割れ目の部分を縫い合わせます。手術の時期や回数は個人差があるので人によって変わってきます。
現在では手術を受けたことがほとんどわからないほど良い結果を得ることができます。
術後は言葉のトレーニングなども必要
手術を受けたからといって治療が完了というわけではありません。
発音障害のあるお子さんには言葉のトレーニングなどを行います。
また、手術の影響で上顎の成長が十分でなく受け口になってしまったり、歯並びが悪かったり、かみ合わせが悪くなることがあります。その場合は歯列矯正を行います。
治療はすべて健康保険の対象です
口唇口蓋裂の治療は上記にお話しした歯科矯正も含めて健康保険の対象です。
また、補助金制度のある自治体もあります。気になる方は調べてみると良いでしょう。
このように口唇口蓋裂は手術をしてしっかりとしたトレーニングなどを行えば治らない病気ではありません。
出生前診断などもできますので、気になる方はかかりつけ医に相談してみもよいでしょう。
イチゴを食べることで虫歯予防できるって本当?
春になり、桜も満開となり、イチゴがおいしい季節になりました。
イチゴ狩りに行った、これからイチゴ狩りに行く!という方も多いのではないでしょうか?
甘くておいしいイチゴですが、虫歯予防にも効果があるって知っていましたか?
今回はイチゴと虫歯予防についてお話します。
イチゴに多く含まれるキシリトール
皆さんの中には、イチゴは甘いのにどうして虫歯予防になるの?と、疑問を抱いている方も多くいるのではないでしょうか?
実はイチゴにはキシリトールが100g中に350㎎も含まれています。
キシリトールってなに?
キシリトールとは、糖アルコールの中で最も甘く、砂糖と同等の甘味度をもっています。皆さんの中にもキシリトールガムなどを食べたことがある人も多いと思います。
キシリトールのガムを食べるとスーッと冷たい感覚になりますよね?
キシリトールは溶けるときに熱を奪う性質があるのでキシリトールを食べるとそのような感覚になります。
キシリトールはなぜ虫歯にならないの?
キシリトールなどの糖アルコールとよばれるものは、普通の砂糖などと違い虫歯の原因にはなりません。なぜかというと、砂糖などを食べたときには、歯を溶かす酸が作られます。この酸によって歯が溶かされ、最終的に虫歯になります。
しかし、キシリトールはこの虫歯の原因となる酸を作らないため虫歯になりません。
キシリトールには他にも様々な働きがある
キシリトールには磨き残しなどの歯垢(プラーク)の中のミュータンス菌(むし歯菌)を減少させる働きがあります。また、甘味により唾液の分泌を促進し、唾液の働きにより虫歯になりにくい口腔環境を作ります。
キシリトールはイチゴ以外の食べ物にも含まれます
キシリトールが多く含まれている果物はイチゴの他にプラムやラズベリーなどがあります。
また、果物だけでなく野菜にもキシリトールは含まれます。例えば、レタスやほうれん草、ナスなどに多く含まれます。
キシリトールを積極的に摂取して虫歯予防をしましょう
このように、イチゴ以外にも様々な食べ物にキシリトールが含まれています。
また、最近ではキシリトールのガムだけでなく、飴やラムネなど様々なものが販売されていますので、ぜひキシリトールを食べて虫歯予防をしましょう。
お肌をケアするのと同じように歯茎ケアを行いましょう
特に女性の方はお肌のケアは欠かせず行っているという方が多いと思います。
お肌だけでなく、お口の中の歯茎もケアすることが大事って知っていましたか?
今回は歯茎ケアについて詳しくお話しします。
歯茎のマッサージで歯茎の細胞を元気に!!
大人になるにつれて増えてくるのが歯周病ですが、歯周病菌は様々な毒素を産生し、歯茎の細胞に作用します。歯周病菌に負けない歯茎を作るためにも歯茎の血行を促進させ歯茎を元気にしてあげることが大切で。
では、歯茎の血行を促進させるには何を行えばよいのでしょうか。
歯茎の血行を促進させるには歯茎のマッサージを行います。肩が凝っている時などマッサージをすることで血行が良くなり肩が軽くなったという方もいるのではないでしょうか。
歯茎も肩と同じでマッサージを行うことで血行が促進され、酸素や栄養が行き届くようになります。また、老廃物が歯茎にたまっている場合もあるのでマッサージして老廃物を洗い流すことも期待できます。
ブラッシング時の歯茎ケア
歯ブラシはやわらかめのものを使用する良いでしょう。硬い歯ブラシでブラッシングを力強く行うと、歯面もそうですが、歯茎も傷がついてしまう可能性があります。
磨くときも、力を入れてごしごし磨くのではなく、優しく丁寧にブラッシングをするように心がけましょう。
また、歯間ブラシやフロスなどの補助用具を使用するのも良いでしょう。
補助用具は細かいところの汚れを除去するだけでなく、歯茎にも刺激を与えて歯茎ケアにつながります。
歯茎のケアを行わないとどうなる?
歯茎のケアを行わないことで歯と歯茎の間の歯周ポケットが深くなり、歯周病が進行する可能性があります。
歯周病が進行していくと歯茎がだんだん下がってきたり、歯を支えている骨が溶かされたりして最終的に歯が抜け落ちてしまいます。
歯茎や口腔内に良いのみものって?
歯茎ケアをする上で歯茎に良い飲み物があるって知っていましたか?
それは緑茶です。緑茶は体に良いとよく聞きますが、緑茶は口腔内にも良い影響を与えます。
緑茶にはカテキンが多く含まれており、ウイルスや細菌を抑制する作用があります。そのため、虫歯菌や歯周病菌の増殖を抑えてくれると言われています。
お肌をいたわるのと同じように歯茎ケアも行いましょう
お肌であれば毎日洗顔をして化粧水や乳液などを使いお肌のケアを行いますが、歯茎にも同じように毎日鏡で歯茎の状態や色を見て、歯茎ケアを習慣化していくことが大切です。
骨粗鬆症と口腔内の関係~歯周病とも関連があるって知っていた?~
多くの人が骨粗鬆症という病気を一度は耳にしたことがあるとおもいます。
骨粗鬆症は、歯にも影響を及ぼすということをご存知でしたでしょうか。
今回は骨粗鬆症と口腔内の関係についてお話しします。
骨粗鬆症ってどんな病気?
骨粗鬆症とは、骨の強度が低下することで、骨がもろくなり骨折しやすくなる病気のことです。よく、“骨粗鬆症って骨の中身がスカスカになることと“いうことを聞きますよね。
骨粗鬆症になることで、ちょっとした刺激(例えばくしゃみや、肘をついただけ)で骨折してしまうことがあります。
骨粗鬆症は女性に多い病気
骨粗鬆症のうちの約90%が女性と言われています。
その中でも、閉経により、卵巣の機能が低下し、骨の代謝にかかわるホルモンのエステロゲンの分泌が低下することにより発症する人がいます。
これを、閉経後骨粗鬆症といいます。
エステロゲンが欠乏することで口腔内に影響が閉経後骨粗鬆症の患者さんはエステロゲンの分泌が少なくなります。
エステロゲンの分泌が低下することで、全身の骨がもろくなり、歯を支えている歯槽骨ももろくなります。そのため歯周ポケットなどもでき、歯周病になるリスクがあがります。
また、歯周病になっている患者さんは歯周病の進行が加速する可能性があります。
インプラントと骨粗鬆症の関係
インプラントは皆さんがご存知の通り歯槽骨(歯を支えている骨)を土台にインプラントを打ち込みます。
その歯槽骨が骨粗鬆症で骨がスカスカになってしまっていては打つことが難しくなります。
また、インプラントを打っても定着するのにうまく定着しなかったり、時間がかかるということもあります。
骨粗鬆症の薬と歯科治療の関係
骨粗鬆症の薬でビスフォスフォネート製剤という骨吸収をおさえるのに有効な薬があります。
しかし、このビスフォスフォネート製剤は骨が溶けるのを防いでくれる反面、骨の治癒を妨げてしまうという作用があります。
そのため、インプラントや抜歯などの外科処置は避けたほうが良いと言われています。
これらの歯科治療の外科処置で顎骨壊死という副作用がでているということも報告されています。
現在では歯科医院でも簡易検査を行えるところもあります
骨粗鬆症と歯周病は関連して重症化することがあるので、最近では、歯科医院でも骨粗鬆症の簡易検査が行える歯科医院も増えてきています。
歯科の定期検診を行うことで骨粗鬆症の早期発見早期治療につなげていきます。
かかりつけ医で骨粗鬆症の検査を行っているかなどを聞いてみてもよいかもしれませんね。
夜中に起こるムセや咳き込み~唾液誤嚥って知っている?~
皆さんが就寝している時にいきなりムセたり、咳き込んだりした経験がある人はいますか?
もしかしたら唾液誤嚥を起こしている可能性があります。
今回は唾液誤嚥について詳しくお話しします。
唾液誤嚥とはどのような症状?
唾液は抗菌作用や、粘膜保護の作用、自浄作用などさまざまな作用があり、一日に1~1.5リットル分泌されると言われています。
この唾液が寝ている時に誤嚥してしまうことを唾液誤嚥といいます。
※寝ている時以外にも唾液を誤嚥することはあります
唾液誤嚥はどのようにして起こるの?
皆さんが寝ている時、仰向けで寝ている人は多いのではないでしょうか。
仰向けで寝ていると口腔内に唾液が貯まっていき、無意識に嚥下反射を起こし唾液を飲み込んでいます。飲み込んだ唾液が食道ではなく、気管に流れ込むことでムセや咳き込みを起こします。寝ている時は無意識のことが多いので唾液が気管に入り込んでもムセなどは起こらず、誤嚥してしまうことがあり、唾液誤嚥が起こります。
寝ている時はどのようにしたら誤嚥しにくいの?
寝ている時は仰向けではなく、横向きで寝ると咽頭側壁という気管より下の広い空間に唾液を20ccほど溜めることができるようです。
嚥下反射が起こることで唾液は食道に飲み込まれていきます。横向きでも後ろに倒れる体制になると誤嚥の危険性があります。
横を向いた姿勢で寝ていても、だんだん後方に体制が倒れてきてしまっては、誤嚥のリスクが高まります。
唾液誤嚥を予防するためにもしっかりと横になった姿勢を維持することが大切です。
嚥下反射が起こりにくい人や唾液の量が多い人もいるかと思います。
そのような方は、唾液が口から出るように口元を下にしてタオルをあてて唾液を吸わせるようにしてみてください。
横向きの体制で寝るための工夫を!
