有賀歯科医院は「歯の健康は全身の健康のもと」と考え、患者さんと長くお付き合いができる、親切で安心な歯科医療を目指しています。
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歯並びが悪い原因は?

気になる歯並び

歯並びがよくないと見かけもよくないですし、気になりますよね。
その他にも、歯並びが悪いと発音が悪くなってしまったり、歯の大切な機能である“噛む”という機能を充分に活用することができません。
また、歯並びが悪い為に、ブラッシングをしても、歯ブラシの毛先が行き届かなかったりして、磨き残しができて虫歯、歯肉炎、歯周病になりやすくなってしまいます。
では、歯並びが悪くなる原因は何なのでしょうか?

1、遺伝的なもの

顔や、体型が親に似てくるのと同様で、顎の大きさや形も遺伝によってある程度決まってきます。

2、いろいろな癖

指しゃぶり、頬づえをつくなど悪い習慣を続けることで、顎の骨が変形してしまい、歯並びが悪くなることがあります。
その他にも、舌を突き出す癖や、噛み癖なども原因となります。
また、口呼吸も歯並びを悪くしたり、顔の発育に影響をあたえられていると考えられています。

3、虫歯

永久歯が生えてくる時、乳歯は永久歯の生えてくる場所を確保する役割があります。
そのため、乳歯が虫歯になってしまっていて、そのまま放置して形が変わってしまったり、抜歯をした場所をそのままにしておくと、永久歯が正しい位置に生えずに、歯並びや噛み合わせが悪くなることがあります。
また、大人になってからの抜歯も同様で、抜いたまま隙間を放置してしまうと、歯が動いたり、親知らずに押されたりして、歯並びやかみ合わせが悪くなることがあります。

4、食べ方

子供時代に、よく噛まなくても食べられる軟らかい食べ物ばかり食べていると、顎の成長期に顎が十分に発達できないので、小さくなってしまいます。
その結果、小さい顎に大きな歯が生えてくるわけですから、歯がきれいに並ぶ為の十分なスペースが確保できず、前後にデコボコとした歯並びになってしまいます。

5、口呼吸

鼻炎や扁桃腺肥大などの症状があり口呼吸を続けると、唇で歯を押さえる力が弱くなり、口の筋肉のバランスが崩れて出っ歯や受け口の原因となったり、位置が異なったりします。

このように、歯並びが悪くなる原因には、いろいろありますが、癖や食べ方は気をつければ改善できますし、虫歯もきちんとしたブラッシングができれば予防できます。
自分でできることから少しずつ始めていきましょう!

歯が溶けるとは?

歯が溶ける=虫歯?

歯が溶ける」と言われると虫歯では?と思う人がたくさんいるかも知れません。

酸蝕歯とは

他にも歯が溶ける事があります。それが「酸蝕歯」です。
酸性の食べ物や飲み物を摂取する事で「歯が溶けてしまう。」事を言います。歯は酸に触れると溶けてしまいます。酸性の物を食べた後にそのまま放っておいてしまったり、食後のケアをしっかりとしないとその危険性は高まります。
ケアが適切に行われていない状態で歯磨きをしてしまうと、その力で歯の表面にあるエナメル質が削り取られてしまいます。これを続けてしまうと、時が経つにつれて歯が薄くなってしまいます。

どんな食材に含まれているの?

ではどのような食材に酸が多く含まれているのでしょうか?
このような視点で食材を見る事はあまり無いかもしれませんね。
例えば、健康の為に最近よく飲まれるお酢。
フルーツ、特にレモンやグレープフルーツなどに多く含まれています。
他にも赤ワインや夏場によく飲むことがあるスポーツ飲料。コーラにも多く含まれています。見落としがちなのはビタミン剤や、サラダにかけるドレッシングにも入っていたりと様々です。
酸にも色々あり、クエン酸アスコルビン酸の消費が多ければ多いほど侵食されるとの事です。

他の原因としては職業的なものもあります。メッキやガラス細工の工場で酸性ガスを暴露、吸収する作業がある人。
胃酸による逆流性食道炎、拒食症なども原因になります。

酸蝕歯になると、どうなってしまうのでしょうか?

・象牙質が露出してくるので知覚過敏症の原因になる。
・歯の色が茶色っぽくなったり、黄色くなる。光にあてると白濁している。
・歯の形が変わって、詰め物や金属が取れる原因に。
・歯がひび割れたり、丸い形に変わってしまう。小さなくぼみができる。

知らないうちに・・・

普段の生活で知らず知らずのうちに酸蝕歯の原因を作っているかも知れません。
いくつか項目を挙げてみます。
・部活中など、習慣的に、スポーツドリンクを飲む。
・毎日、健康の為にビタミン剤や、ビタミンドリンク、黒酢を飲んでいる。
・泣き止むからといって、赤ちゃんに寝る前にダラダラと哺乳瓶でジュースを与える。
・おつまみをまったく食べず赤ワイン、柑橘系酎ハイを時間をかけて毎日飲む。

予防法は?

上げてみると当てはまるものが意外と多くあるかも知れません。
では、どのように予防して行けば良いのでしょうか?
過度な量の酸を摂取しているのであれば、まず控える事です。他には、酸性の飲み物を飲んだら、水で口をゆすいだり、お茶や水を飲んだりすると良いです。そうする事で酸性が中和されます。

またすぐに、歯磨きをするのでは無く30分程の時間を置きましょう。すぐに磨いてしまうと、酸で弱くなった歯がブラッシングの圧で削られてしまいます。歯の再石灰化が進むのを待ち、中和されてから行うのが良いでしょう。
後は、毎日のブラッシング時に使う歯磨き剤をフッ素が入っているものを使用すると、歯の質を強化することができます。もちろん柔らかめの歯ブラシで優しく磨くのを忘れずに。

定期健診で確認

後は、定期的に歯医者さんに行って、プロの目線でチェックしてもらいましょう。気付かないうちに酸蝕歯になっていたり、歯周病になっていたり、進行していたりと自分では分からない事が分かってきます。

無理に酸性の物をまったく食べないようにするのは難しいですし、以上のポイントを守って、ご自身で色々と改善して、食べる工夫をしてみて下さい。

歯石ってなんでできるの?

歯石がついてませんか?

よく、歯医者さんなどで「歯石がついていますね」とか聞く事がありますよね?
また、皆さん自身でも下の前歯の裏側などをベロで触ってみるとザラザラした感じがすることがあるのではないでしょうか?
それが、歯石です。
簡単に言うと歯石はプラーク(歯垢)や汚れが固まってできた石のようなものなのです。
そのため歯石は、プラークとは違い、歯ブラシなどで、自分で落とすことはできません。

自分では除去不可能

歯石ができてしまうと、歯医者さんに行って、機械的に除去しなければ取り除くことができません。
しかし、歯石を放って置くと、表面がザラザラしている歯石の上に、プラークが付着し虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
では、歯石について詳しく説明していきましょう。

1)歯石とは?

歯石はお口の中に残った食べ物のかすや細菌の死骸と唾液などの中のカルシウムの塊がこびりついたものです。
歯石は、プラークに比べると、石のように硬く歯にくっついているので、簡単には取り除くことができません。
また、プラークとは違って石灰化した沈着物なので、ご自身の歯磨きで取り除くことはできません。

自分の目で見える、歯茎より上(歯と歯茎の境目)に出来た歯石を、歯肉縁上歯石。
歯肉ポケットの中にできた見えない歯石を、歯肉縁下歯石といいます。
歯肉縁下歯石の中には多くの細菌が住んでいるため、付着すると歯肉の炎症がひどくなり、通常くっついている歯と歯肉が剥がれて更に縁下歯石が付着しやすくなり、歯周ポケットが形成されます。
歯肉縁下歯石がたまると、プラークが付着しやすくなるので更に縁下歯石が溜まり歯周ポケットもどんどん深くなります。
歯周ポケットの中のたくさんの細菌は、歯槽骨を溶かして歯周病になったり、歯肉に炎症を起こしたりします。

2)歯石はどこにできるの?

歯肉縁上歯石はプラークと唾液の中に含まれるカルシウムなどが結合したものなので唾液の出る穴(唾液線)のある
上の奥歯(上顎臼歯部)の頬側と下の前歯(下顎前歯部)舌側の部分です。
縁上歯石やプラークが付着した状態が続くと、その中の多くの細菌によって歯肉が炎症を起こしてしまい、プラークが歯と歯肉の隙間に入り込み歯肉縁下歯石が付着します。

3)歯石はどうやってとるの?

先ほど説明したように、一度ついてしまった歯石はプラークと違い自分自身の手で取り除くことはできません。
歯肉縁上歯石は、歯科医院で歯石取り(スケーリング)をすると簡単に除去することができます。
歯肉縁下歯石は、通常のスケーリングでは除去するのは難しい為、歯周ポケット内の歯石を取り除く治療であるスケーリング・ルートプレーニング(SRP)が必要です。

このように、歯石は一度付いてしまうと、自分では取り除けません。
歯石をつくらないためにも、お口の中をよく観察し、自分にあった歯ブラシで全体的に細かく歯磨きするようにしましょう。
歯と歯の間も糸ようじなど、歯間ブラシなどの補助用具を使い丁寧に磨きましょう。
また、定期的に歯医者さんに行きメインテナンスをするようにしましょう。

高齢者に対する食育

「食べる機能」は生きていく上でかかせません。

口は食べ物が入っていく最初の入り口になります。栄養の摂取だけが目的ではなく、美味しい物をみんなで食べれば表情が豊かになり心身が活発になります。そして毎日の生活が充実してくると言えます。
ただ単に栄養を取れば良いという分けではありません。口からしっかり食べる事で、唾液も出て口の中もきれいになります。そうする事でいっそう食べ物の味を楽しむ事ができます。
硬いものが食べれればお漬物の食感なども感じられます。

食べることは大切

食べることは大切

年を取れば取る程、生活の中での食の比重は大きく大切なものになってきます。食べる機能を残すことは大変重要といえます。

今は高齢で歯が無い人には、インプラント、義歯など様々な治療法があり咀嚼機能を取り戻す事ができます。しかし人によっては、口が動きずらい、麻痺がある人、認知症の方はスムーズな咀嚼機能を取り戻すのが難しい場合があります。なのでその方々に合った食べ物を選択して摂取していく必要があります。

適切な時間での食事

例えば硬い物が食べにくい人には、軟かい物を中心とした食事に変更します。無理して硬い物に時間をかけて食べるのではなく、軟かいものを美味しく適切な時間で食べる事ができます。

例えば、硬い物を2時間かけて毎日食べていた人がいたとします。しかし、その人に合った食事を食べる事で、30分ですべて美味しく食べられたとすれば栄養もしっかり取れますし残りの1時間30分を有意義に過ごせます。
食べることが難しい人には食物の形を変えて小さくしたり、食物の大きさを工夫します。一口大や、みじん切りなどその人に合わせる事が必要です。とろみなどをつける事により誤嚥防止になります。介護現場では、一回にスプーンで食べさせる量を調整する事で格段に食べやすくなります。個人に合わせての食事が大切になります。

真空低温調理器での調理

他には調理の工夫によっても美味しく食べることができます。
高齢者の施設の食事の調理に、真空低温調理器を使う施設が増えています。この機械を使うことにより、食材を軟らかく調理できます。温度を上げずに調理できるのでビタミンなどの栄養を壊さず、美味しく軟らかく調理できるのが特徴です。素材そのものの味をしっかり味わえるので調味料が少量で済みます。

高齢者の方も安心

包装内の水分が一定になり均等に加熱される。
無酸素調理法である為に味が均等。
乾燥による味の変化や褐変がない。
手に触れないので衛生的である。
など高齢者の方々が美味しく食事できる調理法といえます。

食生活を充実させましょう

高齢者の方がどんな物を食べれるか、口腔内状態がどのような状態なのか身近な人が確認して把握することが大切です。どのくらいの硬さのものなら食べられるのか知ることも重要になってきます。適切な食事を適切な環境で食べれるように協力していきましょう。

高齢者の方の食生活を第一に充実できる環境作りから始めましょう。

フッ素の重要性

フッ素について

フッ素ってご存知の方が多くいらっしゃると思います。
では、そのフッ素とはどういう効果があるか知っていますか?

みなさんはよく、テレビや広告などで“フッ素でむし歯を予防しよう”という言葉をよく耳にすると思います。
では、フッ素にはどのような効果があるかお話したいと思います。

フッ素の効果

1つ目は、フッ素が歯に取り込まれて、むし歯菌が出す酸に対して強い歯をつくります。
これを『フルオロアパタイト』といい、歯や骨を構成する無機質の主成分であるハイドロキシアパタイトにフッ素が取り込まれると作られます。
フルオロアパタイトは、ハイドロキシアパタイトより、むし歯菌などの細菌が出す酸に対して溶かされにくい性質をもっているので、
フルオロアパタイトが形成されるとむし歯になりにくくなります。
つまり、フッ素が歯に取り込まれるとフルオロアパタイトができるというわけです。

フッ素予防のメカニズムの詳しい情報はこちらから

2つ目は、歯の再石灰化を促進する作用があります。
歯の表面が、むし歯菌などの細菌が出す酸で溶かされても、初期虫歯であれば再石灰化が起こり修復が行われ、むし歯になるのを防ぐことができます。
再石灰化とは、溶かされた歯の表面(エナメル質)をただ元に戻すだけでなく、結晶の構造を変化させ、溶かされる前の歯よりも強くて硬い歯の表面(エナメル質)
に変化させることです。

3つ目は、むし歯菌などの細菌が酸をつくるのを抑制します。
フッ素は、むし歯菌の持つ酵素の働きを抑制して、歯を溶かす酸を作らないようにします。
また、むし歯菌の栄養分となる糖の取り込みを邪魔して、菌が歯にくっつきやすくするための“ネバネバ”な物質を作るのを抑えます。

また、フッ素にもいろいろな種類があります。

フッ素の種類

1.フッ素洗口
2.フッ素塗布
3.フッ素スプレー
4.フッ素ジェル

フッ素洗口は、みなさんの知っての通り、お口の中にフッ素洗口剤をふくみ、数分間ぶくぶくうがいをしていただくやり方です。

フッ素塗布は、歯科医院まで足を運んでいただき、歯科医師や歯科衛生士が高濃度のフッ素を歯に塗布する方法です。
この方法は、歯科医院で年3~4回塗布を行うと十分な効果が得られます。
フッ素を塗ってもらうためだけに、歯科医院に行くのは大変と思われる方も多いと思います。
しかし、ほとんどの場合、フッ素を塗布することと並行して定期的なメインテナンスや、むし歯などの治療も行われます。

幼児にはフッ素スプレー

フッ素スプレーは、まだぶくぶくうがいの出来ない小児(1~3歳)に特に有効です。使用方法としては、普通に歯を磨いていただき、その後スプレーを歯ブラシに付け、もう一度磨きます。これを一日数回行います。

いろいろ使ってみましょう

フッ素ジェルは、いろいろな味のものが発売されています。そのため、歯磨きの嫌いな子供に興味をもたせるのに使うと効果的です。
フッ素ジェルもスプレーと同様、歯磨きを行ったあと、ジェルをつけた歯磨きで磨いていただく方法です。

このようにフッ素にはむし歯を予防する効果がたくさんあります。
みなさんもぜひ、フッ素でむし歯予防をしてみてはいかがですか?

