死因原因の第3位には肺炎があげられています。

肺炎で亡くなる方の約7割が誤嚥性肺炎で亡くなっていると言われています。
今回は誤嚥性肺炎について詳しくお話しします。

肺炎

誤嚥性肺炎とはどのような病気?

誤嚥性肺炎とは、水や食べ物、口腔内の細菌などが誤嚥することで食道ではなく、肺に入ってしまうことで細菌が繁殖し、炎症を起こすことをいいます。

この誤嚥性肺炎は誰しもが発症するわけではありません。

高齢者や体力が落ちている人は注意が必要

本来健康な人であれば、誤嚥をしてしまい肺の方に異物が入ったとしても、咳をしたりすることで異物を外に出すことができるので問題はありません。

しかし、高齢者や体力が落ちて抵抗力が低下している人は、食べ物などの異物が肺に侵入し、細菌が繁殖して炎症を起こしてしまうため注意が必要です。

誤嚥性肺炎の予防には飲み込みの筋肉が重要

食事中によくムセがある人や、誤嚥して咳き込むことが最近増えた、痰がよく絡むなどの心当たりがある人は注意が必要です。

というのも、これらが起こる原因には飲み込む時に使う筋肉が衰えている可能性があるからです。食べ物などを飲み込む時に動く喉の筋肉を喉頭挙上筋群といいます。

喉頭挙上筋群は加齢とともに衰える

飲み込む時に使用する喉頭挙上筋群は加齢とともに衰えてきます。

自覚症状はほとんどありませんが、年齢を重ねるにつれ、のど仏の位置が徐々に下がってくることで食べ物を食べたときに気管を閉鎖する機能が悪くなり誤嚥につながります。

誤嚥性肺炎予防のためのトレーニング

喉の筋肉を鍛えるトレーニングを行うことで誤嚥性肺炎の予防につながります。

例えば、「嚥下おでこ体操」「のどいー」など様々なものがあります。

「嚥下おでこ体操」は、額に手をあて、へそを覗き込むように顎を引き、手とおでこを5秒間押し合います。喉の筋肉に力が入っていることがわかるかと思います。

「のどいー体操」は『いー』の口で口を横に大きく広げ、発声しながら5秒キープします。これを5~10回繰り返します。

口腔ケアも重要です

お口の中を清潔にすることもとても重要です。

お口の中はみなさんも知っての通り細菌が多く存在しています。そのため、口腔内が不潔だと、食べ物や唾液と一緒に口腔内の細菌が入り込み誤嚥性肺炎の原因となることもあります。

誤嚥性肺炎予防のためにも口腔内もしっかり清掃するようにしましょう。