寝る前は横向きで寝ていたとしても起きたときには仰向けになっていたり、違う体制になっていたりするものですよね。
横向きの体制を維持するためには、背中が後ろに倒れないようにするためにクッションや布団を丸めたものを置いてみるなどの工夫をしてみるとよいかと思います。
ムセや咳き込みの頻度が多い人は一度相談してみましょう
寝ている時に頻繁に唾液誤嚥を起こしていてムセや咳き込みなどがある場合は一度専門医に相談してみましょう。
また、横向きで寝るということを試してみましょう。
誤嚥は誤嚥性肺炎につながることがあります。しっかり予防していきましょう。
不規則な食生活を続けると歯にも影響がある?
皆さんの中には、間食が多かったり、食べるときにだらだらと時間をかけて食べてしまったりと、不規則な食生活を送っている人もいるのではないでしょうか。
このような不規則な食生活はお口の中にどのような影響を与えるのでしょうか?
だらだら食べることで虫歯のリスクが上がる
テレビなどをみながら食事をしている人は、だらだらと食事をして、食事の時間が長くなってしまっていることがあるのではないでしょうか。
このように、だらだら食べることでお口の中は虫歯になりやすい口腔環境になっています。
口腔内で起こる脱灰と再石灰化
食事をすることで食べ物に含まれている糖質により虫歯菌が歯の表面を溶かし始めます。これを脱灰といいます。脱灰したままでは虫歯になってしまいますが、それを防ぐのが唾液の作用です。唾液の作用により溶けた表面を修復していきます。これを再石灰化といいます。
このように、お口の中では脱灰と再石灰化が繰り返されています。
だらだら食べや間食は要注意!
だらだらと長時間食事をしていたり、間食が多かったりすると、脱灰ばかりが進み、再石灰化の作用が追い付かなくなります。
脱灰が進むことで虫歯になりやすい口腔環境となります。
ではいったいどうしたらよいのでしょうか
食事をした後や、間食をした後はできるだけ歯磨きをして、糖質や虫歯菌を口腔内から洗い流しましょう。もしも、歯磨きの時間が取れない場合はうがいだけでも行うとよいでしょう。
間食などはキシリトール入りのものを食べましょう
間食などをするときも、あめやドーナツなど甘いものを選ぶのではなく、キシリトールやリカルデントなどを摂取するようにしましょう。
最近では、キシリトール入りのガムなども多く販売されていますので、おやつ代わりにしてみてはいかがでしょうか。
キシリトールやリカルデントには再石灰化を強化する作用があります。
不規則な食生活を送っている場合は改善を!
だらだら食べや間食などの不規則な食生活は虫歯のリスクをあげるだけでなく、ダイエットを行っている人にも大敵です。
自分の食生活を振り返ってみて不規則だなと感じた方は是非改善するように心がけましょう。
顎関節症の影響~全身に影響が及ぶ可能性~
顎関節症という病気を聞いたことがある人は多くいるのではないでしょうか?
顎関節症はここ何年かで特に20~30代の女性に急増していると言われています。
今回は顎関節症が全身に及ぼす影響などを詳しくお話ししていきたいと思います。
顎関節症ってどのような症状なの?
顎関節症の主な症状は、お口を開けると“パキッ”“カクン”と音が鳴る。
口を大きく開けようとすると痛みがある。口を開けると顎が外れるなどがあります。
みなさんが顎関節症と聞いて連想するのはこのようなことなのではないでしょうか?
その他にもいろいろな症状があります
上記の症状以外にも、物を咬むと顎やこめかみのあたりに痛みがある。かみ合わせが悪くなるなどの症状があります。
これらの症状が気になる場合は顎関節症を疑ってみてもよいかもしれません。
顎関節症になる原因にはどのようなものがあるの?
ではどうして顎関節症になるのでしょうか。
顎関節症になる原因はかみ合わせの異常、普段の癖、顎を強くぶつけるなどのケガ、生活していく上でのストレスなどがあります。
普段の癖というのは、無意識に頬杖をついていたり、ご飯を食べるときに片方だけでしか咀嚼していないなどの癖があります。
また、やわらかいものばかり食べているというのも原因になることがあります。
顎関節症が全身に与える影響は?
顎関節症になることで、顎を支える筋肉のバランスが崩れ、肩こりや腰痛、頭痛、首の痛み、コリ、めまいなど、全身に様々な影響を与えます。
また、顎関節症が悪化するとお口が開かなくなり、食事ができなくなったり、話ができなくなることもあります。
顎関節症はどのように診断されるの?
顎関節症の診断は、
・顎に痛みがある
・口が開かない
・お口を開けると音が鳴る
という症状が1つ以上ある、または似た症状がある、その他顎関節症以外の病気(慢性関節リウマチや唾液腺の病気など)がないときに顎関節症と診断されます。
顎関節症の治療法はどのようなものがあるの?
顎関節症の治療は、患者さんの不快な症状をとりのぞいたり、顎関節症になる原因を解決したりして症状を改善していきます。
痛みが強い場合は、薬によって痛みを取り除きます。
また、マウスピースなどを装着して歯ぎしりや食いしばりによるダメージを軽減します。
顎を動かす練習をして、関節円板の位置を正しい位置にもどします。
症状がきになる場合は歯科医院へ相談してみましょう
顎関節症かなと思ったら、自己判断せずに歯科医院や顎関節外来へ相談してみましょう。
放っておくと日常生活に支障をきたすほど症状が悪化する場合がありますのでご注意ください。
歯並びの影響は見た目だけじゃない?!歯列不正について詳しく知ろう!
“歯並びが悪い”といえば、でこぼこしていて外見がきになるという方が多くいるのではないでしょうか?実は歯並びは見た目だけでなく、身体にも様々な影響を与えます。
歯並びが悪いと虫歯や歯周病になりやすい
歯並びが悪いことで、歯磨きのときに磨き残しがあることで、プラークが落としにくく、その結果虫歯や歯周病になるリスクがあがります。
そのため、歯磨きのときには歯並びの悪い部分は特にしっかり歯ブラシが当たっているか確認してブラッシングを行う必要があります。
口腔内が乾燥することで虫歯や歯周病になることもあります
かみ合わせの悪い人の中には前歯が出ていることで唇を閉じることが大変で口呼吸となってしまうことがあります。
口呼吸となることで口腔内が乾燥しやすくなり虫歯や歯周病の進行を防いでくれる唾液がでにくくなり、虫歯や歯周病になることがあります。
肩こりや首などに痛みが出ることがある
歯並びが悪いことで顎の筋肉のバランスが崩れて頭痛や首・肩の痛みなどにつながることがあります。
また、身体の骨格が歪んでしまうこともあります。
食べ物をしっかり噛めなくなる
歯並びが悪いことで食べ物を噛む効率が悪くなったり、しっかり噛めなくなります。そのため、消化不良で胃腸の調子が悪くなることもあります。
歯列不正は心とも関係がある
歯並びが悪いことで、周りの人からの視線が気になり、しゃべったり笑ったりするときに口を手で無意識に隠してしまったりする方もいます。
歯列不正には様々な種類があります
主な歯列不正には叢生・上顎前突・下顎前突・開口などの種類があります。
歯が重なり合って生える歯並び
顎が小さいために歯の生えるスペースが十分に確保されず、歯が重なり合って生えている状態。歯が重なっているためにブラッシングが難しいことがあります。
治療としては、顎を大きくしたり、歯を抜いたりして矯正を行います。
よく聞く出っ歯と受け口も歯列不正です
上あごが下あごよりも前に出ている状態の上顎前突(出っ歯)。
下あごが上あごよりも前に出ている状態は下顎前突(受け口)といいます。
どちらも、矯正を行ったり、外科処置をすることで治療できます。
奥歯だけで噛んでいる開口
奥歯だけでかみ合っていて前歯がかみ合わず開いてしまっている状態を開口といいます。
開口も重度の場合は矯正や外科処置で治療できます。
身体に影響が出る前に相談を!!
このように歯列不正で身体のいろいろなところに影響がでます。
もし気になることがあれば、かかりつけの歯医者さんや、矯正専門医へ相談してみましょう。
かみ合わせの不良により身体にも影響があるって知ってた?
みなさん何気なくものを噛んだりおしゃべりをしたりしていると思いますが、自分のかみ合わせが正しいのか考えたことがある人はいますか?
今回はかみ合わせが悪いことで身体に与える影響について詳しくお話しします。
正しいかみ合わせってどのようなものなの?
まず、正しいかみ合わせについて説明します。正常なかみ合わせは、上の歯1本に対して下の歯が2本かみ合っているのが正常です。前歯を見ていただければわかるように上の歯より下の歯のほうが小さいですよね。
歯がきれいにかみ合っていなかったとしても、日常生活に支障がなければ気にする必要はありません。
かみ合わせの不良によって起こる症状
ではかみ合わせが悪いことによってどのような症状がでるのでしょうか。
かみ合わせが悪いと顎を吊っている筋肉に無理な力がかかります。そのためバランスが崩れて、顎だけでなく頭蓋骨にもゆがみが生じ、首や肩、腰にも影響がでることがあります。
全身のバランスが崩れることで肩こりなどが起こることもあります。また、頭痛やめまいなどを引き起こす場合もあります。
虫歯や歯周病になりやすくなる
かみ合わせが悪いことで食後に食べかすやプラークなどの磨き残しが増えることで、虫歯や歯周病になるリスクが上がります。
そのため、磨き残しが多い部位があるなと感じたら、補助用具を使って清掃したり、鏡を見てしっかりブラシが当たっているかなどを確認しながらブラッシングを行うとよいでしょう。
無意識のうちに歯ぎしり・食いしばりをしていることも
歯がきれいにかみ合っていないと、物を噛むときに力を入れて噛んでしまったり、無意識のうちに歯ぎしり・食いしばりをしていることもあります。
食いしばりや歯ぎしりは、歯がすり減ったり、歯が折れてしまうこともあるので気を付けましょう。
その他にもいろいろな影響があります
しっかり噛めないことで食事をするときに食べ物をしっかり噛めないまま飲み込むこととなり、胃や腸などに負担をかけてしまうことがあります。
また、肉体的な影響だけでなく、精神面でも影響を与えるといわれています。
このようにかみ合わせの不調で身体全身に影響があります
気になる症状がある人は歯科医院へ相談してみましょう。また、かむ時にかみ合わせのことを意識して噛むようにしてみましょう。
もしかしたら、かみ合わせが原因で今回お話したような症状がでている場合があります。
子供のお口を鍛えよう!~子供のためのお口のトレーニング~
お子さんが赤ちゃんの時は母乳を飲んだりすることで“吸う力”を身に着けます。
また、だんだん歯が生えてきて離乳食になることで”噛む力”や”口を上手に動かす”ことができてきます。口を上手に動かすことで“おしゃべりの力”や“食べる力”につながります。
お子さんを観察してみて気が付いたことがある人はいませんか?