噛み合わせと運動機能

歯の噛み合わせは運動機能と関係があります

噛み合わせが悪いと肩こり、頭痛の原因になります。

噛み合わせが安定すると姿勢の安定にもつながります。

姿勢安定は様々な動きをするアスリートにも大切になってきます。今、噛み合わせを治して正しい口腔状態にしていくアスリートが増えているそうです。

全身のゆがみにつながる

噛み合わせが悪いと、身体がゆがみ、骨盤もゆがみ、やがては左右の足の長さまで違ってきます。つまり噛み合わせが悪いと筋肉バランス、顔バランス→全身のバランス、そして様々な病気の原因へと繋がる悪循環になっていきます。
噛み合わせが悪い事を不正咬合と言います。

不正咬合とは

不正咬合とは何か調べてみましょう。wikipedia(ウィキペディア)によると不正咬合とは、顎顔面、歯などが、何らかの原因でその形態と発育と機能に異常をきたし、その結果正常な咬合機能を営み得ない咬合状態の総称である。

と書いてあります。

矯正治療で記録が伸びる?

マラソンランナーの土佐礼子さん(愛媛県松山市、旧北上市出身 三井住友海上火災保険、旧三井海上保険所属 2009年の東京マラソン出走を区切りに、選手活動を一旦退く事を発表。2010年4月、1児に母となる。)は、矯正治療をして記録を伸ばしたことで知られています。練習後のひざ痛、疲労骨折が少なくなったそうです。正しく噛むことにより、身体の負担が減り安定した記録が出やすくなったと言えます。

噛むことは学習能力にも関係

そして「噛む」という事で、運動機能だけでなく学習能力もUPすることが最近の研究で分かってきました。
ある幼稚園で、園児を2つの組に分けて、1つの組は今まで通りのメニューの給食を食べ続け、もう1つの組の園児には、硬い食べ物の多くあるメニューを給食として出しました。

噛む子は良く育つ

そして半年後に「噛む力」と「記憶力」のテストを実施した結果、硬い給食組の園児の方が噛む力が強くなっていました。記憶力テストの成績もそちらの方が良かったと報告されました。噛み合わせが運動機能と関係しているだけでなく、学習能力までにも関係あるといえます。
噛む子は良く育つという事ですね。しかし、いくら噛んでも噛み合わせが悪かったら逆効果になります。他の部分に負担をかけてしまいます。
正しい噛み合わせで噛むという事が重要になってきます。

かみ合わせのバランス

人間の頭の重さは約5㎏にもなります。
それをいつも支えている首や顎の関節がずれてしまうということは大変なことですね。
最近は趣味でもスポーツをする方も多くなってきています。ついつい見落としてしまう顎の関節、噛み合わせの事、アスリートの方々だけでなくみなさんで注意して正しい噛み合わせにすることにより、全身の運動機能、学習能力を高め健康な毎日を送っていきましょう。

最近調子が悪い方も、噛み合わせに注目してまず、噛み合わせを治す事から始めてみてはいかがでしょう?
そうする事であなたの体が本来の力を発揮することができるかも知れません。

かかりつけ歯科医院を持ちましょう

みなさんはかかりつけ歯科医院ありますか?

数多くの患者さんと接していく中で、心配なことは、かかりつけ歯科医院を持たず診療先をすぐに変えてしまう人が多いということです。

むし歯や歯周病などの歯科疾患は、予防が可能な病気です。
かかりつけ歯科医院」というのは、歯周病やむし歯の治療をはじめとする歯科治療、むし歯や歯周病にならないよう予防するために通っていただく歯科医院のことをいいます。

ウィキペディアより

※かかりつけ医とは外来では他の診療科の医師が患者に接することは少ないが、診察を受ける曜日や時間によって同じ診療科の中で別の医師が患者に接することになる。この場合でも担当医として一人の医師が明確に記載されている。
Wikipediaより

長期的に患者さんを診察する

歯科治療というものは、長年の経過や、ケアの習慣、その人の体質などを総合して診療することが必要だと思います。
例えば、その人のむし歯のなり方、歯石のつきやすさ、たまり方、その人の癖などには個人差があり、長期的に患者さんをみていくことでその方の傾向も見えてきます。「かかりつけ」とはかかりつけの医者、特定の医者にいつも決まって治療や診療を受けることです。現在、特定の医者とは地域別、患別に特定されます。

プライマリ・ケアの提供

一人の患者に複数の主治医が存在することになります。その中で、プライマリ・ケアを断続的に提供できるのがかかりつけの歯科医院です。

歯の健康を本当に考えるのであれば、今の自分の口の中の状態、特徴、傾向を知ってもらうことが大切だと思います。最近の患者さんの中には、顎が小さく、歯並びが悪かったり、親知らずが半埋伏している方が多く見られます。自分の磨きにくいところはどこなのか、どう歯ブラシをあてたら汚れが落ちるのかなど、プロの手でしっかり指導していまなければなりません。

また、今までの病歴や体質、家族がかかったことのある病気など、今までの自分の体のことを知っているお医者さんがいるというのはとても心強いです。

特に、小さい子供やお年寄りなどのいる家庭では、何かあった時に相談できるかかりつけ歯科医院があると安心です。お口のことを気軽に相談できるかかりつけ歯科医院がいれば、歯周病などの深刻な病気も早期に予防できるでしょう。また、適切なアドバイスがもらえ、早いうちの回復が望めるでしょう。

お口の健康のためにも

みなさんは、髪のことは美容院へ、お肌のことはエステへ相談しに行きますよね?このように自分の口のことにも興味をもっていただき、ぜひかかりつけ歯科医院というものを活用して欲しいです。
かかりつけ歯科医院をもつと、お口の健康が保たれます。
また、むし歯や歯周病になったときも、患者さんが歯科医院に慣れていることや、歯科医師が患者さんの情報を得ていることで、患者さんにとって良い治療がスムーズに行えます。

かかりつけ歯科医院の存在は、美しさや若々しさを目指す近道となります。

歯科用レーザーと大口径光ファイバーの開発

歯科用レーザー

歯科で使われているエルビウムレーザーって、何となく格好いいネーミングですね。

前回も書きましたように、歯科用レーザーには色々な種類がありますが、その中でもEr・YAGレーザーというネーミング、けっこう男の子の患者さんに人気です。何故かという、「エルビウム」という部分が、小さなお子様には「エルビーム」というように聞こえるのでしょうか、「かっこイイだろう??」と話すと、「ウン」とうなずいて目を輝かせます。

Er・YAGレーザーとは

ではこのEr・YAGレーザーって、いったいどんなものなのでしょうか。いつものように、早速Googleで「歯周治療 Er YAG レーザー」で検索してみましょう。そうしますと、出ました、出ました、「歯周治療・インプラント治療におけるEr:YAGレーザーの使い方」という専門書がアマゾンでも買えるようです。書かれているのは歯科界でも有名な石川烈先生を始めとする先生方です。

アマゾンで著者略歴を見てみると、和泉雄一先生、東京医科歯科大学歯学部附属病院病院長補佐、青木章先生、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科助教(歯周病学分野)、そしてご存知の石川烈先生、元東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野教授。現東京医科歯科大学名誉教授らの蒼々たるメンバーです。

目次には、歯周治療やインプラント治療におけるレーザーの応用とか、ErYAGレーザーの特性、レーザー照射と生体組織の反応―他のレーザーとの比較などの専門的な内容が並んでいますが、その中でも「伝送系とコンタクトチップ」という項目が目を引きました。
今度は「Er YAG レーザー 伝送系で検索」してみたところ、歯科医師であれば、誰でも知っている最大手メーカーのモリタから出されている「アーウィン」という有名な歯科用レーザー治療機械の開発を担当したフジクラという会社の記事がヒットしました。

藤倉電線株式会社ホームページより

旧社名は藤倉電線株式会社という有名な会社で、同社ホームページによれば、

1970年から光ファイバーの取り組みを進めていた当社は、1975年より電電公社と共同開発を行い、1976年にはMCVD法により極低損失ファイバーを開発し、長波長側に超低損失領域があることを発見した。また、1980年には極低OHファイバーを国産自主技術であるVAD法により世界に先駆け開発をし、その広い低損失領域の実現により、現在の波長多重通信へとつながった。
(同社ホームページより引用) http://www.fujikura.co.jp/history/1973.html

とのことだ。光ファイバーの先端企業と歯科界最大手企業のコラボならば、「アーウィン」が売れるのもうなずけますね。当初は800万円だったように記憶しています。
紙面の都合で、伝送系のお話しはまた次の機会にいたしますね。

口内炎とレーザー治療について考える

口内炎とレーザー治療

口内炎のやっかいな痛みを早期に解消する特効薬、歯科用レーザー治療を知りたい方へ

ボールペンのような形をした器具の先端から緑色の「炭酸ガスレーザー」と呼ばれるレーザー光線と冷却用のエアースプレーを出しながら、歯肉炎やむし歯の治療を行う歯科用レーザー照射器をご存知ですか。実際に治療を受けたことのある方は、恐らく防護用の黄色やオレンジ色のサングラスをつけて治療を受けたのではないでしょうか。

歯科用レーザー治療とは

歯科用レーザー治療は、あのイヤなキーンという歯を削るときの不快な音や痛みがほとんどないことや、ある種のレーザーでは虫歯の予防効果があることなどから、大学や総合病院の口腔外科だけでなく、近年では一般歯科治療でも急速に導入が進んでいます。

歯科用レーザーの作用には、消炎、鎮痛、殺菌、消毒、止血などの作用があり、レーザーの種類によっては麻酔効果もあると言われています。

種類も豊富

レーザーの種類はかなり多いのですが、その中でも「Nd・YAGレーザー」(ネオジウムヤグレーザー)や「Er・YAGレーザー」(エルビウムヤグレーザー)という歯の硬い部分に対しても効果のあるものと、歯肉などの軟組織に有効な「炭酸ガスレーザー」の3種類が代表的です。

それぞれ一長一短がありますが、これほど急速に歯科の分野に普及してきた理由は、レーザー光を患部に的確に照射することが可能となる光ファイバーの加工技術によるところが大きいと言われています。

昔は高価な装置

どういうことかと言いますと、総合病院や一般医科の臨床現場(治療をおこなう場所や設備)は、比較的小規模であると同時に、口腔内という狭くて暗いエリアのかなり細かな患部に光線を照射しなくてはならないという特殊性があり、レーザー装置本体の可搬性、照射器具の先端部分のフレキシビリティなど、歯科用レーザーとしての要件はかなり厳しく、10年ほど前であれば1装置1000万円もするような高価な装置でした。

今ではあたりまえ

それが今では、生産技術の進歩と量産効果により、「夢の歯科治療機械」から「歯科治療になくてはならない装置」、そして「あたりまえの道具」へと普及が進み、先進的にレーザー治療に取り組んでいる歯科医院では、ユニット(治療台)1台ずつレーザー照射器が配置してあるケースも珍しくないようになりました。また最近ではキーンという音のする「タービン」を使わない、あるいは「装備していない」医院も現れてきました。

口内炎治療にも有効

そして口内炎治療の場合、レーザー照射の鎮痛効果で、麻酔を使わずに歯肉や粘膜の細胞組織を活性化するため治りが早く、従来の口内炎治療のようにステロイド系の軟膏を塗る必要はほとんどなくなりました。

なにより安全性が高い

安全性が高く、歯科医師の技術差もあまりないとされる炭酸ガスレーザーの普及が最も期待されるところですが、残念ながらレーザー治療は健康保険が適用されません。炭酸ガスレーザー装置は1台300~400万円と高価なため、健康保険が摘要されない自費診療では医院によって料金が異なりますので、口内炎などのレーザー治療を希望する場合は事前によく治療費を確認してくださいね。

歯周病のレーザー治療について

歯周レーザー治療

今回は歯周病の治療方法の中でも特殊な治療方法である、歯周レーザー治療について考えてみます。

先月の『歯周病治療の費用と健康保険』のコーナーで、歯周治療はレーザー治療や特殊な薬を用いた治療を除いて、全て保険適応内となりますと書きましたが、その保険適用外のレーザー治療というのは、ここ数年、一部の先生方の間で急速に普及してきました。

いつものようにGoogleで「歯周病 レーザー治療」と検索してみると、148000件のヒットです。「歯周病 治療」では154万件、「歯周病 薬」が358万件、「歯周病 外科治療」でも297000件ありますので、まだまだ特殊な治療方法のようですね。

まずGoogleの検索結果のトップに出てくる「日本臨床医療レーザー協会/歯周病のレーザー治療」をクリックしてみます。

「健康相談どうしました」の記事

そうすると。たしかに色々な情報が掲載してあるのですが、意外にも、協会の所在地の住所とか、代表者などの氏名が見当たらず、少し心配になりました。そこでもう少し調べていくと、最新の治療方法らしいのですが、案外と役立つ情報が少なく、ようやく見つけたのが、朝日新聞系のasahi.com: コラム「健康相談どうしました」の記事でした。
http://www.asahi.com/health/soudan/jhealth/TKY200707280327.html

メリット・デメリット

「レーザー治療のメリットとデメリットを教えてほしい」という、2007/08/20付けの、ちょっと古い記事ですが、東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野の渡辺久准教授(2007年現在、以下同)が、「最大のメリットは照射した部分が殺菌・消毒されるので治りが早いこと」という回答をされています。

その回答の中で、渡辺先生は「レーザーを歯科の治療に応用するメリットは従来、機械的作用で行っていた処置を光作用で行うことにあります」と説明しています。

疑問が残る

「機械的作用を光作用で」、何だそれは??と思われた方々が大半ですよね。

それもそのはず、このasahi.com「健康相談どうしました」の渡辺准教授の記事を詳細に読んでいくと、レーザー治療の歯科における一般的なメリットは詳しく書いてありますが、歯周病治療については、あまり詳しく書いてありませんでした。
簡潔にまとめられた600文字位の解説ですが、そのうちレーザー治療の有用性を述べられているのは50文字程度でした。

発展途上の治療法

全体の文脈からは「レーザー照射の付加価値、照射した部分の殺菌・消毒により病気の治りが早くなる」と肯定的ですが、やはりまだ一部の先生方が取り組まれている発展途上の治療方法のようですね。

続・歯周病治療の料金について考える

歯周病治療は保険が効くか

先月の『歯周病治療の費用と健康保険』に引き続き、「歯周病治療は保険が効くか」という質問について考えてみたいと思います。

先日来院された30代のOLの患者さんからのご質問は、先月まで他の歯科医院に通っていましたが、歯肉の精密な検査の結果、かなりひどい歯槽膿漏と診断され、歯と歯茎の間に固まっている歯石をきれいに取り除く治療をするのに保険が効かないといわれましたがどうでしょうか、というご質問でした。

歯を入れる治療は保険外?

