有賀歯科医院 ニュースレター №5

また寒い季節がやってきましたが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?夏の暑さから一転、あっという間に冬の寒さとなり、体が温度変化や天候に適応できず、体調を崩す方も少なくないようです。
十分な睡眠と栄養をとるよう心掛け、風邪やインフルエンザ等の予防をしましょう!

歯を守る歯磨きと全身の健康につながるお口磨き-その1-

私達は毎日歯を磨きます。何故でしょうか?虫歯や歯周病を予防するため、お口の中がさっぱりせず気持ち悪いため、口臭が気になるため、などなど色々な思いがあると思います。けれども、やはり一番の目的は生涯美味しく食事をし、楽しく会話をし、健康でいること。そのためには歯を守らないといけないのです。

現在では歯磨きが進化してきて、「お口磨き」という言葉を耳にするようになりました。歯をキレイにするだけでなく、お口全体をキレイにしましょうということです。お口の健康が全身の健康につながることが理解されてきたからでしょう。

有賀歯科医院では歯はもちろん、全身の健康を守るために待合室に新聞記事を置いたり、定期健診の際に少しずつお話をさせていただいたりしていますが、それでも伝えきれないことはあります。今回からニュースレターを通してお口磨きの方法を色々とお伝えしていこうと思います。すでに知っている方も、そうでない方も、是非お読みいただき、参考にしてもらえると嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。

☆歯を磨く大切なタイミング

みなさんはいつ歯を磨きますか?朝起きてすぐ磨く方もいれば、食後に磨く方、夜寝る前に磨く方もいます。また、1日に3回磨く方もいれば、1回の方もいます。

私達はお口の中の環境も生活習慣もそれぞれみんな違っていますので、みんなが同じように歯を磨くことは簡単なことではありません。

ですから、1日3回食後に磨くことが理想であっても、必ずそうしてくださいとは伝えていません。

しかし、絶対に外せないポイントがあります。それは、夜寝る前(夕食後がベスト)には必ず丁寧にすみずみまで歯を磨くということです。
ねこ寝ている間は唾液が出ないので、バイキンがお口の中で増殖してしまいます。朝起きたときにロの中がネバネバしていたり、口臭がするのはそのためです。ですから、寝る前にできるだけお口の中のバイキンの数を減らす必要があるのです。

さらに、舌の上もお掃除することで、寝ている間の誤瞭(ごえん)による肺炎の予防にもなります。舌の磨き方は簡単!通常お使いの歯ブラシ(ふつう~やわらかめ)や専用の舌ブラシで、奥の方から一方通行で数回舌の上をやさしくなでるように動かすだけです。やりすぎたり、力が強いと傷ができ逆効果ですので注意しましょう。
次回は歯磨きのポイントと歯ブラシの選び方です。

ノンシュガーは虫歯にならないの?

虫歯予防や低カロリーをうたう食品として「ノンシュガー食品」が市場に出回っています。「シュガーレス」「糖質ゼロ」や「微糖」「低糖」など様々な表現を見かけますが、これらは「強調表示」と呼ばれ、いずれも食品表示基準でその使用基準が定められています。

食品100g(飲料100ml)当たりに含まれる糖類の量が0.5g未満であれば、「ノンシュガー」「シュガーゼロ「無糖」などの表現ができます。また、食品100g当たり5g未満(飲料100ml当たり2.5g未満)であれば、「低糖」「糖類ひかえめ」「糖類オフ」などと表現できます。

よって、一見砂糖が使われていないと思われる食品でも、100%安心というわけではありません。では、安心な食品はどうやって見つけるのでしょうか?

国際トゥースフレンドリー協会(TI)は、虫歯になりにくい食品として認定したものには「歯に信頼マーク」を付けています。

また、特定保健用食品(健康増進に役立つ食品)と認定したものには「トクホマーク」を付けており、この中で『虫歯になりにくい』ということが同時にパッケージのどこかに表示されていれば、こちらも虫歯になりにくい食品として安心して食べられます。

これらの表示がされている食品はまだまだ数が少ないのが現状でぜひみなさん探してみてください。

歯周病の治療はどのようにするのですか?

前回は、中程度の歯周病を治すために、ルート・プレーニングのお話をしました。今回は重度の歯周病治療について説明します。

まず、重度の歯周病になると、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間にできるすき間)が7mm以上とかなり深くなり、歯を支えている骨も著しく溶けていきます。そのため、歯を岐み合わせるだけでぐらついたり、歯の周囲を指で押すと黄白色の膿がにじみ出て、歯磨きの際毎回のように出血するようになります。こうなってくると、歯周病の治療もかなり困難になります。歯ぐきを開けて、奥深くについた歯石や感染物質を徹底的に除去し、きれいにした後、歯ぐきを元通りに戻します(外科治療)。

当院では、骨が溶けた所にリン酸カルシウムという材料を入れますので、骨が徐々にできてきます。いわゆる歯周組織の再生療法です。

完全に骨を元の状態に戻すことはできませんが、それでもある程度骨が再生しますので、歯のぐらつきも少なくなり、歯肉もしっかりしてきます。でも、あまりにも重度の歯周病には、この再生療法もできませんので抜歯せざるをえない状況も出てきます。そうなる前に、なるべく早く歯周病の治療をした方が歯も長持ちします。

歯周病はよっぽど進行しないと自覚症状(歯の動揺、排膿など)が現れません。

そうなる前に毎回の定期検診で歯周病チェックとクリーニング!

 あなたの大切な歯を一緒に力を合わせて守っていきましょう!

歯周病の治療