食事をしている時に子供を観察していると、麺類などをうまくすすれていなかったりすることはないでしょうか?また、日常生活を送るなかで、お口がぽかんと開いたぽかん口になっていたり、お話をしている時にうまく発音できていなかったりということはないでしょうか?
お口がぽかんと開いたぽかん口
お口がしっかりしまっていないとぽかん口になります。ぽかん口になっていると口呼吸になり、ダニやほこりなどを口から肺へ送ってしまい健康のリスクが心配になりますよね。
ぽかん口は舌の筋力が低下しているともいわれています。
舌は正しい位置にありますか?
舌の正しい位置は、舌が上あごにぴたりとくっつき、舌の先端が前歯の裏側の根元に触れている位置です。普段舌の正しい位置を気にしたことがない方が多くいると思いますが、実際考えてみるとこの位置にあるのではないでしょうか。しかし舌の筋肉が弱いと下あごの中にダランとなってしまいます。こうなると舌が歯を押して歯並びが悪くなったり、前歯が開いたままの状態になりぽかん口へとつながります。
お口を鍛えるトレーニングにはどのようなものがあるの?
お口を鍛えるトレーニングには様々あります。簡単にできるものが多いので説明していきます。
シャボン玉を使って息を吐く練習をします。
息をふーっと吹くことでお口の周りの筋肉にも良いですし、息を出すことは声を出すということにもつながります。また、小さいお子さんなどはシャボン玉などを使うと楽しくトレーニングできるでしょう。ストローを使い水の中でぶくぶくするのも良いかと思います。
飴を噛まないように舐める
舌の運動を行うために飴を使ってみるのも良いかと思います。舌がよく動かないと飴はなめられませんよね?舌を動かすことが苦手な子供ほど飴をすぐに噛んでしまうことがあります。舌を使って前後左右によく飴を舐めることで舌の運動にもなりますし、お口の筋肉の運動にもなります。
食べる力を鍛えるために発達に合わせた食事を
離乳食が始まったばかりなのに硬めの食事ではお子さんもうまく食べることができませんよね。また、成長したお子さんにやわらかいものばかり与えていては、顎の成長に影響がでます。
お子さんの成長段階にも個人差がありますので、お子さんにあった食べ物の形態で離乳食や食事を作ってあげてください。
口腔ケアの重要性~寝たきりの人の口腔ケア~
お口の中の口腔ケアは誤嚥性肺炎の予防や口腔機能の低下の予防など様々なメリットがあります。
高齢の方や病気になった方の中には、寝たきりの状態の方もいます。
寝たきりの方の口腔ケアはどのように行ったらよいのでしょうか。
寝たきりで口から食事をしていない場合でも口腔ケアは必要
経管栄養や胃ろうなどを行っていて、口から食事をしていない場合でも口腔細菌は増殖します。唾液には殺菌作用がありますが、口から食事をしないことで口からの刺激が少なく、唾液が出にくい状態になります。
唾液がでにくくなると口腔内の細菌が増殖したり、また、口腔乾燥にもつながります。
口腔内が乾燥している場合は保湿剤を使用しましょう。
唾液が出にくい状況が続くと口腔内や唇が乾燥してきます。その場合は口腔内に保湿ジェルなどの保湿剤を塗布したりして口腔内の乾燥を防ぎます。
また、唇に痂皮(かひ)などが付着している場合は、無理にはがすと出血することもありますので、保湿をしっかりとしてゆっくりはがすようにしましょう。
寝たまま口腔ケアを行う場合の注意点
寝たまま口腔ケアを行う場合は、歯ブラシなどを濡らしすぎてしまうと誤嚥を起こす原因となりますので、水気はしっかり切ってブラッシングを行うようにしましょう。
ベッドを起こしても大丈夫な場合はご本人の無理のない程度にベッドを起こして口腔ケアを行ってみてもよいでしょう。
最後はしっかりと水分をふき取りましょう
口腔内を全体的に磨いた後は本来であればうがいを行いますが、うがいができない場合は口腔内を口腔ケアウエットティッシュやガーゼなどを用いてしっかりとふき取りをしましょう。
口腔ケアウエットティッシュの使い方
まず口腔ケアウエットティッシュを取り出します。大きさが大きい場合は半分にして使うとよいでしょう。
人差し指と中指の間に口腔ケアウエットティッシュを挟み指に巻き付けます。舌の歯茎や歯を全体的に拭いた後に上の歯茎や歯も同様に拭いていきます。
舌の汚れも除去するようにしましょう
歯だけでなく舌の汚れ(舌苔)を除去することも重要です。舌のブラシが入る場合は舌ブラシを使用し汚れを除去します。また、最後に口腔ケアウエットティッシュで拭くようにしましょう。スポンジブラシなどを用いて汚れを除去するのも良いでしょう。
口腔ケアをされる側の気持ちになって行いましょう
寝たきりの方の口腔ケアはご本人の無理がない程度に相手の気持ちになって行うことがよいでしょう。
また、ご本人にも苦しくないか、痛くないかなど声掛けを行いながら行うのも良いでしょう。
子供の歯がグラグラ!?歯が抜ける順番ってあるの?
お子さんがいる方の中には、ある日いきなり”ママ!なんか歯がグラグラする!”
と言われたことのあるママもいるのではないでしょうか。
では、子供が乳歯から永久歯に生え変わる時期には歯の抜ける順番などはあるのでしょうか?
乳歯はいつ頃から抜けはじめるの?
まず、乳歯の抜けはじめる時期はいつ頃なのでしょうか。
乳歯の生え変わりには個人差はありますが、だいたい5歳前後からはじまり、12歳ごろまで続きます。
先ほども述べたように歯の抜ける時期には個人差がありますので、6歳になってもまだ抜けない子もいますし、逆に4歳のころから抜けはじめるなど様々です。
乳歯はどの順番で抜けるの?
では、乳歯はどのような順番で抜けるのでしょうか。まずは下の前歯の二本がグラグラし始めて抜けます。その後上の前歯二本が抜けはじめ、奥歯が抜けます。
乳歯が抜けた後は半年後ぐらいに永久歯が生えてきます。
抜ける順番にも個人差がありますので、この順番に抜けなかったからといって心配になることはありません。
グラグラして来たらどうしたら良いの?
歯がグラグラしてくるとお子さんの方から「なんか歯がグラグラする」と言われることが多いかと思います。しかし、グラグラしているからと言って無理やり抜いたりせず、自然に抜けるのを待ちましょう。
グラグラして痛いときの対処法
歯がグラグラしてくると、ご飯を食べている時など痛みがあってご飯が食べられないという話もよく聞きます。
その場合は歯茎が炎症を起こしている場合もありますので、歯医者さんを受診するようにしましょう。
乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくることってあるの?
乳歯が永久歯に生え変わる時期に、乳歯が抜ける前に永久歯が生えはじめることもあります。しかしいつになっても抜ける感じが見られない場合は歯科医院へ行き診てもらうとよいでしょう。
歯の生え変わりの時期は、乳歯と永久歯が混合の状態が続きます。
そのため、うまく歯ブラシが当たらず虫歯になってしまったり、歯肉炎になってしまうことが多くあります。
歯間ブラシやフロスを使って口腔ケアを行いましょう。
気になることや不安なことがあれば歯医者さんに相談しましょう。
ホワイトニングができない人っているの?体への影響は??
ホワイトニングという言葉を聞くと多くの方が歯を白くすることと認識していただけるのではないでしょうか。最近では多くの歯科医院でホワイトニングを行っています。
では、ホワイトニングを行うことのできない人はいるのでしょうか?