一般的に、歯医者さんの治療で保険が効かないのは「差し歯」とか、最近では「インプラント」のような「歯を入れる治療は保険外」というように思っている患者さんが大半かと思います。
ところが、歯周病の治療やむし歯の治療のような、いわゆる「歯を入れる」という治療方法以外にも保険外の部分があります。

歯周病の初期治療

従って、このご質問に対する回答は、「歯周病治療は保険が効く」と単純に答えられない部分があります。
前回も書きましたように、ごく一般的な歯周病の初期治療には、6回に分けて固まった歯石をきれいにする治療を行います。

虚偽の説明にだまされるな!

この治療方法を説明された前記の女性患者さんは、「保険はきかないのですか?」と質問をしたところ、保険では歯肉より上についている歯石しか保険適用されないとの説明を受けたそうです。

この前医の先生の回答は、もしこれだけの説明だけだとしたら保険医療養担当規則という厳しい法律に違反する「虚偽の説明」ということになります。なぜならば「歯肉の下の部分に固まっている歯石を取り除く治療」は、完全に保険適用と明記されているからです。

自由診療の場合もある

ただし「もしこれだけの説明だけだとしたら」と断ったのは、場合によっては歯科医師の自由裁量によって、保険適用の治療方法の適応外で、保険給付外治療方法の選択が望ましいと説明した上で、自由診療を行うことは問題ありません。

最終的には自己責任

どういうことかと言いますと、保険医でありながら保険給付可能な診療を拒否する事は保険医療養担当規則違反にあたりますが、「一般には保険給付の対象の治療ではあるが、当院ではその治療方法は行いません」ということは歯科医師の自由裁量ですから、十分な説明を聞いた上で、患者さんの自己責任で当該医療機関での受療を判断する必要があります。

日本における国民皆保険制度は、「患者さんの判断で、どの医療機関を受診することもできる」という、世界にも類を見ない素晴らしい制度です。そのような素晴らしい制度には、当然のように患者さんの側にも「医療機関は自分で判断する」のは自己責任ということでもある訳です。

歯周病は人類史上最大の感染症

感染者の多い歯周病

歯周病は人類史上最も感染者数の多い感染症とされ、ギネス世界記録にも載っているそうです。

全身の状態にも影響

歯周病は歯を失うだけでなく、心筋梗塞や糖尿病などの生活習慣病などを悪化させるなど、皆様の全身の健康状態に悪影響を与えます。厚生労働省の歯科疾患実態調査によると、歯周疾患に罹患している割合が、五十代の人で約半数に達しており、また高齢者の歯周疾患患者が増加していると言われています。

ウィキペディアより

フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」で「歯周病(歯槽膿漏)という病気」を調べてみると、人類史上最も感染者数の多い感染症とされ、ギネス・ワールド・レコーズに載っているほどである。日本が「歯周病大国」と呼ばれているとの主張もありますが、一方では、この統計には8020運動の推進などにより、高齢者になっても残っている歯の本数が増加し、統計上は必然的に歯周疾患が増加しているという指摘もあります。

サイレントディシーズ

この病気は24~25歳頃から始まり、ゆっくり進行することが多いため、特に40大半ばからは進行が早くなり、歯がぐらぐらになって、抜歯や入れ歯となるケースが増えてきます。別名、サイレントディシーズ「静かな病気」とも呼ばれています。
なぜ歯周病(歯槽膿漏)という病気になるのでしょうか?実はこの病気は虫歯と同じ細菌感染症なのです。その細菌の固まりがプラーク(歯垢)です。ですからプラーク、あるいは歯石がついていないことが重要です。

歯石は自分ではとれない

太古の時代には人間は歯ブラシを持っていませんでしたので、理屈から言えば、プラークは健全な食生活で落とすことが出来ますが、歯石はブラシでは落とすことができません。そのため、歯石を取るためにはスケーラーという特殊な器具が必要で、この器具を使って歯科衛生士が歯石を取っていきます。

まずは禁煙から

つまり、毎日きちんと大切なご自分の歯を磨いても、いつの間にか歯周病(歯槽膿漏)という病気にかかっている可能性があるということです。歯石は歯周病(歯槽膿漏)という病気を引き起こす原因と考えられがちですが、歯石が病気を起こすのではなく、プラークの増殖を助けるため、定期的に歯石を取らなくてはいけません。歯周病には、これらのプラーク以外にも「歯にかかる過大の力」「ストレス」「たばこ」「糖尿病」などの原因が複合的に関与しています。この中で最も大きな危険因子が喫煙ですので、歯周病対策には、まず禁煙が必要です。

歯科医院でのチェック

「歯肉が腫れる」「歯肉から出血する」「口臭が気になる」「歯がグラグラする」などの歯周病特有の症状がなくとも、このような症状が現れる前に定期的に歯科医院で健康をチェックすることが大切です。

気になる方は受診を

「症状が気になったら、すぐに歯科医院を受診してください」と言っている歯医者さんは予防に熱心でない場合が多く、あまりお勧めできません。ただ、予防に熱心でない先生方(比較的古い世代の先生方)は、案外と抜歯が得意だったりするので、大切なご自分の歯を抜いてもイイと思っている患者さんにはお勧めかもしれません。

有賀歯科医院の治療の流れ

歯周病治療の費用と健康保険

歯周病は保険外?

時々、「歯周病の治療は保険が利きますか」「歯石除去は保険適用外ですか?」などのご質問を頂くことがあります。
基本的に歯周治療はレーザー治療や特殊な薬を用いた治療を除いて、歯肉を切開して、頑固な歯石を取り除く、あるいは細菌に侵された骨の表面を健康な状態に戻す歯周外科手術に至るまで全て保険適応内となります。

メンテナンスまで保険適用

もちろん歯周治療を自由診療で行っている先生方も大勢おられますが、最近の健康保険制度では歯石除去、歯垢・歯石の掻爬、歯周外科処置、病状が安定した後の定期的なメンテナンスまで保険が適応されます。原則としては保険医指定を受けている場合は、保険医療養担当規則という厳しい法律があり、保険適応の診療を拒否する事は出来ません。

細かな規則もあります

一方では、その療養担当規則同様に、本来は自由裁量である医療行為を、歯石除去は何回まで、使える薬は○○と○○に限る、再発しても一定期間は再治療禁止などの事細かな規則があるのも事実です。そういう規制は患者さんのためにならず、それを理由に歯周治療を自由診療で行っている先生方がおられます。

例えば、一般的な歯周病治療歯は、口の中を上下に二分割して、さらに上顎・下顎を左右の奥歯と前歯の三つのブロックに分けて、合計六分画に分けて治療をします。

この治療は校正中立な立場から見ても、少なくとも一回1万円位が妥当と言うのが歯科医師の大半の意見です。ところが健康保険制度では、わずかに3千円位しか給付されません。この場合、患者さんの窓口負担は千円程度ですので、受診率の向上には役立っています。

窓口負担が高額だと受診しにくい

もし窓口負担が毎回3千円~4千円だったら、「もうちょっと悪くなるまで我慢して、痛みが出たら歯医者に行こう」という患者さんが増えてしまいます。

そうは言っても、歯科医師の大半の意見が、少なくとも一回1万円位が妥当な治療が、保険医療養担当規則に従った場合は3千円では、良心的な先生方ほど歯周治療を自由診療で行いたくなる気持ちもご理解頂ければと思います。

歯科医院によって違います

これらの説明は、あくまでも一般論ですので、歯科医院や地域(都市部と地方)では異なる場合もあります。

実際にご自身が治療を受ける際には、よく説明を聞いてからご判断頂ければ幸いです。

自分に合った歯科医院を

また、「安いから」「高いから」という治療費だけで歯科医院を選択するのではなく、ご自身の健康増進のためのコストパフォーマンスを考慮して、最も適切な歯科医院をご選択頂ければと思います。

歯周病治療に限らず、治療費や治療方法の説明に時間をかけてくれる歯科医院をお勧めします。

歯周病のお話はこちらから⇒

オーラルケア商品だけで歯周病は改善しますか

オーラルケア商品

どうしても歯医者に通う時間のない方や歯医者嫌いの方々に、洗口剤やオーラルケア商品の歯周病改善効果についてご説明します。

オーラルケア商品の効果は?

歯ブラシと歯磨き粉時々患者さんから歯周病予防のオーラルケア商品や洗口剤だけで歯周病は治りますか、と聞かれることがあります。その中でも、ちょっと返答に困るのが、「歯周病予防を謳っているものと、歯周病の症状を改善するものは違いがありますか、どっちが良いですか」というご質問です。

改善の違い

結論から言いますと、歯周病の程度にもよりますが、改善効果は現れますが予防とか改善という言葉とは少し違います。たしかに「改善」には違いないのですが、患者さんが求めている「改善」と、これらの商品によってもたらされる「改善」には差があるようです。

改善可能は歯肉炎から初期歯周病

一般的には歯肉炎や歯周病と総称されていますが、極初期の歯肉炎から、グラグラで、今にも歯が抜けそうな重症の歯周病までいろいろで、歯周病の予防を謳い文句にしている商品で「改善」が可能なのは歯肉炎から初期の歯周病位までと考えていいでしょう。

バイオフィルムの弱体化

一般的にこういった商品の効能は、殺菌作用やバイオフィルムと呼ばれる最近の固まった薄い膜を柔らかくしたり、弱めたりすることが目的です。

そして、これらの弱った細菌やバイオフィルムは、機械的に歯ブラシや超音波ブラシなどでこすり取らなければ意味がありません。

まずは歯科医院へ

まず、歯科医院でちゃんと診断を受け、毎日の歯ブラシの補助的にもこういった商品の使用をお勧めします。

汚れた部分を知ること

また、ご自分で歯垢(プラーク)の検知腋を使って、じっさいに細菌のこびりついている部分を染め出したりすることも大切です。軽度のものも含めると、30代の日本人の80%以上が歯周病と言われていますが、それだけ十分な口腔内ケアができていないということの証明でもあります。きれい好きな日本人ですから、オーラルケア商品は良く売れているのですが、この結果を見ると「改善」の程度はけっして高くないようですね。

さまざまな方法が

そうはいっても、やはり「何とか歯医者さんに行かずに、自力で予防をしたい」という人には、イソジンうがい薬などのヨード入りの含嗽剤とウォーターピックの併用や、フッ素入り歯磨きと超音波ブラシの併用などもお勧めの方法です。

逆に、歯磨き剤の多用は刷掃時間が短くなる傾向がありますので、ごく少量の使用をお勧めします。

妊娠中でも歯周病の治療は可能でしょうか

治療は安定期に

妊婦さんの歯科治療は「安定期がいい」とよく言われますが、それは虫歯でも歯周病でも同様です。

治療の時期は?

時々患者さんから「妊娠○○か月ですが、以前から歯周病と言われていたので、この際、きちんと治療をしたいのですが」とか、「妊婦検診で歯周病と言われましたが、治療可能でしょうか。」などのご質問を頂きますが、場合によっては治療が難しい場合もあり、お答えに困ることがあります。

maternity歯科

つわりで口腔環境が悪くなることも

妊婦だからと言って歯科治療が出来ないと言うことはありません。「子供にカルシウムを取られた」などと言われるように、妊娠から子育ての時期に口腔内の状態を悪くする患者さんが大勢おられます。
また、つわりの時期で歯磨きも難儀くなったり、唾液の量が減って自浄作用が低下したりして、お口の中の環境はけっして良いモノではありません。

定期健診を行うようにしましょう

ただ残念ながら、中には虫歯も歯周病もかなり悪くなるまで放置していて、何を思ったのか「このさい、徹底的に治したい」とおっしゃって来院される患者さんもおられます。もちろん、その心がけは良いのですが、「出来れば、もっと以前に来て欲しかったなあ」という患者さんが少なくないのも事実です。

すべての治療が可能なわけではない

ある程度本格的な治療になりますと、レントゲン撮影や投薬が必要になりますし、治療の刺激もけっして小さいものではありません。一般的に安定期に入ってからの治療がいいと言うのは、つわりも落ち着き、身体を動かしても差し支えないという意味であって、どんな歯科治療でも可能という意味ではありません。

歯周病にはリスクが

一方では、状態にもよりますが、歯周病は早産に影響するという報告もありますので注意が必要です。

>歯周病の妊婦は早産・低体重児出産のリスク
>2005年03月22日
>歯周病にかかっている妊婦が出産すると、早産になって低体重児
>となるリスクが高まることが、日本人を対象にした疫学調査で分
>かった。これは、今年2月に東京で行われたライオン主催の健康セ
>ミナーで、北海道医療大学歯学部教授の古市保志氏が報告した
>切迫早産の妊婦では歯周病菌が4.5倍も
>日経BPネットより引用

http://www.nikkeibp.co.jp/archives/365/365940.html

歯周病・虫歯の治療は、基本的に妊娠中控えるべきものではありませんが、麻酔やレントゲン撮影、投薬などで避けるべきものもありますので、結婚前からの定期検診やかかりつけ歯科医をもつことを強くお勧めします。

いびきと舌癌の関係~その2

ネット検索で「いびきと舌癌」は無関係と早合点した人は要注意。

4~5年前ならいざしらず、さすがに最近ではYahooやGoogleの検索結果を鵜呑みにする人は減ったと思いますが、「acドメイン絞り込み検索」などのテクニックを駆使して辿り着いた検索結果ならば、ある程度信頼しても良さそうです。
ところが、前回の「大学関係の情報の上位100件までの抄録部分の記載を見る」という方法は、かなり信頼性のある方法ですが、実は落とし穴もあります。それは「同義語検索の限界」ということなんです。

自分で調べてみましょう

このお役立ち情報では、お口の健康情報を提供するとともに、患者さんたちが自分でネットを色々調べる方法についても解説しています。それは「情報開示 自己責任」という健康管理に関する基本的な考え方と、「私達の言うことを鵜呑みにしないで、いろいろ調べてね」というスタンスでもあります。

健康管理は自己責任です

患者さんの中には「お前は歯医者なんだから、治すのはお前の責任だ、サッサと上手にやれ」という姿勢の人が時々います。こちらでは「病気になったのは貴方ですよ、私たちが病気にしたのではないですよ」と言いたいのですが、往々にしてそういう患者さんは聞く耳を持たない人ばかりですから厄介です。やはり健康管理は自己責任、医療は公的なもので限界もあるということをご理解頂きたいと思っています。

少し話がそれてしまいましたが、何が言いたいかというと、医療や健康管理にとって、もっとも大事なのは情報であり、全ての患者さんが最新の情報を簡単にわかりやすく入手でき、その上で自己責任で病院を選び、治療方法を選択できるというのが理想だと思っているので、いろいろな検索方法などもご紹介している次第です。

同義語検索

本論に戻りましょう。「同義語検索」というのは、「舌癌」とか「いびき」などの検索語そのものではなくその同義語に基づく結果も表示する機能で、Googleが2010年1月から正式に取り入れ始めました。もちろんGoogleでは、ずっと以前から関連キーワードや類義語なども考慮した検索結果を表示していましたが、公式な表明が行われたのは最近のことなんです。

http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/1001/20/news082.html

Googleは同義語による検索結果に関する研究を5年以上続けており、その精度は同義語を含む結果を持つ検索50件につき、不適切な結果はわずか1件だったということで、かなりの精度ではありますが、実は完全ではありません。

信頼しすぎには注意!

