歯医者さんでお口の中に器具を入れたときに“オエッ”と吐き気を感じた経験があるひともいるのではないでしょうか。
この反射のことを嘔吐反射と言います。
今回は嘔吐反射について詳しくお話しします。
嘔吐反射って何?
嘔吐反射は、舌の奥の部分や口蓋、咽頭部に刺激があると起こる反射のことをいいます。
嘔吐反射には個人差があり、口に器具などのものが入っても全然平気という方もいますし、嘔吐反射が強い方だと、敏感に反応してしまい、お口の中にミラーが入っただけで得ずいてしまう方もいます。
嘔吐反射はどのような時に起こるの?
嘔吐反射がある方は、レントゲンを撮影するときに、レントゲンのフィルムを入れたときにえずいてしまう、歯科治療中にお口の中に器具やバキュームが入ると気持ち悪くなってしまう、歯の型取りをするときに気持ち悪くなってしまうなどがあります。
嘔吐反射の原因は?
もともと口腔内への刺激に敏感な方は嘔吐反射が強く出てしまうことがあります。
その他にも、歯科治療への恐怖心や不安・緊張からくる心理的な面が要因となることもあります。
嘔吐反射の対処法
嘔吐反射の強い患者さんには、型取りをするときに使用するトレーを小さめなものを使用したり、虫歯治療の時に歯を削る器具(タービン)を小さめなものに変更して治療したりします。また、バキュームで気持ち悪くなってしまう患者さんには排唾管という水を吸う管をお口の端にひっかけて治療します。
口腔内スキャナー―の使用
どうしても型取りの材料などで気持ち悪くなってしまう患者さんは、口腔内スキャナーで型取りを行うことがあります。口腔内スキャナーは、お口の中を機械でスキャンすることで歯の型をとる機械です。
口腔内スキャナーで撮影する場合も機械がお口の中に入るので、不快感が0になるわけではありませんが、型取りが少し楽になるかと思います。
麻酔で嘔吐反射を和らげる
局所麻酔をして、口蓋や奥歯の方の感覚を鈍くすることで、少し楽に治療ができる場合があります。
どうしても厳しい場合は、笑気麻酔や静脈麻酔、全身麻酔などを使用して治療をする場合もあります。
不安なことはまず歯科医師にご相談を!
嘔吐反射があるために歯科医院へ行きたくないという方も多くいるかと思いますが、虫歯や歯周病などを放置してしまうとお口の中は悪化する一方です。
嘔吐反射は恥ずかしいことではありません!歯科医師と相談して治療などについて話し合ってみましょう!