人工の歯はホワイトニングで白くすることができない
虫歯の治療などで冠がかぶっていたり、詰め物がされていたりする部分はホワイトニングでは白くすることができません。ホワイトニングはご自身の歯を白くする施術です。
被せものの部分が気になる方は、被せものを白いものに変えるなどをすることもできますので主治医に相談してみましょう。
ホワイトニングを行う前に虫歯の治療を
虫歯などがあるとホワイトニングができないわけではないのですが、しみる症状などがでる可能性があるので、できれば虫歯の治療を行ってからホワイトニングを行うことを推奨しています。
ホワイトニング剤の刺激で知覚過敏になることも
歯にひびがある場合、傷がある場合、象牙質がむき出しの場合はホワイトニング剤の刺激によって知覚過敏の症状が出ることがあります。ホワイトニングを行う前に医師が判断します。
もともとの歯の色が濃いと効果が実感できない
ご自身の歯の色がとても濃い人はホワイトニングの効果があまり実感できない場合があります。テトラサイクリンという抗生物質を服用したことで歯が変色してしまった場合は大きな効果が得られない場合があります。
歯磨きなどのお手入れができないと効果が続かない
ホワイトニングをしたからと言って白い歯が永遠に続くわけではありません。
歯の白さを保つためにも毎日の歯磨きが重要となります。
歯を磨かずに常に汚れが残っている口腔内の状態の人はホワイトニングには向いていません。
効果を持続させるためには
ホワイトニングの持続期間は約半年から一年半ほどといわれています。
効果を持続させるためにも先ほどお話ししたように毎日の歯磨きや、定期的に歯科医院でクリーニングを行うなどのアフターケアが重要です。
まずは相談してみましょう
ホワイトニングができるかどうかは自己判断では難しいものです。
ホワイトニングを希望する場合はまず専門医へ相談してみましょう。できない場合でも他の方法を見つけてくれるはずです。
お口周りの癖はありませんか?~口腔習癖がもたらすトラブル~
皆さん自身やみなさんのまわりにはさまざまな癖を持った人がいると思います。
例えば、貧乏ゆすりをする癖がある人や、頬杖をつく癖、足を組む癖がある人など様々です。今回はお口周りの癖についてお話しします。
口の周りの癖は口腔習癖
口腔習癖とは、のどの部分からお口にかけて無意識的に繰り返して行う癖のことをいいます。口腔習癖にはどのようなものがあるのでしょうか。
1.咬唇癖
咬唇癖とは下唇を噛んだり、爪や皮膚を噛んでしまう行為のことを言います。
一つのことに集中している時や、考え事をしていて無意識に噛んでしまうということが多いようです。
2.吸唇癖
吸唇癖とは、文字のとおり唇を吸ってしまう癖です。
下唇を吸うことで上の前歯が押し出され、出っ歯になったり、上唇をすうことで受け口のようになってしまうことがあります。
3.拇指吸引癖
いわゆる指しゃぶりのことです。指しゃぶりをすることで、出っ歯や開咬(歯がかみ合わず開いている状態)などの不正咬合につながります。
指以外にもタオルや毛布などを噛む癖も歯並びに影響を与えます。
4.態癖
態癖とは無意識に行う癖のことです。
例えば、頬杖をつく、寝るときに左右どちらかに寝る方向が偏る、食事中にどちらかの歯で噛んでしまう、姿勢が悪いなどがあります。
5.口呼吸
口呼吸も口腔習癖となります。これは、鼻が詰まって一時的に口呼吸となっている場合などではなく、無意識的に口呼吸の癖がある人のことをいいます。
口呼吸の人はお口が長時間開いているため、顎の筋肉や成長に影響をあたえて不正咬合を起こしやすかったり、お口が開けっ放しのため、口腔内が乾燥し細菌が増えることで虫歯などのトラブルになりやすくなります。
6.舌突出癖
舌突出癖とは舌を前に突き出す癖です。日常的に行っている人もいれば、食事を飲み込む(嚥下時)時のみ行っている人もいます。
舌突出癖の方は舌で歯が押されるため開咬や出っ歯になりやすくなります。
口腔習癖に治療法はあるのでしょうか
皆さんもお分かりのように日常的に行ってしまっている“癖”を治すことは簡単ではありません。無意識的に行っていることは意識してやめてもらうことになります。
トレーニングをすることで効果があるとも言われています。
口腔筋機能療法とは
そのトレーニング法が口腔筋機能療法です。
口腔筋機能療法には発音や嚥下、咀嚼のトレーニングや口唇を閉めるトレーニング、舌を挙上させることにより筋力をあげるトレーニングなどがあります。
癖というものは自分ではあまり気付きにくいものです。
口腔習癖は上記のようにお口の中に様々なトラブルを招きますので、気になる人は自分に癖はあるか周りの人に聞いてみるのも良いかもしれませんね。
年齢を重ねるにつれて口腔内も変化する?~加齢による変化~
年齢を重ねるにつれて体調の変化や、体力の変化など様々なトラブルがでてきます。このような加齢に伴う変化は口腔内にも起こっていることをご存知でしょうか?
今回は加齢に伴う口腔内の変化をお話ししていきます。
歯が抜けて残存歯が少なくなる人がいる
虫歯や歯周病などにより歯が抜けてしまい、入れ歯になる方が多くいます。
口腔内は健康な人で28本(智歯を含めると32本)の歯が存在しています。
しかし、60歳前後で残存歯が20本を下回り、70歳前後で10本を下回るといった方が多くいます。入れ歯などを入れず歯がない状態のままにしておくと、摂食などに障害が出てきます。
残存歯にも様々な変化が起こります
長年にわたり咀嚼してきた歯は、咬合面がだんだんすり減ってきます。
また、誤ったブラッシングのやり方を行うことで、歯の表面なども削れることがあります。
歯自体の色も黄色っぽく黄ばんできたり、もろくなったりします。
歯茎もだんだん痩せてきます
歯だけでなく、歯茎も加齢に伴い張りがなくなりだんだん退縮してきて、歯が長くなったように見えたり、歯と歯の間に隙間が空きものが挟まりやすくなったりします。
また、歯茎が痩せることで入れ歯の安定性も悪くなります。
顎が外れやすくなるということも
加齢に伴い顎の関節が摩耗することで顎が外れやすくなる方もいます。
そのため、口を大きく開けるときはいきなり開けるのはなく少しずつゆっくり開けるようにしましょう。
唇も張りがなくなり乾燥気味に
唇もだんだん委縮して張りがなくなります。
また、乾燥して口角炎にたびたびなることもあります。そのため口を大きく開けにくくなります。
唾液の分泌が減少し口腔内が乾燥する
加齢に伴い唾液の分泌量も減少します。
そのため口腔内が乾燥し、自浄作用が低下するため、口腔内が不良になったり、嚥下障害などを起こすことがあります。
※薬の副作用で唾液分泌が低下することもあります
その他にも様々な症状が・・・
上記以外にも、若いころと比べて味覚が鈍い、口腔内の感覚が鈍くなったと感じる方もいるかと思います。
このように加齢に伴い様々な症状がありますが、まずできることはご自身の口腔内を清潔にすることで健康な毎日をすごすようにしましょう。
虫歯ができる原因って?~虫歯ができる4つの条件~
皆さんは虫歯がどのようにしてできるかご存知ですか?
ほとんどの人が甘いものを食べた後など歯磨きをしないから虫歯ができると思っているのではないでしょうか?はたして本当に虫歯の原因はそれだけなのでしょうか?
どうなったら虫歯になるの?
お口の中はいろいろな細菌が存在しています。
その中でも虫歯菌は、磨き残しやプラークなどがあると酸を生成し、歯を溶かします。
歯を溶かすことで穴が開き虫歯になってしまうというわけです。
虫歯になる原因には4つの条件があります。
口腔内の細菌(虫歯菌)が原因
1つ目の条件は細菌です。その中でもミュータンス菌やラクトバチルス菌は虫歯の原因となり、虫歯菌と呼ばれています。
口腔清掃状態が悪く、口腔内の細菌が増えれば増えるほど虫歯になるリスクは高まります。
酸によって歯が溶かされて虫歯となる
2つ目は糖質です。虫歯菌は糖質が大好物です。口に入った食べ物から糖質を摂取することで酸を作り出し、歯の表面を溶かしていきます。
糖質の中でも虫歯菌の繁殖につながりやすいと言われているのがショ糖(砂糖)です。
そのため、飴やチョコレートなど甘いものを食べて歯磨きをしないと虫歯になると言われているのですね。
虫歯になりやすい人・なりにくい人がいる
3つ目の条件は歯質です。歯も個人差があり、虫歯になりやすい人もいれば、なりにくい人もいます。
虫歯になりやすいからと言って、あきらめることはありません!しっかりと口腔ケアを行い、清潔な口腔環境を保つことで虫歯を予防することができます。
口の中がどれだけ酸性に傾くかで変わる
4つ目の条件は時間です。口腔内は酸性に傾いて虫歯菌が増殖したとしても、短時間で除去することで虫歯のリスクは減少します。
逆に、飴などを長い時間舐めていたり、常に何か食べていたり、口腔の清掃状態が悪いのが長い時間続くと虫歯菌が増殖し、虫歯のリスクが高まります。
4つの条件が重なると虫歯ができる
上記の4つの条件が重なると虫歯ができるリスクが非常に高まります。
食後は歯磨きを行う、歯磨きできないときはうがいだけでもしっかりと行うなどして、虫歯のリスクを少しでも減らして、虫歯に負けない口腔環境にしていきましょう。
虫歯かなと思ったら・・・
もし、虫歯ができてしまったら、そのまま放置するのではなく、強い痛みが出る前に早めに歯科医院で虫歯の治療を行いましょう。
また、定期的に歯科健診にいくことも虫歯の早期発見につながります。
歯がない人も歯磨きは必要?~歯がない人の口腔ケア~
総義歯を使っている人、お口の中に残存歯がない人でも歯磨きは必要なのでしょうか?
今回は歯がない人の口腔ケアについて詳しくお話しします。
歯がなくても口腔ケアは重要
残存歯がある方は毎日歯磨きを行って清潔にしているともいますが、歯がない人も口腔内を清潔にすることは重要です。
ではなぜ歯がなくても口腔ケアは必要なのでしょうか?
誤嚥性肺炎の原因となることも
お口の中は入れ歯を入れていても、入れ歯と歯茎の間に食べ物(食渣)が挟まったり、歯茎と頬の間に食渣が挟まったります。その汚れをそのままにしておくと細菌が繁殖します。
その汚れを飲み込むことで誤嚥性肺炎の原因になることもありますので注意が必要です。
舌の汚れも清掃するようにしましょう
口腔内の汚れは舌にも付着します。舌につく汚れを舌苔といいます。
舌の汚れもまた、誤嚥性肺炎の原因にもなりますし、口臭の原因にもなりますので、口腔ケアの際は舌も磨くようにしましょう。
専用の舌ブラシなども最近よくみかけますよね。
口腔内を刺激しないと唾液減少の原因にも
口腔内を歯ブラシなどで刺激することで唾液の出を促進させます。
唾液には殺菌作用や自浄作用などの様々な働きがあります。
また、唾液の出が悪く口腔内が乾燥していると食事のときにものが詰まりやすく、細菌が増える原因となります。
歯茎がだんだん退縮してくる
歯茎にブラッシングなどで刺激がないと歯茎がだんだん退縮してきます。歯茎が退縮してくることで、入れ歯が合わなくなり、安定しにくくなることがあります。
そのため、ブラッシングだけではなく、指で歯茎をマッサージしてあげることも良いかと思います。
どのようにして口腔ケアを行ったら良いのでしょうか
口腔内は歯ブラシを使用する場合は、やわらかめの歯ブラシで全体的に歯茎の部分をマッサージするような感じで磨いてあげてください。歯ブラシ以外にもスポンジブラシという先端がスポンジできているようなものもあります。
その他にも口腔内を拭いて清掃するタイプのものもあります。ご自身の口腔内にあっているものを使うようにしましょう。
入れ歯の清掃ももちろん大切です
口腔内だけでなく、お口の中に入れる入れ歯も汚れたままでは意味がありません。
義歯ブラシなどを用いてきれいに清掃しましょう。
口腔ケアを行っていない人もこれからは口腔ケアを!