例えば、「舌癌」と「舌がん」では検索結果が、834000件と295000件というように、かなり違ってきます。この両者を検索する人のニーズは、まあ、ほぼ同じなワケですから、「同義語検索」を信頼しすぎるのは、時期尚早ということが言えます。

結果として・・・・

では前回お話した「舌癌といびき」の関係ですが、「舌癌 site:ac.jp」の検索結果100件の抄録には「いびき」というキーワードは出てきませんが、「舌がん site:ac.jp」の検索結果の方には4件の抄録に「いびき」というキーワードが含まれており、やはり「やや関係あり」ということがわかります。

いびきと舌癌は関係があるか

インターネット時代

すでに番組としては終了した「タケシの本当は怖い」は、かなりインパクトのある番組でしたね。

インターネット時代のいいところは、こういうおもしろかった番組の過去の抄録が、番組ホームページで見られることです。ちなみに同番組の場合は2004/04/13放送が第一回のようで、なんと初回番組の内容が「本当は怖い虫歯~虫歯が引き起こす恐怖」で、「いびきが舌癌の最終警告」という衝撃の内容でした。

腫れた舌が気道を塞ぐ

気の早い方は「いびきをかくと舌癌になるのか??」と思われるかもしれませんが、それは違います。どういうことかと言いますと、同番組の説明によると「ガンで腫れあがった舌がのど元に垂れ下がったために、気道が狭くなり、いびきをかくようになったのだ」ということのようです。

たしかに三段論法のようなもので、その通りではありますが、この論法は少し気になりますね。さっそく、いつものようにネットを駆使して「ウラ」を取っていきましょう。

ウィキペディアより

まずいつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「舌癌」を調べ、そのページ内で「いびき」というキーワードがあるかどうか調べてみました。結果はゼロ。では逆引きでやってみましょう。

ウィキペディアで「いびき」を検索して、ページ内検索で「舌癌」を調べましたが、こちらもゼロでした。

Googleで検索

ただ、これだけで「舌癌といびきは無関係」と言い切れないので、直接Googleで「いびき 舌癌」と検索してみました。結果は12200件。ところが検索結果をよく見ると、案の定「タケシ、、、」「本当は怖い」「たけし、、、」などの番組内容に関連した書き込みが相当数ヒットしました。

そこで「除外検索」という方法で、「舌癌 いびき -たけし -タケシ -本当は怖い」と検索してみました。

除外検索結果

結果は11700件。上位表示からは「タケシ」関連のデータはなくなりましたが、これだけの数がヒットするということは、、、どうも関係はありそうな予感。ただ、知りたいのは「いびきをかくと舌癌になるか」あるいは「いびきは舌癌の前兆か」ということなので、もう少し調べてみます。

大学関係の情報だけピックアップ

今度はGoogleで「いびき」と検索して、さらに「acドメイン絞り込み」を併用しましょう。これは以前も書きましたように、大学関係の情報だけを検索する高等テクニックでしたね。まず「いびき site:ac.jp」のヒット数は3360件。検索結果の上位100件までの抄録部分だけをザッと見渡しても「舌癌」の記載はなし。逆引きで「舌癌 site:ac.jp」のヒット数は11300件。上位100位以内の抄録部分に「いびき」の記載なし。

「acドメイン絞り込み」で表示される検索結果は、大学関係の論文なども多数含まれているため、他の情報に比べて「抄録」がきちんと書いてある場合が多く、その中の上位100件に「いびき」や「舌癌」の記載がないということは、どうもあまり関係ないらしいですね、、、と言いたいところですが、、、。
実は、この検索方法には致命的な欠点があったのです。では、その致命的な欠点とは、、、。

病を招く危険な歯並び、ご存知でしたか

危険な歯並びって?

「たけしの家庭の医学」って、患者さんの心理をつかんでいますね。
「危険な歯並び」、少し解説してみましょう。

先日放映された「たけしの家庭の医学」で、「病を招く危険な歯並び」というセンセーショナルなタイトルで、歯列不正が取り上げられていました。その内容は、ズバリ「歯並びが原因で舌癌になった」というもの。この話題については、歯科医師たちのメーリングリストでも話題が沸騰していました。

歯並びの悪さでガン?

番組によれば、舌癌の最大の発症原因は喫煙と過度の飲酒で、「不良補綴物(合わない被せモノ)」や「虫歯の放置」などがそれに続き、歯並びの悪さも、ガンを発生させてしまう危険因子と考えられていると言う。

それってホント??と思うのが多くの人たちの本音だと思うが、ネットで調べる限り、間違いではないようだ。

舌が慢性的刺激に

と言うのも、何らかの慢性的な刺激がガンを発生させてしまうことはよく知られており、舌癌も例外ではない。なにしろ歯と舌は24時間365日、一時も離れずに接触を繰り返しているのだから、それが「何らかの慢性的な刺激」と言うのであれば、これほどの「慢性刺激」はないだろう。

ウィキペディアより

しかしフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、「舌癌」の原因として「慢性刺激」は示されていない。もちろんWikipediaは万能ではないし、間違いが指摘されることもある。同事典の「医療に関する記事については免責事項もお読みください」という注釈を読むと、「いかなる記事もその正確性はまったく保証されていません」とある。

では舌癌の原因として歯列不正はどうなんだろう。

舌癌 site:.ac.jp

今度は以前にもお話しした「舌癌 site:.ac.jp」で検索してみましょう。これは大学関係のホームページだけを検索する方法でしたね。結果は11200件もヒットしました。それらのひとつひとつの論文にまでは当たれませんが、抄録を走り読みする限りは「極めて深刻」というほどではなさそうですね。

どうしてこんな大雑把なことが言えるのか、怪訝な気持ちの方も多いでしょうね。もちろん、抄録と言ってもGoogleの検索結果に表示されたものを走り読みしているに過ぎないので、どれほどの信頼性があるかは、それこそ「正確性はまったく保証していない」ものなのですが、実はこんな方法もあるのですね。

ページ内検索

まずGoogleの検索オプションという頁を開いて、検索結果の表示数を10件から100件に変更します。その上で、ページ内検索という方法で「歯列」とか「歯並び」を調べてみると、100件の検索結果の抄録のどこにも書いていない事がわかります。

もともとインターネット上の情報は学術論文を中心に普及してきた経緯があり、Googleが論文から抄録を抽出する精度はかなり高いと言われています。ただ、この結果を見て、「舌癌と歯列不正」の因果関係をご判断していただくのもよろしいのですが、もし少しでも心配がある場合は、歯科口腔外科を標榜している専門医の受診をお勧めします。

歯茎からの出血が招く恐ろしい病

歯周病のどんでん返し?!

「たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学」で紹介された歯周病のどんでん返しを知りたい方へ

2010年10月12日放映の「たけしの家庭の医学」では、「歯茎からの出血が招く恐ろしい病」というタイトルで、歯周病について解説していました。実例として番組で取り上げられた【13年程前から徹底した健康管理をしていたが、わずか1分しか歯磨きをしていなかった71歳の主婦】の話には驚きました。

健康意識が高いのに・・・

その女性は、人一倍身体には気を遣い、魚と野菜中心のヘルシーな食事を採り、毎日1時間のウォーキングも欠かさないというほど健康意識が高かったが、歯磨きに関してだけは、わずか一分程度のおおざっぱなものだったという。良く聞いてみると60歳近くまで全て自分の歯で、いわゆる「歯医者知らず」だったとのこと。

歯茎の腫れで受診

そのため、歯ぐきからの出血もたいして気にも留めず、「健康」を謳歌していたようだ。ところが、あるとき歯ぐきの腫れが原因で歯科を受診して重度の歯周病ということが判明。番組の表現によれば「熟れたトマトのように赤く大きく腫れ上がった」そうだ。

驚いた本人は、半年間きちんと歯科に通い続け、治療後も丁寧な歯磨きを心がけていたと言う。

突然の悲劇

ところが、、、、悲劇は2年後のある日、突然起こった。

ある日の朝、散歩中に、これまで経験したことのないような激しい喉の渇きを覚え、夜間にも異常な渇きが続くため、内科を訪れると、重度の糖尿病と診断されたそうだ。

最近の研究によれば、歯周病菌が糖尿病の発症を促す因子として注目されている。

ウィキペディアより

いつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「糖尿病と歯周病の関係」を調べてみると、歯周病菌が血管の中に侵入し炎症が起こると、サイトカインという物質が出来る。このサイトカインというのは「白血球の汗」と呼ばれ、白血球が進入してきたバイ菌や異物を攻撃する時に出る「汗」で、言ってみれば人間の免疫機能の主役の一人と言っても良い。

ところが、このサイトカインの一種である「TNF-α」という物質が、出血性の壊死を生じさせるという怖い働きをして血液中のインスリンの働きを妨げ、血糖値を上昇させ、重度の糖尿病となってしまう。

もちろん番組の中でも言っているように、歯周病菌だけで糖尿病が発症するワケではないが、食生活の問題などが加わり、歯周病菌が糖尿病の後押しをしてしまうと考えられているということのようだ。

ちなみに、この番組は2009年末まで「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」という名前で放映されていたが、2010年より体に良く、長続きする健康法の提案を目的に、“学んで楽しい! やって楽しい健康法!!”というコンセプトにリニュアルされ、「たけしの健康エンターテインメント! みんなの家庭の医学」と改題された。

正しい歯みがきのコツは、すぐに歯をみがかないこと

正しい歯磨きのコツは?

「ためしてガッテン」2010年9月22日放送の番組の中で、「正しい歯みがき」のコツは「食後すぐに歯をみがかない」こと、という衝撃的な報道がありました。

「えっ」と思われた方も多いと思いますが、食事の後、1時間ほどたってから、歯を磨く方が良いとの見解でした。まあ時間は対して関係なく、ダラダラ食いを避けていれば良いのですが、立場上はそうも言っていられないので、この「食後、約1時間」の説明をいたします。

唾液が酸性に

食事のあとは誰でも唾液が酸性に傾きます。その結果、歯の表面のカルシウムが唾液の中に溶け出します。ところがしばらくするとだ液の中和作用で酸が中和され、唾液の中に溶けていたカルシウムが歯の表面に戻ってきます。この現象を「脱灰」と「再石灰化」と呼びます。この目安が、およそ1時間といわれているわけです。

そのほか番組では、「知覚過敏を放っておくと、しみなくなるのはなぜか?」という疑問も取り上げています。

知覚過敏がしみなくなる?

たしかに虫歯のようにどんどん進行するものではなく、くさび状欠損はある程度の深さになると、それほど深くならず、かなりしみた歯でも、いつの間にか症状が消えることが良くあります。多くの患者さんが、これで「治った」と勘違いするのですが、安心はできません。番組でも言っていましたが、ある程度進んだくさび状欠損は、専門的に言うと「象牙質露出」「象牙質知覚過敏」の状態です。

刺激の遮断

なぜ症状が消えるかというと、カルシウムの働きで刺激が遮断されるからなのです。もう少し詳しく言いますと、くさび状欠損によって露出した象牙質の表面には無数の穴があいており、その穴は象牙細管という経路を辿って、「言葉にするのも憚られる」歯の神経に繋がっています。

唾液のカルシウムが穴をふさぐ

症状が消えるのは、唾液の中に含まれるカルシウムの結晶がこの穴がふさぐからと言われています。また、これは象牙質知覚過敏に限ったことではないのですが、外界からの刺激が加わると、歯の内側からもカルシウムの結晶が壁を作って、刺激を遮断しようとします。この壁のことを「二次象牙質」と呼んでいます。

例えば原始人は「砂の混じった食べ物」などを平気で食べていたわけで、「歯が欠ける」「歯が折れる」などというのは、日常茶飯事だったと思われます。そのたびに「歯がしみる」と顎を押さえていたのでは、食物連鎖の頂点に立ち、自然界に君臨していたクロマニョン人やネアンデルタール人のメンツが立たないわけです。

ということで、この「二次象牙質」の働きなどもあって、象牙質知覚過敏の状態でも症状が消えることも多いのですが、やはり安心はできないのです。

象牙質とは

実はこの象牙質というのは、硬度は5程度で硬度6~7のエナメル質に比べて軟かく、本来はエナメル質に覆われているのですが、くさび状欠損によって表面のエナメル質がはげ落ちた状態なワケで、とても虫歯になりやすい状態です。

ですから症状が消えたからと言って、くれぐれも「虫歯じゃないと言っていた背の言うとおりだ」「申し訳ないから、少しぐらい沁みても、あまり歯医者さんには行かないことしよう」などとは思わないでくださいね。

本当は怖いんだって、知覚過敏は

本当は怖い!知覚過敏

「ためしてガッテン」で紹介された「本当は怖い!知覚過敏」を見た歯医者さんたちの意見が分かれています。

2010年9月22日放送の「ためしてガッテン」(NHK)で、「歯がしみる、割れる 本当は怖い!知覚過敏」というテーマで、「知覚過敏の原因その2・くさび状欠損」という興味深い内容が放送されていました。番組では、歯の根元がえぐれてしまう「くさび状欠損」(WSD:Wedge-shaped defect)の原因を、歯のくいしばりによって歯の根元に「ひずみ」が生じ、エナメル小柱という歯のカルシウムの結晶にキズができるためと説明しています。

歯磨きのしすぎ?

この説明自体は既に歯科医師の間では常識となっていますが、15年ほど前までは「くさび状欠損の原因は歯磨きのし過ぎ」が原因と考えられていたため、一部の歯科医師の間では、番組で言われている「歯ブラシのし過ぎではなく、キズによって起きるという見解には何か作為的なものを感じる」という意見が出ているそうです。

一方では、「抜けた歯に歯磨き粉を塗りながら何十万回も歯ブラシを行う実験を行っても、くさび状欠損は発生しなかった」という意見もあり、まだ諸説が入り乱れているようです。

ではインターネット上の見解はどうなっているか、いつものように調べてみます。

ウィキペディアにて

まずは定番のウィキペディアで「くさび状欠損」を調べてみると、残念ながら「このウィキでページ「くさび状欠損」を新規作成する」という結果で、まだ情報がありませんでした。こういう場合は、ちょっと手の込んで検索方法になりますが、YahooGoogleで「楔状欠損 原因 site:ac.jp」という方法で検索を行います。この「site:ac.jp」というのは、大学の公式ホームページだけを検索する方法ですが、結果的にはネット上の情報を見る限り、「原因が歯ブラシによる」という報告は殆どなく、「楔状欠損の原因はくいしばり」に軍配があがったようです。

歯に負担がかかることは要注意!

