口臭でお困りの方へ

1)口臭の原因

主に

1. 歯周病

2. 虫歯

3. ドライマウス(口腔乾燥症)

4. 舌苔(舌の表面についたよごれ)

があげられますが、アレルギー性鼻炎、蓄膿症などの耳鼻科的疾患や胃腸などの内科的な問題から起こることもあります。まず、あなたの口臭の原因を検査によって調べ、結果を分析し、あなたに合った治療プログラムを作成し、実行していきます。

2)口臭の検査

歯周病の程度を調べるため、歯周病菌の分析、歯周ポケットの測定、必要に応じてレントゲン検査などを行います。

虫歯の診査はもちろんのこと、冠せ物、詰め物との間にすきまがないかどうか(すきまがあると菌の棲みかになるため、そこからにおいが発生します)チェックします。

お口が乾燥しやすくないですか?
お口の中の唾液が少なくなると、菌についたバイ菌を洗い流す作用が少なくなり、バイ菌が残りやすくなります。
また唾液自体が持っている抗菌、殺菌作用も弱くなります。
唾液の量、質、中和能力などを調べたり、お口の中の乾燥度を特殊な測定器で調べます。

舌の表面によごれがたまってきたり、体調が変化すると、舌の表面の色が白くなったり、黄色くなったり、黒くなったりします。舌の状態を細かく診査します。

以上の検査とともに、実際にあなたのお口の中のにおい、息を吐いたときのにおいを専用の口臭測定器で調べます。
なお、この口臭測定器はにおいに敏感に反応しやすい精密機器なので、来院される2時間前からは水以外の飲食、歯磨きは避けていらしてください。また、香水もつけないようにしてください。

口臭測定器

3)口臭の治療

1.歯周病が原因の場合

歯周病の程度によって治療方法が変わってきます。まずは歯に付着した歯垢、歯石、不良沈着物などをブラッシング、クリーニングによって徹底的に除去していきます。

2.虫歯が原因の場合

虫歯を除去後、においのもととなるよごれがたまらないように、適合精度の高い、ぴったりしたかぶせ物、詰め物を入れてきます。

3.ドライマウス(口腔乾燥症)が原因の場合

左右バランスよく咬めないと唾液腺が刺激されないため、唾液腺から唾液が出にくくなります。まずは、よく咬めるようにすることが第一です。
その他に唾液がよく出るよう、唾液腺マッサージ、ガム法、生活習慣改善などのアドバイスをします。また場合によっては保湿ジェル、人工唾液によって口の中の乾燥を防ぎます。

4.舌苔が原因の場合

舌の清掃はとても難しいです。どの範囲まで磨けばよいのか?どのくらいの力で、どんなブラシを使えばよいのか?誤った磨き方をすると、舌にある味蕾を傷つけ、味覚異常になったり、舌がヒリヒリ乾燥したりしますので、当院で舌の清掃法を指導いたします。

5.その他

お口の中ににおいのもととなる悪玉菌が多い場合は、乳酸菌によって善玉菌を増やしたり、特殊な洗口剤によって口臭を抑制することもあります。ただし、耳鼻科領域、胃腸などの内科的問題、精神的ストレスなどが要因になっている場合は、他科での受診もお勧めします。

以上、1~5のいくつかの治療が必要になります。まずはあなたの口臭の原因を調べて、それに則した効果的な治療によってさわやかな息で笑えるようにしましょう!