このように口腔内は歯がなくても口腔内を清掃する必要がありますので、今まで行っていなかった方はぜひ口腔ケアを行っていきましょう!
歯に白い斑点が?ホワイトスポットって知っている?
鏡をみてみると歯に白い斑点がある人もいるかもしれません。この白い斑点っていったいどうしてできたものなのでしょうか?
白い斑点はホワイトスポットと呼ばれています
歯の表面はエナメル質というものでできています。このエナメル質にできる白い斑点やまだら模様のことをホワイトスポットといいます。
自覚症状はほとんどないことが多いです。ホワイトスポットができる原因には様々なものがあります。
初期の虫歯が原因でホワイトスポットができる
歯の表面のエナメル質は虫歯菌が産生する乳酸により溶かされやすい性質があります。
そのため、歯の表面が溶かされ脱灰することで歯の表面が白くみえることがあります。
もちろんこの初期虫歯を放置することで虫歯が悪化し、穴が開いてしまうので、初期虫歯によるホワイトスポットの場合は歯科医院でみてもらいましょう。
高濃度のフッ素を摂取していた場合
お母さんのおなかの中にいるころから13歳ぐらいまでの間に高濃度のフッ素を多く摂取しているとホワイトスポットができる可能性があります。
これを歯のフッ素症といいます。
遺伝的な原因もあります
遺伝的な原因でホワイトスポットができることもあります。
例えば、あなたのお父さんやお母さんに歯の形成異常などがみられる場合、あなたにも遺伝的にホワイトスポットができる可能性があります。
乳歯のときに外傷を受けた場合
乳歯のときに転んだり、何かにぶつけたりして外傷をうけてしまった場合、乳歯ではなく、これから生えてくる永久歯に栄養がでてくる可能性があります。
ホワイトスポットには治療法はあるの?
ホワイトスポットはとくに自覚症状などがあるわけではないのですが、審美的な面で気になる人が多くいると思います。
そのため、ラミネートベニア(歯のつけ爪のようなもの)や、ホワイトスポットの部分を少し削ってレジンを充填するなどの方法があります。
初期虫歯が原因の場合は、フッ素塗布や、口腔内の清掃をしっかり行うことで虫歯の進行を止めることができます。
気になるときはまず相談を!
鏡をみてホワイトスポットをみつけたら、特に前歯の場合は審美的にも気になるかと思います。
お近くの歯科医院で相談してみてはいかがでしょうか。
味覚を感じるだけじゃない?舌の機能って知っている?
食事をするときに味覚を感じることができる舌ですが、味覚を感じる以外にも様々な機能があることを知っていますか?
舌の機能って知っている?
今回は舌について詳しくお話しします。
味覚や温度などを認識する
これは皆さん知っている方も多くいるかもしれませんが、食事をするときなど、舌に存在する味蕾(みらい)で味を認識します。
また、温度や触覚なども認識することができます。
食事をするときに食べ物を口腔内へ
食べ物を摂取するのも舌の機能といえるでしょう。
また、口腔内から異物などを吐き出したいときは、排出する機能があります。
食塊を作り飲み込みやすくする
食べ物を食べるときに唾液と混合することで食塊を作り、飲み込みやすくする機能があります。
また、食べ物を口蓋へ当てて押しつぶすという作用もあります。
食べ物を飲み込みやすい位置へ移動させる
食べ物を食べたとき舌がないことを想像してみるとうまく飲み込める位置へ移動しないことがわかるのではないでしょうか。
舌があることで食べ物が飲み込みやすい位置へ移動し、スムーズな嚥下ができるのです。(嚥下反射を起こすことができる)
唾液や胃液などの分泌にも作用します
舌を使うことで唾液や胃液などの分泌反射を起こします。
先ほどもお話ししたように唾液が分泌することで食塊を作るので嚥下もスムーズに行うことができます。
舌がないとうまく発音できない
舌があることで発音する機能もあります。
例えば”たちつてと”は舌を口蓋につけることで発音することができます。舌の使い方で発音も大きく変わってきます。
その他にも様々な機能があります
また、舌は全身状態を知るのにも重要な器官でもあります。
舌の色を見て色が黒っぽかったり、斑点が出ていたり体の異常を知るバロメーターでもあります。
歯磨きをするとき、ぜひ鏡で自分の舌を確認してみてください。
舌には舌苔という汚れが付くことがあります。そのため、舌ブラシなどで清掃することも重要となります。
舌の汚れは口臭の原因となりますし、誤嚥性肺炎の原因ともなりますのでぜひ口腔ケアを行うようにしましょう。
あいうべ体操って知っていますか?
みなさん、あいうべ体操って知っていますか?
”あいうえお”ではなく”あいうべ”と聞くとなんだか変な感じですね。
今回はあいうべ体操について詳しくお話していきたいと思います。
あいうべ体操はどのようにして行うの?
まず、あいうべ体操のやり方を説明したいと思います。
まず”あー”と口を大きく開きます。次に”いー”の口です。しっかりと”い”の口をすることで、飲み込みの筋肉のトレーニングにもなります。
次に”うー”としっかり口を前に突き出します。最後に”べー”と舌を思い切り下に突き出します。
大げさと言われるぐらい大きな動作で
あいうべ体操を行うときは、早口言葉のように言うのではなく、ひとつひとつの言葉をしっかり、ゆっくり、大きな動作で行うことが重要です。
1日30回程度を目安に行ってみるとよいでしょう。
また、あいうべ体操を行うときは発声せずに、口だけあいうべの口を行ってもよいのですが、誤嚥性肺炎の可能性がある方や、麻痺がある方などは喉の筋肉も鍛えられるので発生しながら行うのをおすすめします。
口の周りの筋肉や舌の筋肉を鍛える
あいうべ体操は、”あ・い・う”の口の動きで表情筋や口輪筋などのお口の周辺の筋肉を鍛えることができます。
また、”べー”と舌をだすことで舌筋や舌骨筋群を鍛えることができます。
そうすることで、舌の筋肉が鍛えられ、舌を引き上げることにつながります。
舌の筋肉を鍛えることで鼻呼吸へ
先ほどもお話ししたように、あいうべ体操を行うことで舌の筋肉を鍛えるトレーニングにつながります。そのため、口呼吸の人は舌の筋肉を鍛えることで、舌を正しい位置に引き上げることができ、鼻呼吸をすることにつながります。
たるみやほうれい線の予防にも効果がある?
あいうべ体操を行い、舌の筋肉や口の周りの普段あまり使われていない筋肉を使うことで、たるみやほうれい線の予防につながるとも言われています。
また、舌を”ベー”と下方向に出すだけでなく、横に出して左右に動かしてみたり、ぐるっと回してみたりすることも効果があります。
簡単にできるので続けてみましょう
あいうべ体操で必要なものはとくにありません。気軽にできる体操ですので、普段口呼吸で悩んでいる人はもちろんですが、お口の周りの筋肉を鍛えるためにもあいうべ体操を習慣にしてみてはいかがでしょうか。
死因原因第3位の誤嚥性肺炎って知っている?
死因原因の第3位には肺炎があげられています。
肺炎で亡くなる方の約7割が誤嚥性肺炎で亡くなっていると言われています。
今回は誤嚥性肺炎について詳しくお話しします。
誤嚥性肺炎とはどのような病気?
誤嚥性肺炎とは、水や食べ物、口腔内の細菌などが誤嚥することで食道ではなく、肺に入ってしまうことで細菌が繁殖し、炎症を起こすことをいいます。
この誤嚥性肺炎は誰しもが発症するわけではありません。
高齢者や体力が落ちている人は注意が必要
本来健康な人であれば、誤嚥をしてしまい肺の方に異物が入ったとしても、咳をしたりすることで異物を外に出すことができるので問題はありません。
しかし、高齢者や体力が落ちて抵抗力が低下している人は、食べ物などの異物が肺に侵入し、細菌が繁殖して炎症を起こしてしまうため注意が必要です。
誤嚥性肺炎の予防には飲み込みの筋肉が重要
食事中によくムセがある人や、誤嚥して咳き込むことが最近増えた、痰がよく絡むなどの心当たりがある人は注意が必要です。
というのも、これらが起こる原因には飲み込む時に使う筋肉が衰えている可能性があるからです。食べ物などを飲み込む時に動く喉の筋肉を喉頭挙上筋群といいます。
喉頭挙上筋群は加齢とともに衰える
飲み込む時に使用する喉頭挙上筋群は加齢とともに衰えてきます。
自覚症状はほとんどありませんが、年齢を重ねるにつれ、のど仏の位置が徐々に下がってくることで食べ物を食べたときに気管を閉鎖する機能が悪くなり誤嚥につながります。
誤嚥性肺炎予防のためのトレーニング
喉の筋肉を鍛えるトレーニングを行うことで誤嚥性肺炎の予防につながります。
例えば、「嚥下おでこ体操」や「のどいー」など様々なものがあります。
「嚥下おでこ体操」は、額に手をあて、へそを覗き込むように顎を引き、手とおでこを5秒間押し合います。喉の筋肉に力が入っていることがわかるかと思います。
「のどいー体操」は『いー』の口で口を横に大きく広げ、発声しながら5秒キープします。これを5~10回繰り返します。
口腔ケアも重要です
お口の中を清潔にすることもとても重要です。
お口の中はみなさんも知っての通り細菌が多く存在しています。そのため、口腔内が不潔だと、食べ物や唾液と一緒に口腔内の細菌が入り込み誤嚥性肺炎の原因となることもあります。
誤嚥性肺炎予防のためにも口腔内もしっかり清掃するようにしましょう。
虫歯の予防~シュガーコントロールについて~
虫歯の予防には、プラークコントロール(プラークをブラッシングなどで取り除くこと)・歯質の強化(フッ素などを利用して強化する)・シュガーコントロール(糖分をとりすぎないようにすること)があります。
今回はシュガーコントロールについて詳しくお話しします。
シュガーコントロールってなに?