さらに番組では、「歯に力がかかる人、スポーツ選手、歯ぎしりをする人」などは要注意で、「気付かないでいると歯が割れたりひびが入る危険性もある」と指摘しています。実際、私の友人はゴルフで二回も大臼歯を割っていますし、虫歯がなくてもヒビが原因で歯がしみることは良くあります。

しみる原因は虫歯ではないことも

これも歯科医師の間では常識となっていますが、実はなかなか患者さんへの説明が難しく、こういう番組で取り上げてもらえると実に説明が楽になります。いっそのこと、本当に「歯が割れた」状態であれば説明もいらないのですが、「歯がしみるのは虫歯」と思い込んでいる患者さんは多く、「虫歯はないようなので、ヒビが入っているかもしれません」と言っても、なかなか納得しない患者さんがいるのも事実です。

さらに番組では、もっとおもしろい(失礼)ことを言っていました。

食後すぐに歯をみがかない

「正しい歯みがき」のコツは「食後すぐに歯をみがかない」こと、だそうです。

「えっ」と思われた方、多いですよね。では次回はこの「歯磨きの常識と非常識」についてご説明いたします。

インプラント時代の入れ歯再考~その2

インターネットの情報

あまりにもインプラントの情報が多くて、何を頼りにしたらいいかわからない、そんな場合は「入れ歯」も調べてみてください。

前回も書きましたように、ネット上にはインプラントの情報が溢れている理由はともかく、これでは正しい情報を見つけるのに一苦労です。こういう場合は「どのサイトもインプラントのイイことしか書いていないけど、義歯がイイと考えている先生方の意見はどうなの??」と視点を変えて検索してみましょう。

入れ歯と検索

Googleで「入れ歯」と検索してみました。出ました、出ました795万件もヒットしました。ところ、、、、検索結果をクリックしてみると、何か「入れ歯もいいけれど、良く咬めるのはインプラント」とか「義歯は自分の歯を弱くするから、最終的にはインプラント」みたいな説明が、やたら多いんです。これってどういうことなんでしょうか。もしかして、「インプラント派」の先生が入れ歯を否定するために作ったHPかな??

除外検索

こういう場合は、「入れ歯―インプラント」と検索します。「インプラント」という言葉が入っていない癖だけを検索する方法で、まん中の横棒は「マイナス記号」です。本当ですよ。これは除外検索と言って、なかなか便利な方法です。で、その結果は「64万件」でした。十分の一以下になりました。

もちろん、入れ歯専門の先生方のホームページにもインプラントというキーワードがあっても不思議はありませんが、「入れ歯否定情報」を除外するには、まあ悪くない方法かなと思います。また、一般の方は「入れ歯」や「総入れ歯」というキーワードを使うと思いますが、専門的には「義歯」あるいは「総義歯」と呼びますので、こちらのキーワードで検索されるのも良いかと思います。

価格や費用は?

さて、多くの方が「入れ歯」について知りたい情報は、多分「入れ歯の費用」とか「保険が効くかどうか」ということではないでしょうか。これはGoogleの「検索補助機能」という仕組みでハッキリとわかります。「検索窓」にキーワードを入れたときに表示される「入れ歯 費用」とか「入れ歯 保険」とかの表示ですね。同予に調べてみると、インプラントでも一番の関心事は価格や費用のようです。

入れ歯のホームページのほうが優しい?

ところが、おもしろいことに気が付きました。どうも「入れ歯派」の先生方のホームページの方が親切なようです。と言うか、良心的で「明朗会計」みたいです。どういうことかと言いますと、インプラント系のホームページでは費用や料金が明示されていない割合が高く、入れ歯系のホームページでは、何らかの形で費用や料金に触れているようでした。

インプラント 入れ歯-インプラント
全体 2470万件 64万件
費用あり 98万件 18万件

「インプラント」でヒットするホームページの中で「費用」というキーワードが入っているケースが4%、一方、「入れ歯―インプラント」では28%が費用について触れているようでした。まあ、この結果をどう見るかはそれぞれの方々の自己判断にお任せすると致します。

インプラント時代の入れ歯再考~その1

インプラントって?

「歯が無くなったらインプラント」って、それはインターネットでの情報過多ではありませんか??

インプラントという言葉、ここ数年で良く聞くようになりました。それもそのはず、YahooやGoogleで「インプラント」と検索すると、何とGoogleで2470万件、Yahooで8890万件もヒットしてしまいます。それに比べて、入れ歯や義歯での検索結果はGoogleで1/3、Yahooでは1/5です

高額な治療費に見合うメリット

どうして、こんなにも差があるのでしょうか。それほどインプラントは普及しているのでしょうか。
もちろんインプラントの利点はたくさんあります。高額な治療費に見合うメリットがあるからこそ、多くの患者さんがインプラント治療を望むのは正しいことです。

ただ、やはり世の中には「常識的な線」というものがあるのではないでしょうか。

需要に見合った情報量

常識的な線、それは「需要に見合った情報量」という意味です。潜在的な需要に対する必要十分な情報量というものが計算可能だとすれば、現在のネット上で発信されているインプラントの情報量は明らかに過剰だと思われます。もちろん、そのような計算式は存在しないでしょうけれども、下記のデータをご覧下さい。

厚生労働省の平成17年歯科疾患実態調査結果によれば、50歳の平均「抜けている歯」の本数は1.6本です。(注:親知らずを除いた正常の本数は28本)

年齢階級45歳~49歳での1人平均現在歯数26.4本(実態調査結果の概要・表16)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2007/01/dl/tp0129-1-20.pdf

従って、どう考えてもインプラントに関心を持つ年齢は50代以降ということになります。

インプラントの需要

では、50代以降の方々が感心を持つ様々なテーマ、例えば年金、リタイア、あるいは老眼、高血圧などの検索結果はどうでしょうか。年金の4800万件(以下、Googleでの件数)はともかく、その他のキーワードに比べてインプラントは、やはりそれだけの需要があるといことでしょうか。

用語 Google Yahoo
年金 4800万件 19600万件
リタイア 859万件 1880万件
老眼 872万件 1430万件
高血圧 1740万件 3510万件

一般論として、適切な情報量以上の情報が提供されている場合、それは人々をある方向に誘導しているのではなかろうかと疑ってしまいます。インプラントの例で言えば、「適応症の拡大解釈」、あるいは「効果効能の誇大広告」という見方も出来なくはありません。
もちろん、食生活やかみ合わせはシニアの最大関心事ですが、それにしても情報過多ではないかと思うのは私だけでしょうか。

鳩山前総理もオゾンパワーの信者??

「オゾン療法」の検討

鳩山前首相が今年1月に「オゾン療法」の検討を厚労省に指示していたようです。

鳩山首相が今年初めの所信表明演説で、厚労省に保険適用の検討を指示した「統合医療」のリストには、催眠療法や断食療法などとともにオゾン療法がリストアップされている。これらの一見「民間療法的な」治療法は、NIH(米国立衛生研究所)でも統合医療法として例示しているという。

日本ではまだ曖昧な位置づけ

少し前からオゾンについて調べてきましたが、調べれば調べるほどオゾン療法のパワーがわかってきました。
と同時に、まだまだ日本においては、「オゾン療法」が曖昧なの位置付けにあることもわかってきました。
総合的に見て「オゾン療法」が医療に役立つことは間違いないようですが、注意が必要なのは、鳩山前首相の指示にあるように、この療法が「統合医療」のひとつに位置付けられているということです。

ウィキペディアより

『ウィキペディア(Wikipedia)』によれば、「統合医療とは西洋医学による医療と代替医療をあわせ患者を治療することである」と説明されています。

また日本統合医療学会(理事長 渥美和彦元東大教授)の公式ホームページには、「統合医療とは、近代西洋医学を中心として、伝統医学、相補・代替医療を統合し、、、、」と書かれています。

厚労省が検討しているリストには、中国医学、漢方、鍼灸はともかくとして、インド古来のアーユルベーダ、イスラム医学のユナニ、磁気療法、気功療法などがあるそうで、これらの療法に批判的な医療従事者も依然多く、□□キノコや○○水などが「がんに効く」などと称して、薬事法に違反に問われる悪徳業者がいるのも事実であり、一方で代替医療に頼る患者は多く、国内では15兆円にも上る市場規模になるという予測もあるようです。こういうオゾン療法を取り巻く状況で、いったいどういうことが起きるかは容易に想像がつきますね。

「悪化は良貨を駆逐する」というパターンです。せっかくのオゾン療法が、生き馬の目を抜く悪徳業者の手にかかって、「万病に効く○○オゾン水」とか「元気100倍・オゾンパワー」とかの「インチキ商品」が出回り、健康被害や販売代理店などのトラブルが起き、オゾン療法そのものがネガティブに見られてしまう可能性を否定できないということです。もちろん、既に相当な「まがい物」が流通しているに違いありません。

金沢大大学院の鈴木信孝特任教授

そこで大事なことは、J-CASTニュースが金沢大大学院の鈴木信孝特任教授(補完・代替医療学)のコメントとして伝えている下記の言葉だろう。

「伝統医学や民間療法について、これまで十分な規制などがなかったので、何が本当なのか分からなかった患者が多いと思います。統合医療では、科学的根拠があるものといかがわしいものを差別化することで、その心配をなくすことができます。医療機関が安全性などを確かめれば、健康被害を与えるものや宣伝だけのものが白日の下に晒され、淘汰されていくことが期待できます」

われわれ医療関係者は以て瞑すべしということであろう。

歯科治療とオゾンの関係を考える

オゾンパワーのお話し

「オゾン」って怖くないの??と思われた方に送る神秘的なオゾンパワーのお話しです。

「オゾン」って言葉を聞いて、「怖い」って思った方、反対に「何となくパワーがありそう」と思った方、どちらの方にも必読の「怖い歯医者さんを優しく変えてくれるオゾンパワー」。
環境破壊でよく耳にするオゾンには、実は驚くべき性質があり、私たちの生活を豊かにしてくれる夢のような物質なのです。

前回お話したオゾンの高い殺菌力を利用して齲窩や根管内の殺菌を行うヒールオゾンシステムについて、もう少し調べていきましょう。

ウィキペディアにて

いつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「口内炎の原因」を調べてみると、
虫歯で出来た穴(う窩)にヒールオゾンを10秒間照射すると99%の虫歯菌が殺菌できると書いてあります。

ただ、このオゾンパワーの効力は虫歯の表面にしか効かないようで、オゾンが効果を及ぼすのは表面から2mmの範囲とのことです。どうして虫歯に有効かというと、オゾンには強力な化学反応を起こす力があって、虫歯で軟かくなった歯のpHを酸性からアルカリ性にして、いわゆる「再石灰化」が進むのだそうです。

強力なパワー

こんなに強力なパワーがあるならば、病院とか内科などの歯科以外でも利用されているはずですね。そこでGoogleで「オゾン 医療」と調べてみると、やはり、いろいろ活用されているようですね。
日本医療・環境オゾン研究会の公式ホームページ(事務局は大阪の摂南大学薬学部)とか、株式会社IHIシバウラ(旧石川島播磨重工の子会社)

などが積極的に研究しているようです。

ここで見つけたIHIシバウラのホームページには、

オゾンの殺菌・脱臭・空気洗浄力は、塩素の約7倍。その強力な威力は、病院やレストラン、家庭の中など様々な分野で利用されています。特に病院においては、感染率の高いウィルスの殺菌にも強い効果を発揮することができます。

と書かれていますので、これからドンドン拡がっていきそうですね。

これからの可能性に期待

最近の高齢化社会を反映して、介護施設の「部屋中、丸ごと殺菌」とか、「医療機関で使用された洗濯前の寝具類の消毒に供するための消毒庫」とか、ちょっと驚くパワーもありそうです。

オゾン水の利用

最近の内科の先生方は内視鏡検査をたくさんするので、感染防止に新鮮なオゾン水を使用すると、消毒薬の残留がなく、術者、コメディカルスタッフ、患者に優しく、そのまま排水できる環境にもやさしい消毒システムのようです。これはしばらく目を離せませんね。

虫歯にしない生活:後編

隠れ虫歯は治ります

前回ご紹介した「ホワイトスポット」、怖かったですね。引き続き、今回も「隠れ虫歯は治ります」の神髄に迫ります。

今回のキーワードは「再石灰化」のようです。All Aboutの解説文では、「実は歯の再石灰化ってスゴイ」と書いてあるのが目にとまりました。どういうことかと言いますと、「歯の表面が溶けても、初期虫歯であれば、再石灰化というメカニズムで修復が行なわれる」のだそうです。
これって、もしかして「虫歯は治る」ってことでしょうか。

歯を治してくれるのは唾液!

ためしてガッテンでは、「歯を治してくれるのは唾液!」とも言っていました。

どうも「脱灰」によりカルシウムが溶けた歯に、「唾液」がカルシウムを供給して元に戻す、この現象が「再石灰化」のようですね。唾液の再石灰化能力には個人差があり、唾液が治せるのは、あくまでも「隠れ虫歯」の段階で、表面が崩れて穴になってしまった虫歯を元どおりには出来ないと番組の中でも説明していますが、何とか歯医者に行かずに歯を治す方法はないかと思っている方へ、良い情報がないかを調べてみました。

ふたたびAll Aboutに戻って調べてみると、ありました、ありました、待望の情報が。

再石灰化を助ける食品もある

再石灰化現象では、溶かされた歯の表面のエナメル質を、ただ元に戻すのではなく結晶構造を変化させ、溶ける前の歯よりも硬くて強いエナメル質に変化させることが出来る

そうです。何か凄そうですね。さらに、再石灰化を助ける食品や歯磨き剤の情報もありました。

キシリトールガムで唾液増加

キシリトールガムなどのガムを食べることで、唾液の分泌が増すため、再石灰化にも効果があると考えられます。また、フッ素入り歯磨き粉などは微量のフッ素は、再石灰化を加速します。

続いて、色々と情報が集まったところで、最初は検索結果が出なかったウィキペディア(Wikipedia)をもう一度調べてみると、ヒールオゾンという、なにやらいかにも「効きそう」な情報が出てきました。

カルシウムによる再石灰化

ヒールオゾンはカボ社(ドイツ)より発売されているう蝕治療システムで、オゾンの高い殺菌力を利用して、齲窩や根管内の殺菌を行うもの。オゾンを照射した歯面は唾液中のカルシウムによる再石灰化が促進される

のだそうではないですか。これです、これです、探していたのは、、、、、と思うのは早計で、続きを読むと、

現在日本では医療機器としての認可はされていない。

とのこと。確かに、ウィキペディアには、「オゾンガスの毒性」という項目で、オゾンガスは強い毒性を示す。(中略)オゾンをにはトレーニングを積んだ歯科医師のみが使えるような規制をすべきである。

と書いてあり、まだ実用化は遠いようですね。残念、残念。

虫歯にしない生活:前編

ためしてガッテン:常識逆転!自宅で虫歯を治す法

2008年8月27日放送の「ためしてガッテン:常識逆転!自宅で虫歯を治す法」のテーマは「隠れ虫歯なら治ります」でした。

同番組では、これまでの虫歯治療の常識をひっくり返す新事実が明らかにされたと報じていました。それは、「白い歯は健康」「虫歯は早期治療が一番」などの常識は間違いであり、“隠れ虫歯”という表現ながら、「虫歯は治る」といくつかの事実を示しながら解説していました。

初期虫歯のうちに治療

その秘策とは「初期の虫歯を治し続けて、本格的な虫歯にしない生活を送ること」だそうです。

でも、「虫歯って、自然に治るのかなあ」とか、「自宅で治す方法なんてあるのかなあ」と思っている方が圧倒的に多いと思うので、色々と調べてみました。いつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「虫歯の原因」とか「虫歯 自然治癒」などのキーワードで調べてみると、あまりヒットしなかったので、今回はAll Aboutを調べてみました。

All Abou検索結果

Googleでの「虫歯 自然治癒」での検索結果の第一位は、「虫歯の自然治癒!? 歯の再石灰化ってなに?」というタイトルのAll Aboutの解説でした。

説明文は、

初期虫歯」だったら、虫歯治療をせずに治ってしまうかも知れないことをご存知ですか?

