皆さんが笑った時にまず口元で目に入るのが前歯ではないでしょうか。
前歯は見た目をよくするだけではなく、様々な役割を持っています。
今回は上の前歯の役割についてお話しします。
前歯には名前がある?
前歯には実は”前歯”いがいにも名前があります。
前歯のことを別名”切歯”といいます。
歯並びを見たときに、中央にある二本が中切歯。その隣にあるのが側切歯といいます。上の中央の歯は上顎中切歯、下の中央の歯は下顎中切歯となります。側切歯は中切歯よりも少し小さいという特徴があります。
中切歯や側切歯の萌出時期はいつごろ?
上顎の中切歯はだいたい6歳~8歳ぐらいの間に乳歯が抜けると生えていきます。(まれに乳歯が抜けていないのに生えてくる場合があります。)
上顎側切歯は、だいたい8~9歳頃に生えてくることが多いです。
歯の生える時期には個人差があります。ただあまりにも生えてくるのが遅くて心配なようであれば、歯科医院で診てもらいましょう。
前歯で顔の印象が変わる
笑った時に前歯が白くキラっと光ると素敵な口元で好印象を与えますよね。
逆に、前歯が汚れていて着色で黒くなっていたりするとマイナスな印象となる人が多いでしょう。
また、前歯が抜けてしまったり、虫歯で大きな穴が開いていてもとても目立ちますよね。
小さいころは生え変わりで前歯が抜けている時期などもあります。この時期しか見られない光景でもあるので、写真などを撮影して思い出作りをしてみてもいいかもしれませんね。
食べ物を噛み切りやすい形をしている
上顎中切歯の裏側は、シャベルのような形状をしていて少しくぼんでいます。
このくぼみを舌面窩といいます。
このくぼみがあるおかげで、食べ物を噛み切ったときに食べ物が歯にくっつきにくくなります。
歯の根っこも長くしっかりとしている
歯茎に埋まっている部分の歯の根っこも、ほかの歯に比べると長く、しっかりとしています。
そのため、固いものなどでもしっかりと噛み切ることができるというわけです。歯の根が短く、ぐらぐらしていたらすぐに抜けてしまって大変ですよね。
前歯の歯周病の進んでいる方は、根を支えている骨がとけてしまって、根っこがでてきてしまっているので、根が少ししか骨に埋まっていません。そのためグラグラしたりしてうまく噛めないことがあります。
開口の場合は噛めないことも
かみ合わせが奥歯だけで当たっていて、前歯がかみ合っていなくて、カチッと噛んだときに上の歯と下の歯に空間がある場合を開口といいます。
この場合も、上下の前歯が噛み合っていないので、しっかりと食べ物を噛み切ることができません。
前歯を大切にしましょう
前歯はよく見える代わりに転んだりしたときなどに歯をぶつけやすい部位でもありますので注意しましょう。
また、前歯には様々な機能がありますので、虫歯や歯周病にしないように大切にしていきましょう。