シュガーコントロールと聞くと、”シュガー=砂糖を摂取しないようにすること”と勘違いする人もいるかもしれませんが、そうではありません。
規則正しく朝・昼・晩の食事をしっかり食べたり、おやつの回数など糖分を摂取する回数が多い人は回数を減らしたりすることです。簡単に言うと糖分をとりすぎないようにすることです。
甘い糖分は虫歯菌の大好物
知っている方も多くいるかと思いますが、虫歯菌の大好物は甘いもの=糖分です。
虫歯菌が糖分を食べることで酸を出します。酸を出すことで歯を溶かし虫歯にしてしまいます。では、虫歯予防のためにはどのようなシュガーコントロールを行えばよいのでしょうか。
摂取する砂糖(糖分)の量に注意する
例えばコーラやスポーツドリンクには多くの砂糖が入っています。このように、知らず知らずに多くの砂糖を摂取してしまっている可能性があるので注意が必要です。
調べてみると多くの砂糖が入っていたんだと驚くものもあるかと思います。
寝る前の砂糖の摂取はおススメしません
寝る前や、睡眠中は唾液の分泌が減少します。そのため、細菌が繁殖しやすくなり虫歯ができやすい環境となります。
例えばその環境の中、寝る前にアイスなどを食べる、飴を舐めながら寝たりすることは虫歯になるリスクが非常に高まります。どうしても食べてしまった場合は、しっかり歯磨きをしてから寝るようにしましょう。
長い時間お口の中に砂糖が残っているのはNG
食べ方にも注意が必要です。
甘いものをだらだらと食べているとお口の中が酸性に傾いた状態のままとなってしまい、これもまた虫歯になるリスクを高めます。そのため、ガムなどはキシリトールのものを選ぶなどすると良いと思います。
また、おやつなどの回数が多い人も同様にお口の中が酸性に傾いている時間が長くなり虫歯になりやすくなります。
このようにシュガーコントロールを意識して毎日の食事・間食を行うようにしましょう。
甘いものを食べた場合はしっかりとブラッシングを行い、虫歯にならない口腔内の環境を作っていきましょう。
歯周病は全身状態と関係している~歯周内科治療で歯周病菌を撃退~
みなさんの中にも歯茎が腫れたり、出血したり、歯周ポケットが深い、などを歯科医院の検査で指摘されたりして歯周病で悩んでいる人は多くいるのではないでしょうか。
では、歯周病と全身疾患・歯周内科について詳しくお話ししましょう。
歯周病ってどういう病気?
歯周病は歯の骨が溶けてしまい最悪の場合グラグラになり歯が抜けてしまうという恐ろしい病気です。日本人の約8割が歯周病に感染しているといわれています。
症状としては、初期の歯周病は出血や歯茎の腫れ程度ですが、重度になると歯周病菌により歯周ポケットが形成され、歯の土台となる骨を溶かし最後には歯が抜けてしまいます。
歯周病は人から人へ移る感染症です
歯周病はお口の中の細菌が原因で発生する炎症性疾患です。厄介なことに、自分に歯周病菌がいなくても、インフルエンザなどと同じで他人から感染する恐れがあります。
食器の使いまわしや、キス、くしゃみなどでも感染することがあります。
歯周病の原因は細菌!
みなさんのお口の中には多くの細菌が存在します。歯磨後に磨き残しがあるとその部分にプラークがたまります。プラーク1㎎の中には10億個もの細菌がいると言われ、歯周病や虫歯の原因となります。
また、抵抗力が落ちているときに発症しやすくなります。
歯周病と全身状態の関係
歯周病が悪さをするのは口の中だけではありません。歯周病で出血することで血管内に菌が入り込み、狭心症や心筋梗塞を起こす恐れがあることが分かりました。
歯周病菌は心臓や血管内で血栓を作り易くし、心筋梗塞や脳梗塞の原因にもなります。
歯周病は糖尿病の関わりにおいて、インシュリンの働きを妨げ血糖のコントロールを困難にしたり、妊婦においては歯周病菌が子宮内で陣痛を促進させる働きをし、早産(低体重出産)の原因にもなります。
歯周病を薬で治す治療がある?
従来の歯周病治療は、歯周病の原因となる細菌や歯石などを器具を使って取り除くという治療法でした。歯周外科手術という歯茎を開いて中の病巣をとる治療をするので、治療が怖いと思う患者さんもいます。
しかし、歯周内科治療は薬で歯周病を治療するという新しい考え方です。
位相差顕微鏡で歯周病菌をみることができます
歯周内科治療ではまず、位相差顕微鏡を使って歯周病菌やどのようなカビがいるかの検査をします。位相差顕微鏡での検査結果をみて今後の治療を決めていきます。歯周病菌やカビが実際に目で見ることができるので、ブラッシングのモチベーションアップにもつながります。
歯周内科治療はどのようにして進めていくの?
先ほどお話ししたようにまずは位相差顕微鏡で細菌の検査を行います。
その後、細菌を除去してくれる内服薬を服用していただきます。(※ジスロマックなどの抗生物質)副作用が現れる場合があるのでその場合は医師に相談してください。そして、除菌のお薬や抗カビ剤などを使いお口の中をクリーニングします。その後歯石などを徹底的に取り除き、定期的にお口の中をクリーニングします。
歯周病の再発を予防するために・・・
何度も言いますがお口の中は細菌の住みかです。
そのため、一度除菌の治療をしたからと言って歯周病が治るわけではありません。
定期的に歯科医院へ通い除菌の処置やプロフェッショナルクリーニングをすることが大切です。
体もお口も健康が一番!歯科人間ドックって知っている?
皆さん体の人間ドックはやったことがある人が多いのではないでしょうか?
血圧を測ったり、血液検査をしたり、女性の方は子宮がん検診や、マンモグラフィーを受けている方も多くいると思います。この人間ドックですが、歯科にもあるって知っていましたか?
歯科人間ドックってなに?
言葉からもわかるように、普段みなさんが受けている人間ドックのお口版です。普通の人間ドックではお口の中の状態などは確認しませんよね。歯科人間ドックではお口の健康を総合的に判断します。
歯科人間ドックはなぜ行ったほうが良いの?
近年よく聞く歯周病・虫歯などのリスクは人によって違います。
自分のお口の中の様子を詳しく調べることで、これからはどのように口腔ケアをしたらよいのかなどの指標となります。
お口の中にもガンはできる
また、最近芸能人がガンになってしまい、ガンの検査をする人が増えてきています。もちろんお口の中にも、歯肉ガンや舌ガン、口蓋ガン、口唇ガンなど様々な口腔ガンがあります。歯科人間ドックをすることでガンやその他の異常の早期発見につながります。
歯科人間ドックではどのような検査をするの?
項目は医院によって変わってきますが、まず問診をして普段の生活や歯磨きの回数、喫煙の有無などを確認します。
喫煙していると歯周病のリスクが高まります。また、夜歯磨きをしないで寝ていたのでは虫歯のリスクが高まります。
歯だけではなく全身も
歯科人間ドックと聞くと口腔内だけの検査と思いがちですが、患者さんの体型や姿勢なども全身所見として確認することもあるようです。
レントゲンや唾液の検査もおこないます
その他にも、レントゲンやCTを撮影し、あごの状態や骨の状態、歯周病の進行状況、ガンの早期発見などを確認します。
また、唾液の性状や緩衝脳などの確認のため唾液の検査などもします。
もちろん歯周病・虫歯の検査も
現在のお口の中がどのような状態か知るために、虫歯の有無や歯周病になっていないか、歯肉炎になっていないかなどの検査も行います。
その他にもかみ合わせの検査や口腔粘膜の検査などがあります。
最後に診断をします
一通りの検査が終わったら最後はお口の中がどのような状態か、これからどのような治療が必要か、家では何をしたらよいかなどの詳しい説明があります。
自分一人ではなかなかお口の中を詳しく観察するということはないかと思います。
ご自身の体だけでなく口腔内の健康を守るためにも歯科人間ドックを受けてみてもよいかもしれませんね。
乳歯の虫歯!哺乳瓶虫歯って知っている?
乳歯の虫歯!哺乳瓶虫歯って知っている?
小さいお子さんがいる家庭では、赤ちゃんに乳歯が生え始めると虫歯にならないかなと不安になる方もいるのではないでしょうか。
では実際乳歯も虫歯になるのでしょうか。詳しくお話しします。
哺乳瓶が歯に影響をおよぼすことがある?
子育て中の方の中には、哺乳瓶でミルクを飲ませてあげているお母さんも多くいると思います。しかし保健師さんなどに「哺乳瓶は早めに卒業させてあげてください。」といわれたことがあるお母さんもいるのではないでしょうか。
哺乳瓶の使用は虫歯の原因になる?
哺乳瓶を吸うときの口の形の影響で、前歯の裏側や、歯茎の境目に、虫歯ができます。
これを、哺乳瓶虫歯といいます。
哺乳瓶虫歯は乳歯全体を溶かしたり、神経に近いところに広がったりというやっかいな虫歯です。
なぜ哺乳瓶虫歯になるの?
哺乳瓶を使っているからといって必ずしも虫歯になるわけではありません。
哺乳瓶でミルクなどの甘いものを飲んでいるとお口の中に飲み物が残る時間が長くなります。そのため、虫歯になってしまうというわけです。
大人でも長時間お口にお菓子などの食べ残しなどがあると虫歯になりますよね。
ミルクなどを飲ませた後は甘くない飲み物を!
哺乳瓶虫歯を予防するためには、ミルクなどを飲んだ後、お口をすすぐのが良いのですが、赤ちゃんにはまだできません。
そのため、お水やお茶などの甘味がない飲み物を飲ませて、お口をすすぐ代わりにしてあげるとよいかと思います。
哺乳瓶だけでなく授乳の場合も注意が必要
授乳の場合も、夜寝かしつけのために授乳をしている場合は注意が必要です。
夜は、唾液の分泌が減り虫歯菌が活発に動き出し、虫歯になりやすい環境となります。
口の中にミルクやおっぱいが残っているとこれもやはり虫歯の原因になります。
赤ちゃんが虫歯になったら治療できる?
哺乳瓶虫歯などは乳歯が生え始めている1歳半~2歳に多い虫歯です。
そのため、歯科医院や子供の性格によってはまだ治療できないこともあります。
治療が困難の場合には、サホライドという虫歯の進行を止めるお薬を塗って様子をみます。
お家の方がしっかり管理してあげてください
哺乳瓶虫歯にならないためにも、お口の中を観察しましょう。寝かしつけに授乳やミルクをあげている習慣があれば、寝る前はお水かお茶というようにすこしやり方を変えてみるのも良いかと思います。
舌の色と体の関係~舌の病気~
皆さんが食事をするとき甘い・苦い・すっぱいなど味を伝えてくれる体の一部である舌。今回は舌の色からわかる体の関係や舌の病気について詳しくお話しします。
舌を鏡でじっくり観察したことはありますか?