と、今回の質問にピッタリだったので、速攻クリックしてみました。(ちなみに検索結果は27,200件で、「虫歯」単独のキーワードでの検索結果2,310,000件の役1/100でした)

隠れ虫歯に注意

番組では、虫歯の進行は歯の表面が溶かされるのではなく、 歯の内部から溶けていき、歯の表面の直下に無数の穴が開き、気泡が入った氷のように白く濁る「隠れ虫歯」の状態になると言っていましたが、All Aboutの解説文からすると、この状態は専門的には「脱灰」というようです。

ホワイトスポットって?

恐ろしいことに、と言うか信じがたいことに、番組では「このような状態をホワイトスポットと言い、白く健康な歯でも、虫歯の進行段階との見方も出来、通常の歯科検診では6人に1人しか見つからない虫歯が、このホワイトスポットに注目して再検診を行うと、ほぼ100%、虫歯が見つかってしまうそうです。

知らぬ間に大きな穴が

前述の「脱灰」というのは、歯の表面に付着した歯垢の中の虫歯菌が砂糖などを取り込み酸を放出し、歯に穴を開けるためと説明しています。そして、“表面から少しずつ”穴ができるのではなく、エナメル質の結晶と結晶の間のスキマから酸がしみこみ、人体で最も固いと言われているエナメル質が、内部から崩壊していく様子を解説しています。その後、何かのきっかけで表面が崩れ落ちて、大きな穴が開いてしまうのだそうです。

続く—

ToothFairyプロジェクトとは

日本財団が進めているToothFairy

海や船の活動で知られる日本財団が進めているToothFairyプロジェクトをご存知ですか。

このプロジェクトは日本財団と日本歯科医師会が行う社会貢献プロジェクトです。全国の歯科医院で行われている歯科治療により不要となった金属を寄付して、ミャンマーを始めとする海外での学校建設プログラムや小児がん撲滅プログラムなどに活用します。歯科医師だからできる社会貢献プロジェクトとして注目を集めています。

金歯をリサイクル

日本財団と日本歯科医師会の協力により、2009年6月より開始された「トゥースフェアリー(Tooth Fairy)」=歯の妖精=プロジェクトは、全国の歯科医院で治療の際に不要になった金歯などの撤去金属を日本財団に提供し、リサイクルして得た資金を様々な公益活動に充てるものです。

名前の由来

トゥースフェアリーとは歯の妖精という意味で、欧米に伝わる「抜けた乳歯を枕の下に入れて寝ると、歯の妖精がご褒美をくれる」という言い伝えから、この名前が付けられたそうです。

日本財団によると、ヨーロッパなどでは既にこうした活動が実施されているようですが、歯科というひとつの業界をあげて社会貢献活動を行うというのは世界でも初めてとのことだそうです。昨今の「小さな政府」という時代の流れにも沿ったもので、「民」の立場から「公」の仕事を担う仕組みづくりとして注目されています。

リサイクルで公益活動

日本財団は、集まった歯科撤去金属をリサイクルし、ミャンマーの学校建設、小児がん患者支援など公益活動に充て、活動内容、収支報告はすべて公開しています。また、金属のリサイクルについては、業者の信頼性が必要なこと、自社分析工場を持っていることなどを勘案し、以下の4社と基本契約を結んでおります。

相田化学工業株式会社、アサヒプリテック株式会社、松田産業株式会社、横浜金属

寄付の使われ方1:「TOOTH FAIRY 学校建設プログラム」

経済発展が著しいアジアの中でも、ミャンマーを始めとする一部の国・地域では子供たちの“学びたい”という希望に十分応えることができません。「TOOTH FAIRY 学校建設プログラム」は、厳しい環境にあるミャンマーなどで学校建設を進め、学校運営に必要な資金を捻出するための収益事業も組み合わせることが特徴です。

例えば電気のない村では小規模水力発電を行い、村に電気を供給して利用料を徴収し、それを学校の運営資金にあてたり、子ども達への奨学金にも使われたりするそうです。

寄付の使われ方2:「TOOTH FAIRY 小児がんプログラム」

「わずか2坪の空間」。この狭い空間で、小児がんの子供達は半年以上を病と闘いながら成長していかなければなりません。医学の進歩で小児がんの7割は助かるようになりました。しかし、化学療法は子供の口腔内に大きな負担を強い、歯科医療との連携がとても重要です。

「TOOTH FAIRY小児がんプログラム」は、小児がんと闘う子供たちを応援します。

歯周病と免疫力、自浄作用

革命的歯の寿命延ばし術

健康雑誌「わかさ7月号」で紹介された「革命的歯の寿命延ばし術」、もうお読みになりましたか??

5月16日発売の「わかさ7月号」の大特集 「歯の激痛・歯周病も虫歯も退き強くかめた!革命的歯の寿命延ばし術」 、大好評のようです。別冊付録には、「歯周病の90%が飲み薬と歯磨きだけで劇的改善」というタイトルで歯周内科治療が、全国468医院のリストつきで大きく取り上げられています。

歯周病を薬で治す日も近い

雑誌でも取り上げられているように、歯周病が感染症であるとこはもはや常識となり、「歯周病は薬で治す」ことが常識となる日も近いと思います。

ただ、ここで注意が必要なのは、「人間は怠惰で楽を求める」という厳然たる事実です。

重要なのは免疫力を高めること

私が毎日の診療で遭遇する「困った患者さん」たちに必ず言うことは、「治すのは薬ではなく、皆さんの体ですよ」ということです。「薬」を万能薬と勘違いして、もっとも大切な「免疫力を高める」ことと「自浄作用を維持する」ことに無頓着な患者さんは、どんなに強力な薬を使っても治りません。

そこで、今回は人間の持つ「免疫力」について考えてみました。

免疫力の低下と自浄作用の衰え

以前は「歯周病は老化が主な原因」といわれていました。確かに加齢変化としての歯周病も無いとは言えないのですが、実は加齢そのものが問題ではなく、免疫力の低下と自浄作用の衰えが主な原因です。

生活の改善が必要

年齢不相応のライフスタイルや、長時間労働、様々なストレスなどが要因となり、どうしても免疫力が低下し、また、それらに起因する様々な二次的要因で、口腔内はもちろん、お腹の中や皮膚、粘膜などの自浄作用が低下します。こういう状態のまま、「歯周病=感染症」という硬直的な考え方で治療をすると、どなたの体の中にもいる「善玉菌」や「いないと困る悪玉菌」までもが死んでしまったりして、全くお薬が効きません。このような場合は、まず自然治癒力を高める治療法、あるいは生活改善療法が必要になります。

「歯周病は薬で治す」ための早道

これらのことは全ての「病気」に言えることですが、とりわけ歯周病は「粘膜疾患」という側面もありますので、免疫系のバランスを崩すと、本来は「極めて強い回復力を持つ」粘膜の回復力が低下します。

難治性の歯周病を患っている患者さんの多くが、ストレスや心労で心身の負荷が大きいように思えます。この結果、交感神経が興奮状態となり免疫力は低下します。ですから、まずライフスタイルの改善を基本に、漢方薬などを併用して自然治癒力を高めることが大切です。

昔に比べれば、あらゆる生活シーンが衛生的・健康的になったのに、「免疫力と自浄作用の低下」が原因で、アレルギー疾患や自律神経疾患などの現代病は増えていると言われています。これらの原因は、なによりも年齢不相応のライフスタイルや、長時間労働、様々なストレスです。まずは「免疫力と自浄作用を高めるライフスタイル」を確立することが、「歯周病は薬で治す」ための早道です。

詳しい歯周病治療はこちら>>

歯周病の罹患率には地域差があるの

歯周病と全身疾患

歯周病と高血圧などの全身疾患の密接な関係には、実は地域性もあるようです。

最近の研究では、歯周病が糖尿病や高血圧などの全身疾患にも関与していることがわかってきています。歯周病は口腔内だけの問題ではなく、様々な全身の病気を誘発する原因となることが確認されています。ところが、その歯周病の罹患状況には、実は地域によってもバラツキがあることがわかってきました。

歯周病にも地域差が

いくら現代社会から地域差が無くなってきたとは言え、気候や風土などの自然的な地域差だけでなく、医療機関の偏在や所得格差などの社会的地域格差がある以上、糖尿病や高血圧などの全身疾患はもちろん、歯周病やう蝕にも地域差があって当然です。

ところが、歯周病と地域差の関係についての研究は、実はそれほど多くはありません。ネット上で「歯周病 地域差」などのキーワードで検索してみてもあまり情報が見当たりませんが、平成19年3月に発表された、財団法人8020推進財団の全国成人歯科保健調査報告書の中に、「歯周病と地域差」に関する研究成果が発表されていました。

http://www.8020zaidan.or.jp/pdf/jigyo/zenkoku_seijin.pdf)

実態調査

この研究は、国内における成人歯科保健の実態把握が十分とはいえない、という状況を踏まえ、既存の歯科保健事業の場を利用して行われた全国的な実態調査である。調査地域は、神奈川・新潟・愛知・長崎の4県の対象市町村を無作為抽出して行われた。

歯周病の調査には、CPI法という方法を用います。

CPI法とは

CPI法とは、地域歯周疾患指数(Community Periodontal Index)と呼ばれる集団検診の方法で、地域の歯周疾患の状態を示す指標です。(厚生労働省・e-ヘルスネットより)
同研究によれば右図のように、県別のCPIの分布を比較すると、各県で著しい差を示したと述べています。

CPIコード

結果大きな地域差が

神奈川県と新潟県では他の2 県に比べてコード3以上の割合がよりも低く、コード0の割合が高く、また両県の間でもコード1・2の割合が大きく異なっていた、と述べています。
このように、地域差とは無縁のように思える歯周病にも、大きな地域差があるようです。

(財団法人8020推進財団・全国成人歯科保健調査報告書[平成19年3月]より引用)

健康増進総合支援システム・e-ヘルスネット

e-ヘルスネットとは

生活習慣病予防に関するお勧めサイト、e-ヘルスネットをご存知ですか??

厚生労働省の提供するe-ヘルスネットは、生活習慣病予防に関する健康増進総合支援システムです。ホームページによれば、同ネットは「健康づくりに役立つ情報や、自分で出来る健康状態チェック、高齢者の医療の確保に関する法律に基づく特定保健指導を行うためのコンテンツを提供するサイト」ということです。

安心出来る・信頼出来るサイトの紹介

ここ数年、ネット上には情報が氾濫しており、どの情報が正しく、どの情報が不正確なのかを判断するのがとても大変になってきました。

このような状況下では、私たち開業歯科医師や歯科医師会、あるいは大学や研究機関、8020財団などの公的機関、厚生労働省などからの情報提供の重要性が、従来にも増して大切となって来ています。

そう言った意味で、このお役立ち情報コーナーでは、私たちが実際にネット上を調べて、安心出来る・信頼出来るサイトのしょうかいも行っていきたいと思っています。

健康づくりに役立つ情報サイト

今回ご紹介するe-ヘルスネットは、2008年4月にオープンした「健康づくりに役立つ情報サイト」です。

正式には、厚生労働省健康局総務課生活習慣病対策室健康情報管理係という、なが~い名前のお役所が管理しているもので、同ホームページによれば、

  • 自分で出来る内臓脂肪削減のための健康状態チェック機能
  • 特定保健指導を行うための管理プログラム(医療保険者・事業者の方)
  • 積極的支援対象者と支援者で行う双方向支援ツール

という位置づけになっています。
ここからもわかるように、ネットを利用したメタボ対策サポートシステムで、なかなか良く出来たサイトです。

メタボリック症候群改善サービス

生活習慣の改善が必要だと診断された方は、専門家(医師、保健師、管理栄養士など)による保健指導を受け、各自の加入する健康保険からIDとパスワードを発行してもらい、同サイトの「メタボリック症候群改善サービス」などを利用するという仕組みです。
このようなシステム以外にも、同サイトの「情報提供」の便利さは特筆ものです。

用語辞典としても活用

サイト案内によれば、

厚生労働省が一般の方を対象に正しい健康情報をわかりやすく提供するために開設したサイトです。毎日の生活習慣を見直すためのヒントになる情報を、各分野の専門家がお届けします。

とあり、「健康用語の意味を調べる用語辞典としてもご利用ください」との厚生労働省のお墨付きサイトです。

これからはWikipediaやAllAboutなどだけでなく、こういう専門の用語辞典サイトがどんどん充実してほしいものですね。なにしろgo.jpですから、安心ですね。 (http://www.nic.ad.jp/ja/dom/types.html

小児歯科専門の歯科医院ってどれくらいあるのでしょうか。

全国の歯科医師数

全国で歯科医院は7万医院位あります。直近の統計では歯科医師の総数は10万人を越え、巷では過密とか歯科医師・冬の時代などと言われています。

小児科専門医の不足

一方で、一部専門家からは専門医不足が指摘されており、単に歯科医師数の充足だけを目的としてきた厚生労働省や文科省のこれまでの政策が壁にぶつかっているのは明らかです。不足が指摘されているのは「小児歯科専門医」です。前回のこのコーナーでも説明しましたように、小児歯科というのは高度に専門的な分野です。

専門医の受診で変わる

もちろん、お誕生から18歳くらいまでの全ての子供達が小児歯科専門医の治療が必要ということではありません。ただ、適切な時期に小児歯科専門医の治療を受けていれば、その後の歯列咬合の発育や、治療の必要度が大きく変わっていたであろう症例は数多くあると指摘する開業医もいます。

まずはかかりつけ医へ

実際には、ご自分のお子さんの歯並びや咬み合わせの程度や歯科治療の必要性が、専門医に診てもらうべきレベルなのか、そうでないかの判断はできません。近くのかかりつけ歯科医院で診てもらうのが一般的で、必要に応じて専門医を紹介してもらえば良いのです。

セカンドオピニオン

最近ではセカンドオピニオンの考え方も広く浸透してきましたので、かかりつけ歯科医の説明でわからない場合には専門医の意見を聞くことも可能です。インターネット全盛の現代では、医療機関を探すなどの場合、YahooやGoogleで検索するのが一般的になっています。まして小児歯科を探す30代~40代のお母様方は、最もネットを多用する世代でもあります。ところがネットでは情報が氾濫していて、普通に調べただけでは正確な情報には辿り着けません。中には大学を卒業してから4~5年位で「○○専門」とか「△△の第一人者」と謳っているホームページも散見されます。

小児科専門医を探す

では自分のお子様に合った小児歯科専門医を探すにはどうすれば良いのでしょうか。

多くのお母様方が検索する代表的なサイトはNTTのiタウンページhttp://itp.ne.jp/、あるいは児童向け教材や通信教育で有名なベネッセが運営するウイメンズパークなどがあります。http://women.benesse.ne.jp/

全国では3万件

これらのサイトで「東京都の小児歯科」と検索してみると、iタウンページでは2971件、大阪府では2000件位です。全国では3万件位あるようです。この数字は「小児歯科」を標榜している歯科医院の数です。

これをウイメンズパークで調べてみると、東京都で890件、大阪府で650件となり、全国で7500医院が登録されています。登録基準は明記されていませんが、その信頼性はインターネットの世界では定評があります。

さらに最も確実で正確な情報源である日本小児歯科学会認定医名簿では、小児歯科専門医は全国で500名しか登録されていません。

http://www.jspd.or.jp/

単に小児科と検索しただけではダメ

多くの学会のホームページが専門医の名簿を掲載していますが、その多くは検索の便利さという点では、他の商用サイトに比べて劣っていると言わざるを得ませんが、本学会のホームページでは、かなり詳細な情報を丁寧に掲載してあります。このように、単に「小児歯科」と検索しただけで得られる情報には色々な分類があると言うことを、良く知る必要がありそうですね。

小児歯科って、何歳から??何歳まで??