鏡で舌を観察してみると、きれいなピンク色だったり、なんだか白っぽかったり、まれに黒くなっているひともいるかもしれません。これは、舌苔という歯の汚れや黒毛舌という症状かもしれません。
舌に色がつく原因は?
まず、舌全体が白っぽくなっている人の場合、
- 体の免疫力が落ちている
- ストレスや疲労が溜まっている
のかもしれません。
その場合、免疫力が落ちることで他の病気にもかかりやすくなるので、しっかりとした睡眠、栄養のとれる食事、適度な運動をこころがけましょう。
舌が黒い?!
舌が白くなる以外にも鏡をみると舌が黒く、毛が生えているようだ!とびっくりされ方もいるのではないでしょうか。これは黒毛舌といって、舌の乳頭部が成長し毛が生えているように見える状態です。原因は抗生物質やステロイドの長期服用などで起こるといわれています。
要介護者の舌が全体的に汚れている…これって何?
お家などで介護をしている人は歯磨きを手伝うときに舌が全体的に汚れているのを見たことがあると思います。これを舌苔といいます。舌苔とは舌につく細菌や食べかすなどの汚れの塊です。舌苔はみなさんのお口の中にも存在します。舌苔がついていることで、口臭の原因や、味覚が悪くなる原因となります。歯磨きだけでなく舌もきれいに磨くようにしましょう。
舌の状態=体の状態?
舌の状態を知ることは体の状態を知ることにつながりますじっくり舌を観察してみると体の状態を知るヒントになるといわれています。自分の舌を観察することで病気を事前に防ぐこともできるかもしれません。毎日歯磨きの時に自分の舌の色、形などを確認してみるのも良いでしょう。
健康な舌とは
では健康な舌とはどのようなものなのでしょうか。健康な舌の色はピンク色や淡い赤色と言われています。また、うっすらと白く舌苔があります。舌を出してみると先端がぴくぴく震える人は神経の疲れからきている可能性がありますので、しっかり休息をとってください。
色がついている場合はどこかが不調である可能性があります。さきほど健康な舌はうっすらと舌苔がついているとお話ししましたが、舌苔がべったり厚くついていると胃腸の病気、黄色い舌苔がついていると体に熱がこもっている、食生活がみだれているなどといわれています。そのほかにも舌の色が薄い場合は貧血などの不調も疑われます。このように舌をみるだけでさまざまな体の状態を知ることができます。
抜歯後は何か注意しないといけないことはある?
親知らずがいつになっても生えてこない人もいれば、高校生あたりから徐々に親知らずが生えてきたという人もいると思います。
親知らずがせっかく生えてきても、奥歯で磨きにくいことから虫歯にしてしまったり、斜めに生えてきて悪さをするので抜歯をするということも多くあります、
では、親知らずを抜歯した後に気を付けることなどはあるのでしょうか。
抜歯をすれば必ず出血があります
抜歯後の出血を止めるには、脱脂綿やガーゼを10~20分ほど強く噛んで止血してください。
もし医院からもらったガーゼなどがなくなった場合はティッシュをまるめて噛んでもかまいません。しかし、いくら止血しても出血が収まらないという場合は神経が傷ついていたり、他に何かある可能性があるので歯科医院へ連絡しましょう。
うがいは控えましょう
抜歯したばかりでうがいをしてしまうとせっかく血が固まったのにうがいによってはがれてしまうとまた、患部から出血してきます。
どうしても口の中が気持ち悪い場合は軽くうがいする程度にして、強いうがいは控えましょう。
痛みや腫れには個人差があります
人によっては痛み止めを使わなかったという方もいれば、痛くてなにも食べられないという方もいます。
ほとんどのかたが抜歯の後痛みが出てくる可能性があるので、お薬はしっかり飲みましょう。痛み止め以外にも抗生物質をだしてくれる医院もあるので医院の指示に従いましょう。
腫れは、上の親知らずより下の親知らずを抜歯した時の方が多いといわれています。
激しい運動は控えましょう
抜歯当日は激しい運動は控えてください。また、飲酒はNG、お風呂はシャワーのみにするといいでしょう。何故かというと、激しい運動や飲酒、熱いお風呂に入ることで血行がよくなり、出血がとまらない可能性があるからです。また、腫れや痛みが強くなることも考えられます。
食べてはいけないものはある?
抜歯して麻酔がきれるまでは、感覚が鈍っているので火傷をしたり、誤って頬を噛んでしまうことがあるので、できるだけ食事は麻酔がきれてからとりましょう。
また、いきなり硬いものなどを噛むと痛みがあるとおもいますので、比較的柔らかい豆腐やおかゆなどを食べるとよいかと思います。
抜歯後のブラッシングについて
抜歯したところに歯ブラシが当たってしまうと再度出血してくる可能性があるので歯ブラシはやさしく当ててください。
もし痛みがあれば無理にブラッシングしなくても良いので歯科医に相談しましょう。
分からないことがあれば、抜歯後に先生や衛生士さんに尋ねてみてください。
親知らずが腫れて痛い!親知らずは抜歯したほうがいいの?
みなさんのお口の中には親知らずは生えてきていますでしょうか。生えている人でも、まっすぐきちんと生えてきている人もいれば、斜めに生えてきている人もいます。
親知らずのあたりが腫れて痛みがでた経験がある人もいるのではないでしょうか
親知らずがまだ生えかけで痛みがあったり、歯茎の部分が腫れて口が開かないということもあるかと思います。今回は親知らずに注目してお話ししていきたいと思います。
腫れの原因は智歯周囲炎の可能性があります
智歯周囲炎とは名前の通り智歯(親知らず)の周囲の炎症のことです。
親知らずが斜めに生えてきていたり、生えかけで歯茎がかぶったりしていると、歯と歯茎の間の部分に汚れがたまり、炎症を起こしやすくなります。その結果腫れや痛みがでてきて智歯周囲炎となるわけです。
親知らずが斜めに生えている場合は抜歯したほうがよい場合があります
親知らずが初期の智歯周囲炎の場合は抜歯までしなくても大丈夫でしょう。しかし、何度も腫れたり痛みがでたりという症状を繰り返す場合は抜歯をお勧めします。
また、もともと親知らずは一番奥の歯なのでブラッシングがしにくい場所となります。その上、斜めに生えていたりするとしっかりブラッシングができなくて汚れがたまり虫歯になるリスクも上がります。虫歯になってしまった場合も抜歯をすすめる場合があります。
初期の智歯周囲炎は歯科医院に行って抗生物質を塗布してもらったり歯茎の中を洗ったりして様子をみます。抜歯にならないためにも親知らずは鏡を見ながら丁寧にブラッシングしましょう。また、歯磨きでは磨きにくい方は、歯磨きのヘッド部分が小さくなっているタフトブラシなどを併用するといいですね。
下の親知らずのほうが腫れる?!
抜歯をした後は、個人差はありますがだいたいは2~3日は腫れると思ってください。
また、まっすぐ生えている親知らずより、斜めに生えていて骨を削って抜歯した場合などは腫れやすくなります。特に上より下の抜歯のほうが腫れることが多いようです。
抜歯後も注意が必要です
抜歯後は過度な運動や飲酒などの血流の良くなることはやめましょう。抜歯したばかりなので出血が止まらなくなる可能性があります。
また、抜歯後は抜歯窩にかさぶたのようなものができます。そのため、抜歯した部分を歯磨きでごしごし触ってみたり、激しくうがいをするのはやめましょう。これも出血の原因となります。
また、抜歯後には抗生剤や痛み止めも処方されるかと思います。指示された服用方法を守り自己判断で勝手に薬を止めるのはいけません。
親知らずがきちんと生えている人は虫歯にしないようブラッシングに気を付けましょう
種類が多いい入れ歯安定剤~どれを使ったらいいの?~
年齢を重ねるにつれて歯茎も痩せて、歯が抜けてしまったり、虫歯が多くて歯を失ってしまう方の中には、入れ歯(義歯)を使用している人も多くいると思います。
そこで今回は、CMなどでもよく耳にする入れ歯安定剤についてお話しします。
入れ歯がずれることがストレスに
入れ歯を入れている方の中には、食事をしているときや話したりしている時に入れ歯がずれて痛みが出たり、違和感がある人もいます。食事や会話は毎日行うことなのでそのたびに入れ歯がずれたりするとストレスが溜まってきますよね。
入れ歯の違和感を軽減するのが入れ歯安定剤
入れ歯安定剤とは、入れ歯がずれて痛みや違和感が起こるのを軽減、または改善し、入れ歯のサポートをするものです。
義歯安定剤とは、維持・安定が悪い義歯(入れ歯)を安定させるために、使用する製剤のこと
入れ歯安定剤には種類がある?
入れ歯安定剤にも、パウダータイプやクリームタイプ、クッションタイプ、シートタイプなど様々な種類があるのをご存知でしたでしょうか。
使用後の安定剤の除去がやりやすいパウダータイプ
パウダータイプの入れ歯洗浄剤は入れ歯のぐらつき、それに伴う痛みなどに効果があります。パウダータイプは唾液などの水分を含むことで粘着性を発揮します。
入れ歯のお手入れをした後、水分が少しついている状態でパウダータイプの安定剤をふりかけ余分な粉末を落とし、お口に入れて安定するまで1分ほど押さえます。安定剤が均等に広がるので違和感なく安定させることが可能です。
粘着性が高いクリームタイプ
クリームタイプもパウダータイプ同様に、だ液などの水分で粘着性を発揮します。
クリームタイプはクリームを義歯の歯茎に接着する部分に薄く塗ります。
クリームを塗りすぎると装着した時に入れ歯からはみ出てきてしまうので注意しましょう。
また、粘着性が高いため、使用後にお口の中についたクリームを除去するのに時間がかかります。
入れ歯の痛みを和らげるクッションタイプ
クッションタイプの入れ歯安定剤は粘着性よりも、クッション性を重視していますので、入れ歯を入れたときに歯茎に当たって痛いなどの症状を緩和します。
注意してもらいたいのが、金属床の入れ歯には使用できません。
使用方法は、安定剤を入れ歯に伸ばしながら付着させ、入れ歯をお口の中に戻し入れ歯全体に安定剤が行くように2、3回噛みます。その後安定剤が入れ歯からはみ出ている部分を切り取ります。
シートタイプは持ち運びが便利
シートタイプの安定剤は入れ歯の痛みやぐらつきに使用します。用途はクリームタイプやパウダータイプと同じですが、出かけたときなど、持ち運びに便利です。
痛みが出たらまず歯科医院へ
入れ歯を使用していて痛みが出たり、話しにくいなどの症状がでてきたらまず、歯科医院で相談してみましょう。入れ歯は人それぞれ違います。安定剤を使ったからと言って根本的なことが治ったわけではありませんので、そのまま無理に入れ歯を使い続けることで噛み合わせが悪くなるなどの症状がでてくることもあります。
歯ブラシにもいろいろな種類があるって知っている?