様々な診療科

最近の歯科医院の看板って、「歯科・口腔外科・小児歯科・矯正歯科」とかたくさん書いてあるところもあれば、「矯正歯科専門」みたいに、ひとつしか書いていないところもあるのにお気付きでしょうか。

標榜科

これは「標榜科」と呼ばれているもので、表示してよい診療科は、医療法第70条、医療法施行令第5条の11で医科34科・歯科4科の、合わせて38科に限られています。内科、皮膚科、歯科、矯正歯科といった形でそれぞれの歯科医院が都道府県に届出をし、看板や電話帳などに記載することが許可されます。

インプラント科はない

従って2007年の医療法の改正で、下記の引用のように「インプラント治療を行っている」旨の広告は解禁されましたが、「インプラント科」という標榜は出来ません。(厚生労働省医療広告ガイドラインに関するQ&A)

Q2-4 歯科用インプラントによる治療については、広告可能でしょうか。
A2-4 「自由診療のうち薬事法の承認又は認証を得た医療機器を用いる検査、手術、その他の治療の方法」として、我が国の薬事法上の医療機器として承認されたインプラントを使用する治療の場合には、公的医療保険が適用されない旨と治療に掛かる費用が併記されていれば、広告可能です。

小児科は何歳まで?

さて、本題の小児歯科ですが、患者さんから「以前、小児科に通えるのは中学生までと聞いたことがあるのですが、小児歯科は何歳まで通えるのでしょうか??」とご質問を頂いたことがあります。

殆どの場合老人もOK

標榜科として「歯科」のみを掲げている医院でも、殆どの場合は小児でも老人でも診ています。

ある医院のホームページでは、「歯の萌えはじめから、永久歯にはえかわるまでを原則としています。大体、生後6ヶ月くらいから、高校生ぐらいまででしょうか。赤ちゃんの口の中全般も診ます。お子さまの、口の中の事なら何でもOKです。」と書かれています。

専門的に行っている歯科医院も

一方では「小児歯科矯正歯科口腔外科と同じように、高度に専門的な分野なので、当院では小児の治療は小児歯科専門医に紹介しております」という方針の歯科医院もあります。

18歳ころまでが小児科

では、実際に小児歯科の適応年齢とは何歳までかと言いますと、小児科(医科)では16歳未満ですが、小児歯科は18歳頃までと言われています。18歳頃と言うのは「親知らず」の萌出年齢にあたり、この頃には歯並びや咬み合わせが完成し「子供」ではなくなるというように考えます。

ウィキペディアにて

いつものようにフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』で「小児歯科」を調べてみると、

小児歯科とは、一般に成人に至るまでの患者を担当する歯科のことである。病院、歯科医院によっては、18歳までの患者の場合もある。小児歯科では、成長発育に関する知識はもとより、親への歯科指導などコミュニケーションと行動科学に重きを置かれる診療科でもある。

と書かれています。

この説明からすると、なんだか「小児歯科は高度に専門的な分野」って感じで、面倒でも専門医を探さなくてはならないようですね。

怖いコワい、アゴの骨折

アゴの骨折はプロスポーツの選手だけのことではありません

アゴの骨折は、歯科口腔外科という診療科で診断と治療を行います。

多くの場合、転んだり、殴られたり、スポーツ事故、自転車・自動車事故などで何かに強く打ち付けた時に発生します。高齢者では、何もしなくても顎骨が自然に折れてしまうこともまれにあります。

日本口腔外科学会ホームページでは、下記のように注意を促しています。

顔が変形していたり、噛み合わせが異常だったり、痛みや腫れがひどくなってきたりした場合は、骨折なども疑われますので受診されることをお勧めします。
打撲を受けた部位をまず冷やしてください。腫れがひいて痛みもおさまればまず心配はないでしょう。

さらに同学会の勧める治療法によれば、下記のように、多くの場合では緊急手術は必要ではないが、出血などを伴う場合は緊急の手術が必要と説明している。

HPの要約

以下、同ホームページの内容を要約した。

上あごの骨が砕けたり、折れたりするけがが、上顎骨骨折です。口があけにくい、噛み合わせがあわないといった症状がある時は X線写真やCT画像により、正確な診断を行う必要があります。

上あごの骨だけの骨折だけでなく、上あごの骨に隣接する骨(頬骨、鼻骨、口蓋骨の他、頭蓋底を構成する骨)の併発骨折を引き起こす場合が多くあります。 ほとんどの顔面骨骨折で緊急手術は必要ではなく、 1週間から10日以内に手術を行えば問題はありません。

下顎骨骨折 (かがくこつこっせつ )口腔外科を訪れる顔面の外傷の中で最も多いのが下顎骨骨折です。基本的に内出血や顔面の腫れ、変形、痛みなどは、どの顔面骨折でも認められます。この他に特徴的な症状として、下顎骨骨折では噛み合わせの異常やあごの動きに異常が認められます。

かかりつけ歯科医の大切さについて

かかりつけ医

どなたでも内科や耳鼻科、皮膚科などのかかりつけの先生があると思います。
同じように歯科でもかかりつけ歯科医を持つことは、お口の健康と前進の健康を守るために大切なことです。
平成9年より厚生労働省などでも「かかりつけ歯科医」を保険制度として採用しました。

厚生労働省のホームページ

厚生労働省のホームページには下記のようないかめしい条文が書かれています。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/igyou/igyoukeiei/tuchi/091226.pdf

—–以下引用—–
医療法の一部改正について
(平成9年12月26日)
(発健政第232号)
(各都道府県知事あて厚生事務次官通知)
医療法の一部を改正する法律は、別添のとおり平成9年12月17日法律第125号をもって公布されたところであるが、その改正の趣旨及び要点は左記のとおりであるので、御了知の上、管下市町村、関係団体等にその周知徹底を図るとともに、その運用に遺憾のないよう取り扱われたく通知する。
—–以上引用—–

かかりつけ医の重要性

高齢になるに従い、歯周病などで多くの歯が失われます。しかし、定期的に健診を受けながらきちんと予防管理を受けることで、歯を失わずにすむ場合もあるのです。

かかりつけ歯科医とは、患者さんの歯の健康を管理や指導を行う歯科医院のことです。

かかりつけ医の役割

かかりつけ歯科医院では、下記のことを心がけるように始動されています。

治療について正確な説明する。
歯科医には治療の内容を説明する義務があります。
患者さんはその内容を納得し治療や予防を受けることになります。
これをインフォームド・コンセントといいます。

専門医の役割

また口腔外科や小児歯科、矯正歯科など自分の専門領域外のことであれば、必要に応じて専門医や病院を責任をもって紹介をすることになっています。

基本的には歯科衛生士がいることが望ましいと言われています。

歯科医師の治療だけでなく、予防のプロである歯科衛生士による歯面研磨などが有効です。ご本人とご家族皆さんの歯や口腔内のことについてご相談下さい。

噛むことに重点をおいた食材

食後にリンゴが良いと聞いた事はないでしょうか?

食後にリンゴが良いと聞いた事はないでしょうか?それは食物繊維が含まれるものをよく噛む事で、食物繊維が歯ブラシの役割をして、歯の表面の汚れを落としてくれるからです。さらに食事中に取る食材でレタスなども良いとされています。

噛むことの重要性

「噛む」事の一番の良さは、唾液が良く出るようになる事。1日に1500ccも分泌される唾液は、その流れで口の中を自浄する作用を持ちます。また食物中の酸を中和する作用で虫歯、歯周病の予防をしてくれます。
この秋、噛むという行為に注目した商品が出てきました。

噛むことに重点をおいた食材

一般のガムと比べると?

一般の板状のガムと比べると固く、咬み応えがあります。噛んでいてもすぐに味がなくなる速さも一般のガムより長いです。

13分間ゆでる超極太そばも、のどごしするりではなく、噛まなければ飲み込めないと思います。日本人が好きなおせんべいも硬度を1から5までの数字で商品のパッケージに表示するものも出てきました。いづれにしても噛むという行為は全身の健康にとって良いことであるのは間違いないですね。

たばこによる健康被害のリスク

喫煙者が非喫煙者と比べて、どのくらいがんにかかりやすいか

下記のグラフは喫煙者が非喫煙者と比べて、どのくらいがんにかかりやすいかを示したものです。

喫煙による標準化死亡比

リスクはがんだけではない!

疾病のリスクはがんだけではありません。

たばこの煙に含まれる化学物質は4000種類を超えており、そのうち200種類が有害物質。心筋梗塞などの循環器系疾患や肺気腫をはじめとする呼吸器系疾患、消化器系の胃・十二指腸潰瘍など、実にさまざまな病気の誘因になる。

歯周病もたばこが良くないとされています。歯周病はタバコを吸う人が大好きです。ニコチンは歯周病を撃退する物質を遮ってしまいます。妊婦が喫煙した場合は、低体重児、早産、妊娠合併症の比率が高くなります。

受動喫煙問題

近年、特に問題になっているのが受動喫煙です。喫煙者のたばこの副流煙を、周囲の非喫煙者が吸ってしまう。喫煙者がフィルターを通して吸い込む主流煙よりも、この副流煙のほうがさらにタチが悪い。

実際に刺激もあり?

たばこの葉が燃えて、煙が出る。主流煙はたばこの葉とフィルターをくぐって唇に届くが、副流煙はそのままダイレクトに空中にまき散らされる。有害物質をたっぷり含んでいて当り前なのである。酸性の主流煙と異なりアルカリ性なので、目や鼻の粘膜も刺激する。ヘビースモーカーも他人のたばこの煙はいやだと言いますが、気分の問題ではなく、実際にぴりぴりとした刺激があるのです。

出典:厚生労働省「喫煙と健康-きつえんと健康問題に関する報告書

PMTCって?

PMTCとは?

歯周病の基本的な治療は、歯垢を取り除くこと(プラークコントロール)です。
歯磨きやPMTC、スケーリング・ルートプレーニングで歯垢や歯石を取り除くと、歯肉の炎症が回復 して、歯周ポケットが浅くなり、歯周病菌が減ってきます。
歯科医師、歯科衛生士によって、歯垢、歯石を機械的に除去してもらうことをPMTC(プロフェ ッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)といいます。
軽度の歯周病なら、正しい歯磨きとPMTCなどを続けていれば、完治します。

スケーリングとは歯周病菌の住処の歯石を除去すること

特殊な器具(超音波スケーラーや、ハンドスケーラー)を使い、目に見える範囲のプラー クや歯石(プラークが石灰化したもの)を除去します。
術後しばらくは歯と歯の間に隙間ができたり、歯が長くなったように感じますが、これは今まで付 いていた歯石が取れ、良くなった証です。

ルートプレーニングとは歯石を除去した後の根をツルツルにすること

スケーリング終了後、歯茎に隠れた部分まで丁寧に歯石を除去し、歯や根の表面を滑ら かにします。
プラークや歯石は、歯肉に隠れた目に見えない部分にも溜まります。
歯根(ルート)面についたプラークや歯石、沈着物、死んでしまったセメント質などを特殊な器具 (グレーシーのキュレットなど)で取り除いて表面をツルツルにし、再び汚れや細菌が付かないよ うにします。

PMTCではこんな器具を使用します。(ほんの一部です)

pmtcで使用する器具

機能性ガムの利用状況に関するアンケート

ガムを噛む生活

機能性ガムの利用状況に関するアンケート結果が出ていたので、グラフにしてまとめてみました。近年、食育に注目が集まる中、そしゃくの大切さへの認識が高まっています。「ガムを噛む」ことにより、そしゃく力を向上でき、「唾液の分泌を促す」、「消化を助ける」、「集中力の向上」など、健康的な生活に役立つといわれ、「ガムを噛む生活」が改めて見直されています。

gooリサーチ

国内最大級のインターネットアンケート・サービス「gooリサーチ」を共同で提供するNTTレゾナント株式会社と株式会社三菱総合研究所のデータです。有効回答者数2,167名のうち、機能性ガムを現在利用している人は約8割を占めています。

効果を期待して購入

またその利用者は、口臭防止や虫歯予防など、はっきりした効果を期待して購入していることが分かりました。最近相次いで発売されている「ボトルタイプ」の商品が、ガム全体の消費量を押し上げていることが調査結果から見て取れます。(詳しくは出展元で確認してください)

利用者は、歯のホワイトニング機能やダイエット機能など、従来の商品には無い様々な効能を求めており、メーカー側は、口臭防止や虫歯予防などの効果の枠にとらわれず、消費者の要望や期待を広く集めた商品を開発することが今後の課題であることがうかがえます。

◆口臭防止、虫歯予防以外にも、様々な効果を求める消費者の声は強い。

自由回答で今後どのようなガムが欲しいか質問したところ、特に多かったのが、歯のホワイトニング機能やダイエット機能。また「入れ歯に付かないガムが欲しい」といったガム自体の性能に対する要望も多く聞かれた。

機能性ガムを噛む目的として最も多いのは「口臭防止」で、全体の55.5%が回答している。次いで「虫歯予防(45.5%)」「眠気の防止(39.5%)」が続く。漫然とガムを噛むのではなく、はっきりとした目的を持って噛んでいる人が多いことが分かる。

<ガムの利用目的>

機能性ガムの利用状況に関するアンケート

出典:「gooリサーチ」を共同で提供するNTTレゾナント株式会社と株式会社三菱総合研究所

歯周病に組織再生治療

歯周病とは

歯周病は、歯と歯ぐきの間にたまった細菌の塊によって炎症が起こる病気です。症状の進行によって歯肉炎と歯周炎に分けられます。歯周病治療は正しい歯磨きと細菌の塊や歯石を取り除くことなどが基本です。
歯肉炎なら基本治療でたいていは回復しますが、歯周炎となり、歯と歯ぐきの間に3ミリを超える溝(歯周ポケット)ができると専門的な治療が必要です。

外科手術が必要な場合も

歯肉の奥に隠れている細菌の塊や歯石などを局所麻酔をしてかき出したり、細菌を死滅させる抗生剤などを歯周ポケットに注入したりします。
放置すれば歯周組織が徐々に失われ、歯が抜けてしまいます。5ミリほどの深い歯周ポケットになると外科手術になります。

歯肉を切開し、感染した歯の表面をきれいにする方法などがあります。通常の外科手術の場合、失った歯槽骨などの歯周組織は回復しにくいのに対し、手術後の歯周組織の再生を促す方法がGTR法です。

GTR法とは

この方法はスウェーデンで開発され、80年代に臨床応用が始まりました。
日本でも90年代はじめに普及しはじめました。「歯周組織」を生み出す幹細胞が、成人でも歯根膜に眠っていることが分かってきました。
その細胞の力を高めることで、歯を支える骨や歯ぐきが再生するのです。
手術で傷んだ組織を取り除くと、空洞ができます。そのままだと、隙間を埋めようと表面の柔らかい歯肉が入り込み、歯槽骨等の再生を邪魔するので、歯肉が入り込まないよう合成繊維の特殊な膜で空洞を囲い、歯槽骨の再生を待ち構えるという方法です。

術後も効果あり

術後も「歯磨きが大切」海外の論文によると、通常の手術では歯周ポケットの減少量は平均3.4ミリなのに対し、GTR法を行った場合、平均4.5ミリという効果を示す報告もあります。
ですが、GTR法はすべての歯を救えるわけではありません。

歯槽骨の破壊の形が水平に広がっていたり、破壊が重度だったりすると、この手術方法を使えません。
治療結果も歯槽骨の破壊の形などによって差が出るといいます。術後は歯周組織の再生に数か月から1年かかるため、定期検査が欠かせません。

何より肝心なのは正しい歯磨きをして、細菌の塊や歯石を再び付着させないことが大切です。
同様の治療に、歯周組織の再生を促すたんぱく質を塗るバイオ・リジェネレーション法なども先進医療に認められています。

定期検診のすすめ

歯磨きで取りきれない歯周ポケットの歯石の除去など、半年に1回は定期検診に歯科医院に行きましょう。
毎日の基本は、食後3回、最低3分の歯磨き。毎日寝る前は細かくブラシを動かしながら歯と歯茎の間、歯と歯の間に毛先を軽く当てて、1本ずつたまっているものを取り除く。

「食後の正しい歯磨きはどんなに最先端の治療もかないません。」

歯がなくなる原因のNo.1は歯周病!

糖尿病の患者さんは注意が必要

虫歯は、自分で治す事はできませんが、歯周病の早い段階(歯肉炎)なら自分で治す事ができます。

自分の口の中を、積極的に「自覚」してケアをすれば、ちゃんと良くなるのです!
糖尿病の患者さんの場合、歯周病がちゃんとコントロールされていないと、治療は困難な状態になります。

日本人の糖尿病患者数については、平成9年11月に行われた糖尿病実態調査において、糖尿病患者が約690万人、予備軍も合わせると約1,370万人と推計されています。

10人に1人は糖尿病

また、40歳以上の日本人における2型糖尿病の有病率は約10%、10人に1人は糖尿病といわれています。日本の糖尿病患者数は1997年には690万人。
その後年間約30万人が増加し、2010年には1080万人になると予測されています。

●糖尿病で歯周病の場合にはどうしたらよいのでしょうか?

歯周病が初期の段階で発見された揚合には、病変の進行を停止させ、健康な状態に戻すための治療が行われます。
もし糖尿病がきちんとコントロールされている場合には、歯周病の治療は健常者に対するものと全く同じです。

初期の段階であれば、スケーリングとルートプレーニングを中心とする治療が行われます。
これは歯面や歯周ポケットの内部深くに付着しているプラーク(バイオフィルム)を機械的に丁寧に取り除いて、歯面を滑沢にする操作です。
病状が進行している場合には、外科的に歯肉の部分を開いて、歯根の表面からプラーク、歯石を取り除きます。
外科的な処置をする場合には、糖尿病患者では、朝の時間のアポイントメントを取るようにしてください。

これは、いつもと同じ朝食をとり、血糖値の安定している時間に治療を受けて欲しいという事です。
糖尿病のコントロールが不十分なままで、歯周治療をしても、その予後は不良で治りにくいことを理解してください。

其の上にタバコを吸っていると、さらに治療成績は悪くなります。
繰り返しますが、糖尿病患者の治療は、内科医と歯科医との共同作業が大切なのです。

知覚過敏のお話

6月は食育月間です。(もうすぐ7月ですが・・)歯が丈夫でないとおいしいものも食べられません。

歯が丈夫で何でもおいしくいただける、こんな幸せなことはありません。

知覚過敏のお話です

しみるというのは、歯が教えてくれている危険のサインです。これを見逃さず、軽いうちに対処すると、長くご自身の歯でおいしく楽しい生活が送れます。

歯がしみたり、痛みのある原因は何なのか?

現在、考えられる原因は大きくわけて2つ

1)エナメル質の損失

エナメル質の損失の原因もいくつかあり

  1. 不適切なブラッシング
  2. 歯の侵食、磨耗(例えば酸性食品の頻繁な摂取など)
  3. 歯ぎしりや食いしばりなど咬合力による負担
  4. 細菌性プラーク

2)歯根部の露出

原因により対応・処置が変わりますので、検査&カウンセリングしながら原因を見つけて、改善しましょう!

いったいどこがしみているのでしょう?

知覚過敏は、正式には象牙質知覚過敏と呼ばれます。

歯は、下図のように頭の部分はエナメル質という非常の固い素材に覆われ、中は象牙質、そして神経(歯髄)が通っています。ところが根の表面にはエナメル質がないため、根がハグキから露出すると象牙質に様々な刺激が直接伝わり、それが歯の神経まで届いてしみるのです。

象牙質には、無数の小さな穴があいており、これ(象牙細管)が刺激の伝達に関わっています。

しみなくなるために!

知覚過敏の治療は、原因をできるだけなくして刺激を伝えにくくすることです。軽症から重症まで、段階をおって治療法がいくつかあります。まずはご自身でできる軽症対応の治療法から始めてみてください。

ただし、自己流のハミガキやハミガキ剤選びが間違っている危険性がありますので、ぜひかかりつけの歯科医院でアドバイスをうけてからお試しください。なお、歯ぎしりやくいしばりがある方は、それが知覚過敏と関連しているかを歯科医院で診てもらうとよいでしょう。

必要に応じて歯ぎしり防止のナイトガードや、くいしばり防止トレーニングを併用します。

知覚過敏について詳しく知ろう!

http://hagashimiru.jp/3_1.html

このサイトは女優の麻木久仁子さんが知覚過敏について詳しく聞いているサイトです。

知覚過敏の原因から状態、ケアの仕方まで掲載されています。一度のぞいてみるのもいいですよ。

知覚過敏かどうかのチェックも行えますのでぜひトライしてみてください。

舌みがきでダイエットする??

歯磨きのついでに舌を磨く!!

舌を磨くことにより下記の効能が期待できます。

・バイ菌の数を減らす
・口臭の予防
・食事がおいしくなる
・ダイエットの効果

舌の細菌を除去しよう

舌の表面には多くの細菌や着色素がついています。

これを取りのぞくことは、口の中をすっきりとさせ、口の中のバイ菌を減らすのに役立ちます。

一番口臭を発生させるのは舌の奥です。かといって奥は磨けないし、みんなが磨いている前のほうの舌表面は口臭発生にはあまり関係ない部分です

。磨くことにより、味覚も鋭く、食事の味がよくわかるようになり、満足感→満腹感も得られやすくなります。(ダイエットにもなります。)

◇ 舌の磨き方

舌の表面を奥から手前へブラシでこすります。一方方向にブラシを動かすのがコツです。

力が入りすぎてはいけません。あくまで撫でるように、なるべく舌を傷つけないようにしなければいけません。また嘔吐があって舌を磨くことがなかなか難しい場合は、洗面台に向かって下を向き、息を吐きながら磨くと嘔吐の感覚が薄れます。舌の磨きすぎでかえって、傷ついてしまい口臭の原因にもなりますのであくまでも「やさしく!」が基本です。

☆ ダイエット効果を期待

食前に舌みがきをやります。食事の時は一回にお口に運ぶ量を少なくして、よく噛み時間をかけて食事をすると、血糖値が徐々に上がって、脳がもうお腹が一杯ですよという指令を出します。

一方、がつがつ早く食べてしまうと血糖値が上がる前にどんどんお腹に詰め込んでしまうことになります。味がよくわかるようになり、同時によく味わうことで少しの量で満腹感が得られます。

タバコ1箱が500円ならどうしますか?

喫煙者の調査結果

製薬会社のファイザー(東京)がインターネットの調査結果を発表しました。

全国47都道府県で4月に男女各100人、計9400人の喫煙者に尋ねた結果です。

禁煙のすすめ

500円まで値上がりすれば禁煙?

喫煙者の過半は、今一箱300円前後のたばこが500円まで値上がりすれば禁煙するつもり。7割の人が過去に禁煙を試みたことはあるが、成功していない。

8割は禁煙意識の高まりで、「たばこを吸いづらくなった。」といい、4割は「すぐにでも禁煙したい」と答えた。

回答を基に判断すると7割以上がニコチン依存症とみられたが、禁煙治療の経験者はわずか2%。医療関係者に禁煙を相談したことがある人も6%。

禁煙治療に保険が利くと知っている喫煙者は約2割しかいなかった。喫煙をしていると歯科治療にはマイナス要因になります。

5月31日は「世界禁煙デー」です。

からだチェック!

健康な日々を過ごしましょう!

新しいスタートを切る季節です。といってもゴールデンウィークも過ぎてしまいました。五月病と言われる病はこのあたりからでしょうか?心身とも健やかに過ごしたいものです。

ここでからだチェックをしてみてはいかがでしょう?

人とコミュニケーションを図るには会話も大事です。お口の臭いが気になる方、禁煙に取り組んでいる方、チェックしてみてください。

ここカラダ(医療の総合サイト)
http://www.cocokarada.jp/index.html

ニコチン依存度チェック
http://www.cocokarada.jp/condition/nicotine_check/index.html

歯周病チェック
http://www.cocokarada.jp/condition/shishubyo_check/index.html

口臭チェック
http://www.cocokarada.jp/condition/breath_check/index.html

歯科人間ドック

「歯科人間ドック」が広がっています

おりしも今月から40-74歳を対象にした特定健診制度が導入され、腹囲、血圧、コレステロール値などからメタボリック症候群の該当者や予備軍を割り出し、健保組合などが指導することが義務付けられました。

このようにあらかじめリスクを取り除くことで、国民全体が健康になれば医療費が軽減されるというのです。成人男性の2人に1人の割合で該当するようですが、最近のコンビニのお弁当もローカローのものが並んでいます。

世界でも注目

歯科の世界でも歯科人間ドックが広がってきました。

派がなくなってしまうと、体力が落ち歯周病菌が心臓病や骨粗鬆症などの病気の原因になります。虫歯や歯周病を生活習慣病の一つととらえ口腔内の病気予防に役立てるのがこのドックの狙いです。

歯科ドックの主なメニュー

  • 虫歯と歯周病の詳しい検査
  • 唾液検査(虫歯リスクの判定)
  • 潜血反応(歯周病による出血)
  • 口臭測定
  • 口の粘膜の視触疹
  • 咬み合わせ、開口量測定
  • 口全体のX線写真(かくれた虫歯の発見など)

※ ドックの内容は歯科医院によって多少の違いがあります。

歯科検診は、虫歯や歯周病を見つけるのが主な目的です。ですが、虫歯は治療しても元に戻りません。日常に潜んでいるお口の病気のリスクをあらかじめ自覚し、生活改善で原因から取り除き、予防につなげるのが歯科人間ドックの大きな役割です。

入れ歯の快適度チェックリスト

あなたの入れ歯は口にぴったり合っていますか?

現在入れ歯を使用している方は多くいると思います。その入れ歯本当に合っていますか?

  • 笑ったとき、話をする時上の入れ歯が落ちたり緩んだりする。
  • 入れ歯で舌やほおの内側を噛んで傷つけることがある。
  • 口をあけた時や食事中に上の入れ歯が落ちる。
  • 物を噛む時奥歯より先に前歯があたる。
  • 口をあけると、下の入れ歯が浮いたり、緩んだりする。
  • 話しにくい、話をしている最中にカチカチ音がする。
  • 入れ歯をすると、下あごが前に突き出る。
  • 入れ歯の接着面や縁の部分に痛みがある。
  • 入れ歯をすると、よだれが多く出る。

生活の質の低下

入れ歯が合わないとトラブルが起こってきます。

”痛い”、”よく噛めない”、”発音しづらい”、”よくはずれる”このような入れ歯では毎日が楽しく元気に送ることができません。生活の質(QOL)も低下してしまいます。
入れ歯の咬み合わせも調べる必要があります。

両手の人差し指と中指の腹をこめかみに当てます。入れ歯を入れてグッと噛みしめたときにこめかみがふくらむのを感じるでしょうか?これがふくらまないようならば「咬み合わせが悪い」と判断できます。

気になる方は歯科医院へ

上記のチェックリストでひとつでも該当する項目があれば要注意です。入れ歯の調整や作り変えが必要です。

すぐに歯科を受診してください。入れ歯を作ったら一生使えるというものではありません。よく噛むということは全身の健康を左右することにもなります。

家族で歯みがき

喫煙か禁煙か

喫煙と歯周病

喫煙は歯周病にとっては治療のさまたげになり、得になることはない。歯周病の治療にあたっては患者さんには禁煙をお願いします。

No smoking

自分に合った禁煙方法

医学的に効果が確認された方法や薬剤があります。これらを上手に利用しましょう。その一つに「ニコチンパッチ」があり、1999年5月から医師の処方箋薬として使用できるようになりました。貼り薬で、禁煙を困難にしている離脱症状を、ニコチンの補充により一時的に軽減し、禁煙を容易にします。また、ニコチン依存が強くない場合は、インターネットを利用した「禁煙マラソン」など様々な支援がありますので自分のライフスタイルにあった無理のない禁煙方法を見つけましょう。

禁煙をするためにはさまざまな方法がありますが、患者さんにあったもの、複数を併用して試すのも良いでしょう。

タスポ(taspo)

未成年者の喫煙防止に成人を識別するための専用ICカード「タスポ(taspo)」が今月、宮崎と鹿児島県で先行導入されました。7月までに全国に導入予定。

ここで問題が・・・・

  • タスポを持っていても20歳以上である証拠にはならない。
  • ひとりが複数のカードを発行できる。
    (タスポの発行時に名前の欄にふりがなを重視する。ふりがなを違えて同じ人が2枚もてることになる。)
  • 非喫煙者であっても発行できる。ゆえにカードを売買の対象として考えることもできる。

などいろいろと考えられる。これからのタスポの動向が気になるところである。

成人識別ICカード 「taspo(タスポ)」 公式サイトhttp://www.taspo.jp/

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