皆さんが毎日使用する歯ブラシには様々な種類があるってしっていましたか?
今回は歯ブラシの種類についてお話しします。
一般的な歯磨きも種類はいろいろ
みなさんがよく使われている歯ブラシはドラックストアやコンビニなどで多く陳列されているものではないでしょうか。
硬さも柔らかいものから硬いものまでさまざまで、ヘッドの大きさも大きいものから小さめのものまで様々です。
歯ブラシの種類は何種類かあり、磨く用途により変わってきます。
毛の並び方も様々
歯ブラシの毛の並び方に注目したことのある方は少ないのではないでしょうか。一般的には3列か4列に並んでいるものが多いですが、そのほかにも2列など様々な毛の並び方があります。
歯ブラシを使う年齢によって変える
歯ブラシも0歳の赤ちゃん用から大人用まで様々です。
赤ちゃん向けのものは、噛んで汚れを落としたりするタイプなどがあります。
また、歯ブラシのパッケージには○○歳からなど年齢が書いてあるものもありますので見てみてください。
タフトブラシなどのヘッドが小さいものも
タフトブラシは毛の列がなく、毛束が山状にかっとされているヘッドが小さい歯ブラシです。親知らずなどの奥歯を磨くときや、矯正をしている人は矯正器具との間などを磨くのに適しています。
よく知られている歯間ブラシ
歯間ブラシはCMなどで見たことがある又は、すでに使っているという方は多いと思います。歯間ブラシは名前の通り歯と歯の間の汚れを落とすために使います。サイズもいろいろありますのでご自身合ったものを使ってみてはいかがでしょうか。
歯間ブラシが入らない人はデンタルフロスなどを用いるとよいと思います。
先端が回転する歯ブラシもあります
回転する歯ブラシは、ローラーの周りに毛が植え込まれていて、奥歯の磨き残しが多いところや舌磨きにも使用できます。一般の歯ブラシより回転する歯ブラシの歯垢除去効果が高いともいわれています。
電動歯ブラシ
最近では電動歯ブラシを使用する人も多くなってきています。
電動歯ブラシは1秒間の間に振動する回数が多いので手をこまめに動かさなくても短時間で歯磨きを行うことができます。
これら以外にも舌ブラシや義歯用のブラシなどいろいろな種類のものが販売されています。
是非あなたに合った歯ブラシを使用して清潔な口腔内を保ちましょう。
歯茎が腫れたときに家でできることはある?~応急処置について~
朝起きたら歯茎が腫れている、そういえば数日前から歯茎が腫れているような気がするという方も多くいます。特に痛みなどがなければそのまま様子をみる方もいますが、だんだん痛みが出てきたりすることもあります。
忙しくてすぐには歯科医院を受診できない
歯茎の腫れは突然起こりますので、医院に行くためには仕事を休まなければいけない。しかし、忙しくてとても休みをとれないなんてこともあるかと思います。
では、家でできる対処法はないのでしょうか。
柔らかめの歯ブラシでマッサージしながらブラッシング
お口の中の状態が悪いと細菌が増殖し歯茎も炎症を起こして腫れることがあります。
そのため、歯磨きをするときに歯の表面だけでなく、歯と歯茎の際の部分や歯茎の部分をマッサージするようにやさしく磨いてあげてください。
炎症があると初めは出血してくるかもしれませんが、磨いているうちに落ち着いてきますので怖がらずに磨いてください。
体を休めて冷やすことで腫れや痛みを抑える
腫れや痛みが強い場合はぬれタオルや冷えピタなどで冷やしてみるとよいかと思います。
また、ストレスが溜まっていたり寝不足だったりすることでも歯茎の腫れの原因となりますので休める時にはしっかりと休んで、栄養のあるものを食べるようにしましょう。
痛みがあるときは痛み止めを服用しましょう
歯茎の腫れだけでなく痛みがある場合は我慢せずに痛み止めを服用しましょう。
痛みを我慢して食事ができなかったり、仕事に集中できないこともあります。
また、できるだけ早めに歯科医院を受診してお口の中の状態を診察してもらうようにしましょう。
歯茎が腫れる原因にはどのようなものがあるの?
歯茎が腫れる原因はいくつかあります。
歯周病が原因でポケットに細菌が増殖し歯茎が腫れる、膿が出るなどの症状がありますし、生えかけの親知らずの周りの歯茎が腫れる場合は、智歯周囲炎といって磨きにくい親知らずのまわりに細菌がたまり歯茎の腫れにつながります。
また、根の先に膿を持っていたり、治療が十分にできていない場合なども腫れることがあります。
自己判断ではなく歯科医院で診察を!
なんにせよ、歯茎が腫れるということはなんらかの原因がありますので、自己判断で様子をみるのではなく、なるべく歯科医院を受診し、しっかりと口腔内を診察してもらいましょう。
お口の中を観察すると健康かどうかわかるって本当?
みなさんはご自身のお口の中をよく観察したことがありますか?ほとんどの方が、歯磨きをするときに鏡をみることはあるが、詳しくは観察しないと思います。
お口の中のいろいろな変化で健康状態がわかるって知っていましたか?
分かりやすいのは虫歯です
歯医者さんに来院される方でも、鏡を見てみると黒いところがあって虫歯かなと思い来院しましたという患者さんが多く見られます。
歯磨きをするとき鏡をみるとやはり歯に注目するので虫歯などの変化は見つけやすいでしょう。
歯以外の部位も観察してみてください
日ごろから、歯だけでなく舌や唇、頬っぺた、歯茎などいろんな部位を日々観察すると、異常があるとすぐにわかるようになります。
歯茎の腫れや出血
慢性歯周病でポケットが深い方などは、疲れていたり、寝不足だったり免疫力が低下していると歯茎が腫れやすくなります。
歯茎から出血がみられる場合は歯周病や歯肉炎になっている可能性がありますので、しっかり口腔ケアを行うようにしましょう。
出血が止まらない場合は悪い病気かも
歯茎は腫れていないし、しっかり歯を磨いているにも関わらず出血が止まらない、何もしていないのに鼻血がよくでるなどの症状がある場合は白血病かもしれません。白血病のその他の症状は貧血、疲れやすい、風邪をひきやすく治りにくいなどがあります。
よく口内炎ができる
口内炎ができる原因としては、疲労や免疫力の低下です。また、ビタミンB2が不足している可能性もあります。
よく口内炎ができる方は、最近疲れたり、栄養の偏った食事をしたりしていませんか??
貧血の人の歯茎
健康な人の歯茎はきれいなピンク色をしています。これは、口腔粘膜の表面近くに多くの毛細血管があるためです。しかし、貧血になると歯茎が蒼白に変化します。
貧血気味かなと思う人は一度鏡で歯茎を見てみて下さい。
舌の色でわかること
健康な人の歯茎はピンク色をしています、しかし舌が全体的に赤い場合は、水分やビタミンが不足している状況です。また、舌が黄色いときは胃腸の調子が悪くなっているといわれています。口腔癌がみつかることも
癌はお口の中にも存在しています。歯肉癌、舌癌、など様々です。
よくお口の中を観察する人であれば、少しの変化でもすぐに気づくことができると思います。
ぜひお口の中を観察する習慣をつけてみてください。
フッ素の重要性を知ろう!フッ素は歯を守るスーパーマン!?
フッ素という言葉を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか?
フッ素は、歯を虫歯から守ったり、虫歯になりかけている初期虫歯の治療などに使われることがあります。よく子供のころに学校でフッ素洗口などを行い、歯科医院でフッ素を塗ったことを覚えている方もいるのではないでしょうか。
フッ素塗布のメリット
ではフッ素のメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
まず、虫歯が出す虫歯菌を弱め、歯を溶かす原因となる酸を抑制する作用があります。そのため虫歯予防につながります。次に、再石灰化を促進させることで初期虫歯の治療などに使われます。また、歯質を強化することで酸によって溶けにくい歯にします。
フッ素塗布をすることで体への影響はほとんどないといわれています
しかし、フッ素を一度に過剰に摂取してしまうと、急性症状(下痢、嘔吐、腹痛、昏睡など)が現れることがあります。しかし、歯医者さんでのフッ素塗布などは急性症状の起こらない少量を使用しているので安心してください。ご自宅で使用する場合は使用量を守りましょう。また、変色の症状がでることもあります。その場合は歯科医へ相談してみてください。
フッ素にはさまざまな種類があります
フッ素はフッ素塗布だけでなく、フッ素でブクブクうがいを行うフッ素洗口、マウスピース(トレー)にフッ化物を塗ったものを加えるトレー法などがあります。また、ご自宅で使用する歯磨剤もフッ素入りのものを使うといいかもしれません。
フッ素塗布を行う年齢は何歳ごろから始めたらいいの?
乳歯が生えてきたらフッ素塗布をお勧めします。乳歯は永久歯と違い柔らかいので虫歯になりやすくなっています。そのため、フッ素で歯を強化し、子供を虫歯から守りましょう。
また、3か月に一度程度のペースで定期的に行うことをお勧めします。もちろん子供だけでなく大人もフッ素塗布を行い虫歯予防に努めましょう。
歯科医院ではフッ素塗布法を行います
歯科医院では、歯科衛生士や歯科医師がフッ素塗布を行います。綿棒や綿球にフッ化物をつけて、1本1本の歯に塗っていく方法です。
塗り終わった後は30分効果を得るために飲食は控えてください。
このようにフッ素塗布をすることで健康なお口にしましょう。